小洒落た飲食店が街に点在しているのは、倉敷の隠れた魅力かもしれません。
実は、倉敷の街は江戸時代から続く景色を楽しめるだけではなく、落ち着いた雰囲気のなかでカクテルを味わうという大人の時間も過ごせます。
そして、倉敷の路地で、特に魅力を放っているのはダイニングバー Dan Y Dwa(ダナドゥア)です。
Dan Y Dwaのオーナーは、国内のカクテルコンペティションで表彰された経験を持つバーテンダー 松下知寛(まつした ともひろ)さん。
倉敷を代表するダイニングバーDan Y Dwaの魅力を松下さんに聞いてきました。
記載されている内容は、2023年2月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
Dan Y Dwaのデータ
名前 | Dan Y Dwa |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市鶴形1-2-28 |
電話番号 | 086-421-3270 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 月〜木:午後6時~午前0時 金・土:午後6時~翌午前2時 |
定休日 | 日 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 |
座席 | カウンター6席 6テーブル、24席 |
タバコ | 禁煙(指定エリアのみ喫煙可能) |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | Dan Y Dwa (Instagram) |
徒歩での行きかた
1.倉敷駅南口を出て、天満屋に沿って遊歩道を南東に約100m進みます。
2.突き当たりにある階段を降りて、南西へ約70m直進。
3.倉敷駅前交差点に到着したら、商店街の中へ(東へ)進みます。
4.商店街のなかを、約200m直進。十字路を左折(北へ)します。
5.約50m直進するとDan Y Dwaが右側(東側)に見つかります。
6.白いレトロな建物の1階がDan Y Dwaです。
ダイニングバー Dan Y Dwa (ダナドゥア )とは?
通りの窓から覗き見える落ち着いた雰囲気が印象的なダイニングバーDan Y Dwa。
通りすがりに垣間見えるお店の雰囲気に、ふと視線を送ってしまった人もいるでしょう。
気になるお店Dan Y Dwaで、どのようなお酒が楽しめるのかを紹介していきます。
Dan Y Dwaのコンセプト
Dan Y Dwaは、倉敷駅から歩いて約5分の場所にあるダイニングバー。
落ち着いた雰囲気の店内には、オーセンティックバーにあるようなカウンター席だけでなく、複数人でお酒や料理を楽しめるテーブル席も用意されています。
カクテルをはじめ豊富な種類のウイスキー、ワインを取り揃えており、好みのお酒が見つかるのもDan Y Dwaの特徴です。
また、チーズや生ハムなどのつまみから、パスタ、パエリアなどのメイン料理、そしてデザートなど、料理を幅広く用意しています。
少しだけお酒を飲みたいときにも、テーブルを囲み友人たちとご飯を食べるときでも利用できるお店です。
オーナー松下知寛さんの紹介
Dan Y Dwaのオーナー 松下知寛さんは、国内のカクテルコンペティションでの表彰経験を持つバーテンダー。
2008年に開催された日本バーテンダー協会沖縄支部主催、「第15回アワモリ・カクテル・コンペティション」では、当時の沖縄及び北方対策担当大臣 岸田文雄さんからグランプリに相当する大臣賞を受賞しています。
泡盛が持つ独特な風味を親しみやすい味にアレンジしたカクテルを提案したそうです。
また、2016年には、国内最高峰のカクテルコンペティション「サントリー ザ・カクテルアワード」で最優秀賞に輝きました。
最優秀作品 Cactus Flower(カクタスフラワー)は、鮮やかに咲き誇る南国の花をグラスの中に再現したようなカクテルです。
Dan Y Dwaの飲み物
Dan Y Dwaでは、松下さんが考案したSignature Cocktail(シグネチャーカクテル)を提供しています。
Signatureは「著名を入れるほど自信のあり、特徴のある」という意味。
シグネチャーカクテルのメニューは、季節の移り変わりとともに不定期に変更しているので、お店を訪れるたびに新しい味に出会えるはずです。
もちろん、最優秀賞を受賞したCactus Flowerも味わえます。
日本一のバーテンダーが作るカクテルを堪能できるのは、Dan Y Dwaの最大の魅力でしょう。
また、新たな取り組みとしてフレーバーブラスターというイギリスの機器メーカーが開発した機械を導入したそうです。
カクテルの上に、アロマの香りのするスモークを閉じ込めた泡を載せて、これまでにない演出をカクテルに施しています。
特徴的なシグネチャーカクテルだけでなく、スタンダードカクテル、ウイスキー、ワインも取り揃えているので、好みに合ったお酒が見つかるはずです。
Dan Y Dwaで注文してみました
少しだけですが、Dan Y Dwaでドリンクと料理を楽しんできました。
Dan Y Dwaの看板メニューを紹介します。
スモークナッツ
メニューに載っているドリンクや料理を紹介する前に、伝えなくてはならないのがお通しのスモークナッツ。
Dan Y Dwaの常連のお客さんのあいだで密かに人気を集めています。
桜チップでスモークし、ハーブソルトで塩味と香りをつけているそうです。
スモークされたナッツ特有の香りは、お酒の味もお洒落な空間も引き立ててくれます。
Cactus Flower(カクタス フラワー)
2016年に「サントリー ザ・カクテルアワード」で最優秀賞に輝いたCactus Flowerを注文しました。
テキーラを使ったカクテルで、しっかりとしたお酒の味のあとに、さわやかな柑橘の味が口の中に広がります。
Dan Y Dwaに足を運ぶときには、ぜひ日本一のカクテルの味を堪能してください。
温野菜と厚切りベーコンのラクレットチーズ
Dan Y Dwaの看板商品のひとつ、十勝産「花畑牧場」のラクレットチーズ。
目の前でとろけたラクレットチーズを温野菜にかけてくれるので、味だけでなく、見ることでも料理を楽しめます。
ラクレットチーズに合わせる料理は、温野菜の他にも、あらびきソーセージ、厚切りベーコン、イタリアンミートボールなども用意されていました。
どれもチーズとの相性は抜群なので、注文を決めるときに迷います。
海の幸のパエリア
数種類の貝や海老などの魚介の味が染み込んだお米が、熱々の鉄プレートに載せられているスペインの定番料理パエリア。
魚介類特有の香りが食欲をそそりました。
季節の素材を使ったパエリアも提供しているので、さまざまな味のパエリアが楽しめます。
料理を通じてお客さんを飽きさせない工夫を続けていることもDan Y Dwaの魅力です。
Dan Y Dwaでカクテルと料理を楽しんでいると、店内がいつも賑わっている理由が分かってきました。
オーナー 松下知寛さんへのインタビューを通じて、Dan Y Dwaの人気の理由をさらに深掘りしていきます。
松下知寛さんへインタビュー
Dan Y Dwaのオーナー松下さんの経歴や、お店のこだわりについて聞いてきました。
洗練された雰囲気を持つダイニングバーDan Y Dwaの背景にせまります。
バーテンダーを目指した理由
バーテンダーをされる前は、何をされていたのでしょうか?
松下(敬称略)
実は、18歳で工業高校を卒業してから、工場で溶接作業をするような仕事をしていました。
昼間は工場で働いていましたが、もともと音楽が好きだったこともあり、夜は音楽を楽しむためにDJバー、いわゆるクラブに通うようになります。
ヒップホップ、レゲエなどのブラックミュージックを聴くたびに、お店の雰囲気にはまっていきました。
ついには、DJバーでバイトを始めてしまい、昼間は力仕事をして、夜はDJバーで接客をして、体力的に無理をしながら仕事を続けていたんです。
ある日、疲れ果てていたために寝坊してしまい、昼間の仕事を完全に欠勤。
そのことがきっかけで「もう昼間の仕事は辞めて、バーの仕事をしよう」と踏ん切りがつき、本格的に飲食業に携わることになりました。
バーテンダーを目指した理由は?
松下
最初はDJバーの従業員として働いていたのですが、その後、カクテルバーであるDan Y Dwaのお店に立つようになります。
人をもてなすことは好きだったので、カクテルでお客さんを楽しませることにもしだいに魅力を感じるようになっていたんです。
お店に立ちながらバーテンダーとして技術を磨き、2004年に、当時のオーナーからDan Y Dwaを譲り受けて独立しました。
Dan Y Dwaの背景
いまの場所に店舗を構えたのはいつでしょうか?
松下
当時のオーナーからDan Y Dwaを譲り受けたのちに、私がオーナーとして切り盛りしてきました。
ありがたいことに、お店は繁盛していたのですが、あまり広くない店舗だったため、わざわざ足を運んでくれたお客さんに帰ってもらうこともあったんです。
そのため、もう少し広い店舗で、外から洒落た雰囲気のダイニングバーが見えるような物件を探していました。
新たな物件が見つからないかと願っていると、自然に巡り合わせがあるようで、ちょうど私が30歳になった2009年に、知人からの紹介で今の店舗に出会えたんです。
Dan Y Dwaとはどのような意味なのでしょうか?
松下
実は、私も詳しくは知らないんです(笑)
イギリスのウェールズで使われている言語、ウェールズ語で「川の中の静寂」という意味。
アイルランド出身の歌手エンヤが手掛けたアルバムに収録されている楽曲のタイトルのようです。
前のオーナーが好きだった楽曲で、お店を立ち上げたときにタイトルをお店の名前にしたと聞いています。
それ以上のことは、私も知らないのですが、謎めいた感じが気に入っていて、私がお店を譲り受けたときに、名前も変えずに引き継いだんです。
何人もの人にDan Y Dwaの由来を聞かれましたが、曖昧だからこそ魅力を感じてくれた人が多くいます。
新しいカクテルが生まれる理由
印象に残っているカクテルはありますか?
松下
発祥のバーで飲んだカクテルが印象に残っています。
たとえば、アイリッシュコーヒーは、サンフランシスコのバーで考案されたカクテルで、実際にそのバーに足を運んで飲みました。
他にも、パリにあるブラッティメアリの発祥のバー、ベネチアにあるベリーニの発祥のバーなど、世界にあるカクテルの発祥のバーに行ったことは、思い出として残っています。
カクテル以外にも、サンフランシスコから車で約2時間のところにあるナパパレー、フランスのボルドーなどワインの産地にも足を運びました。
20代に世界各国でお酒を飲んだことは、バーテンダーとして良い経験になったと感じています。
どういったときに新しいカクテルを思いつくのでしょうか?
松下
日頃からカクテルのアイディアを考えている気がします。
たとえば、今日はスーパーマーケットの店頭に並ぶ季節のくだものを見ながら、「どんなカクテルにしたら合うかな」と考えてしまいました。
イチゴの季節になったので、「ストロベリーマルガリータがいいかな」とか。
食材について考えを巡らせていると、岡山県はフルーツの産地で、恵まれた土地だと実感することもたくさんあります。
松下さんが大切にしていること
カクテルを作るときのこだわりはありますか?
松下
個人的な意見ですが、10人が飲んで10人がおいしいと答えてくれるカクテルが1番だと考えています。
もちろん、独自性の高いカクテルを提供することを否定はしません。
でも、私が目指すのは、みんながおいしいと感じ、また飲みたいと思えるカクテルです。
みんながおいしいと感じるもののなかに、アクセントとして少しだけ自分らしさを加えることを意識しています。
お客さんと関わるときに大切にしていることはありますか?
松下
私たちの商いは、黒子のような存在です。
お客さんが主役で、お客さんが楽しい時間を過ごせるようにサポートするために私たちがいます。
私が作りたいと思うカクテルや料理ではなく、お客さんが求めていることに合わせるのが私のスタイル。
お酒の種類も、料理も幅広く用意しているのは、お客さんに希望に寄り添うための取り計らいです。
Dan Y Dwaは、誰とでも楽しめる大人のダイニングバーであることを意識しています。
Dan Y Dwaでお酒を味わったあとに
江戸時代の街並みが残る場所として知られる倉敷ですが、路地を練り歩くと何軒もの小洒落たバーが目に留まり、街の意外な一面に気づかされます。
特に、日が落ちたあとのDan Y Dwaの外観は印象的です。
窓からこぼれる暖かい色の光に誘われて、ついお店の中を覗いてしまいます。
店内を覗き込むと、洗練された雰囲気が漂う店内で、お客さんたちが談笑する姿が見られるでしょう。
お客さんを楽しませようとする松下さんのもてなしが、飲み物や料理だけでなく、お店全体に行き届いて、たくさんの人を引き寄せているのだと感じます。
Dan Y Dwaの窓からこぼれる温かい光から、一流のバーテンダーの心遣いが見て取れました。
Dan Y Dwaのデータ
名前 | Dan Y Dwa |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市鶴形1-2-28 |
電話番号 | 086-421-3270 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 月〜木:午後6時~午前0時 金・土:午後6時~翌午前2時 |
定休日 | 日 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 可 |
座席 | カウンター6席 6テーブル、24席 |
タバコ | 禁煙(指定エリアのみ喫煙可能) |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | Dan Y Dwa (Instagram) |