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みんなのお家 ハルハウス ~ こども食堂をきっかけに誕生した水島地域の人々が集う居場所

みんなのお家 ハルハウス ~ こども食堂をきっかけに誕生した水島地域の人々が集う居場所

知っとこ / 2023.09.13

筆者が子どもの頃は、ご近所づきあいが盛んにおこなわれていました。

家のカギがかかっていたら、隣のおうちで待たせてもらったり、おすそわけに野菜をもらったり、それが当たり前だと思っていました。

現在では、住民同士の関係が希薄化しており、隣の家にどのような人が住んでいるかもわからない状況も珍しくありません。

そのせいか、困りごとがあっても誰にも相談できずに、人知れず悩みごとを抱えている人もいるかもしれません。

地域とのつながりを大切にしたい人と人とのかかわりを取り戻したいと、水島に一軒家を借りて地域の困っている人のために支援を続けている人がいます。

水島こども食堂ミソラ♪並びにみんなのお家 ハルハウス(以下、ハルハウス)代表の井上正貴いのうえ まさきさんです。

井上さんが、なぜ地域の人々のために一軒家を借りてまで、「ハルハウス」を設立しようとしたのか、「ハルハウス」でどのようなストーリーが繰り広げられているのかを紹介していきます。

記載されている内容は、2023年9月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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「みんなのお家 ハルハウス」とは?

2020年12月、毎日5人から10人が集まれる居場所を作ろうと「水島こども食堂ミソラ♪」の代表である井上正貴さんが開所しました。

地域の子どもたちや大人が集える場、地域の団体や個人が交流し、研鑽(けんさん)しあえる場

一人親の家庭を招いての食事会や、支援者同士の打ち合わせなどさまざまな企画が実現できる場所になっています。

ハルハウス外観

井上さんのこれまでの取り組み

水島こども食堂ミソラ♪とハルハウス両方の代表である井上正貴さんは、2017年から困窮(こんきゅう)家庭を支援するため、地域のボランティアの人々と協力しながら以下のような活動をおこなってきました。

  • 水島こども食堂ミソラ♪
  • フードシェア会
  • フードシェアカー
  • みんなのお家 ハルハウス

水島こども食堂ミソラ♪

2017年8月に水島に開設された、水島こども食堂ミソラ♪。

当時は予約制ではなかったこともあり、月1回の開催で、ボランティアを含め最高69人もの人が参加したこともあったそうです。

2年半の間に1,500食を作り、人々と一緒にご飯を食べ、何気ない会話に花が咲き、参加したみんなが安心して過ごせる温かい居場所として確立しました。

2023年8月に開催された
水島こども食堂ミソラ♪での調理のようす
2023年8月に開催された水島こども食堂ミソラ♪での調理のようす

フードシェア会

2020年3月、新型コロナウイルス感染症が蔓延(まんえん)し、みんなでご飯を食べるイベントができなくなったため、個人や企業からいただいた食べ物を困窮家庭に提供したフードシェア会。

水島こども食堂ミソラ♪の公式LINEに登録している個人の人々に呼びかけ、月に1回必要な人に受け取りにきてもらっていました。

この取り組みは、2023年5月まで約3年間続きました。

写真提供:みんなのお家 ハルハウス 「ハルハウス」でのフードシェア会
写真提供:ハルハウス 「 ハルハウス」でのフードシェア会

フードシェアカー

緊急事態宣言が発令され、人が集まること自体許されない状況のなか、困りごとを抱えた家庭は増え続ける一方。

この状況をなんとかしたいと考えた井上さんは、物資を自家用車に積んで持っていく「フードシェアカー」での支援を始めました。

みんなのお家 ハルハウス

2020年11月、井上さんが「フードシェアカー」で困窮家庭の支援をしていたときに、いつでも誰でも立ちよれる居場所が必要だと考え始め、2021年1月に現在の「みんなのお家 ハルハウス」を開所。

困りごとの相談に乗ったりすることはもちろん、他の団体と連携した企画をおこなったり、高校生が考えるイベントを実現したり、人と人をつなぐ活動の拠点になっています。

「ハルハウス」の室内
「 ハルハウス」の室内

「ハルハウス」で、これまでおこなわれたイベントを一部紹介します。

みんなのお家 ハルハウスでおこなわれたイベントの数々
  • 芋煮会
  • ユースデイ
  • 夏休み宿題&ごはん会
  • ウサギ食堂 (ペアレント・サポートすてっぷ主催)
  • おかんのしゃべり場&まなび場
  • しえんしや食堂ヨゾラ☆
  • クリスマス会
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井上さんの経歴

代表の井上さん

代表の井上さんは、倉敷市水島で生まれ育ちました。

井上さんが子どもだった頃、水島コンビナートの夜空が真っ赤に染まっていて怖かったと言います。

水島の町の雰囲気や公害の歴史が、この町の貧困や格差社会を作っているようで正直嫌だと思っていたこともあったそうです。

そんな想いを抱きながら、なぜ水島こども食堂ミソラ♪や「ハルハウス」を設立しようと思ったのか、井上さんにお話しを聞いてきました。

インタビューを読む

みんなのお家 ハルハウスのデータ

ハルハウス外観
団体名みんなのお家 ハルハウス
業種任意団体
代表者名井上 正貴
設立年2020年12月
住所倉敷市水島北春日町5-17
電話番号080-3898-8106
営業時間午前10時~午後17時
休業日不定休
ホームページFacebook みんなのお家「ハルハウス」
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紗矢香

紗矢香

倉敷市在住。子供たちが成人して子育てが落ち着いたので、自分の好きなことややりたかったことに挑戦しています。倉敷で頑張っている人やお店を応援していきたいと思っています。

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ハルハウス井上さんアイキャッチ

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