「IGUSA GLASS – いぐさガラス -」を知っていますか?
畳表(たたみおもて)の原料である「い草」を燃やして灰にし、ガラスに熔かして色を出したガラスです。
倉敷市で「IGUSA GLASS」を作っているガラス工房を訪れ、作家の水口智貴(みなくち ともき)さんに話を聞きました。
記載されている内容は、2022年10月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
ぐらすたTOMOのデータ
名前 | ぐらすたTOMO |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市広江2-13-33 |
電話番号 | 080-1945-6046 |
駐車場 | あり 事前連絡が必要 |
営業時間 | 午前10時30分~午後7時 電話受付は9時30分~午後8時まで (作業中・展示会などで電話に出ない場合あり) |
定休日 | 不定休 |
支払い方法 |
|
ホームページ | 吹きガラス工房 ぐらすたTOMO |
ぐらすたTOMOは、ハローズ広江店の向かいの角にあります。まずはハローズ広江店を目指しましょう。
公共交通機関の場合は、倉敷駅から下電バス塩生線に乗り、新高橋で降ります。東へ7分ほど歩いてください。
車の場合は、瀬戸中央自動車道「水島IC」から西へ10分ほどの位置です。
ぐらすたTOMOのある角へは、東から来て右折で入ることはできません。東から向かう場合は、Uターンなどして、ハローズ広江店が右手に見える方向に向いてください。
ハローズ広江店が右手に見えたら、あと少しです。左の奥のほうに青い案内標識が見えますでしょうか?
案内標識より少し手前に「ぐらすたTOMO」の看板が見えます。川の手前を曲がりましょう。
駐車場は、工房の先のアパートのある角を曲がると右手にあります。駐車場を利用したい場合は、事前連絡が必要です。
IGUSA GLASSとの出会い
筆者がIGUSA GLASSに初めて出会ったのは、「語らい座 大原本邸(旧大原家住宅)」でした。
語らい座 大原本邸のブックカフェでお冷が入っていたのが、きれいな緑色のグラスだったのです。
倉敷産「い草」の灰を使って作っている「IGUSA GLASS」だと教えてもらい、興味を持ちました。
岡山県南部は、かつてい草の一大産地であり、全国で最も古い産地とされています。伝えられるところによると、なんと1800年前から倉敷でい草が栽培されていたそうです。
IGUSA GLASSはどんな経緯で生まれ、どんな想いで作られているのでしょうか?
IGUSA GLASSを作っている、倉敷市水島地区にある吹きガラス工房「ぐらすたTOMO」を訪ねました。
吹きガラス工房「ぐらすたTOMO」と、ガラス作家水口智貴さん
取材日の気温は約30度、工房は灼熱の炉が常に稼働しているため外より暑いのですが、当日は職場見学に訪れた小学生が、ガラスができる様子を興味深そうに眺めていました。
ぐらすたTOMOを運営するのは、水口智貴(みなくち ともき)さん。
水口さんは愛媛出身です。美術系の高校に通っていた際に立体物の面白さに目覚め、知り合いのギャラリーでガラス作家さんの展示に出会い、ガラスに興味を持ったそうです。
その後、吹きガラス体験に行ったり、ガラス工房に何度か行き話を聞いたりして、ガラスへの関心が高まりました。
2000年にガラスを学ぶために、倉敷芸術科学大学へ進学。倉敷の地で師匠に出会います。
師匠の工房で働いていたところ2005年に師匠が急逝し、師匠の家族の意向もあり工房運営を引き継ぎました。仕入など何もわからず綱渡りのような状態だったそうです。
水口さんは2007年に工房「ぐらすたTOMO」を設立し、現在さまざまな吹きガラスを制作しています。
数々のメディアにも掲載されていますよ。
水口さんのガラス作品
水口さんの作品には、クールでシャープな美しさを感じます。
本人が「銀熔変(ぎんようへん)」と名付けたオリジナル技法の作品は、黒の中に銀色の模様が浮かび、まるで銀河のよう!
見る角度を変えると、色味や雰囲気も変わって見えて、吸い込まれるような魅力があります。
手に取ってじっくりと眺めたい、そんな作品です。
「銀熔変」以外にも、オブジェや器、キャンドルホルダーなど、さまざまな作品を制作しています。
2022年10月現在、水口さんの作品は、倉敷市内では以下の場所で購入できます。
- ぐらすたTOMO
- アイビー工房
- 語らい座 大原本邸
- kobacoffee(コバコーヒー)
倉敷市外でも販売されている他、展示会場で購入したり、直接制作を依頼できます。
ぐらすたTOMOで直接買うときには、PayPayも使えます。
IGUSA GLASS
IGUSA GLASSができるまで
IGUSA GLASSは、水口さんと、同世代である「IGUSA LABO(イグサラボ)」の今吉俊文(いまよし としふみ)さんとの出会いから始まりました。
「IGUSA LABO」は、倉敷で唯一、い草の栽培からい草製品の製造までを一貫して手がけています。
おおまかに作り方を説明しましょう。
- 天然の泥染めを施したい草を乾燥させます。
- 乾燥したい草を、専用窯で灰にします。
- 灰を精製し、ガラスの粉に混ぜます。
- 熔かすと、化学反応によりきれいな緑色になります。
文字にすると簡単そうに見えてしまうかもしれませんが、安定して作れるようになるまでには、数々の試行錯誤があったそうです。
開発時のエピソードは、記事後半で紹介します。
IGUSA GLASSの特徴とラインナップ
2022年10月現在のラインナップは、ぐい呑・お冷グラス・ロックグラス・タンブラー・ビアグラスなどのグラスと、お皿です。
グラスのサイズと価格は以下のとおり。
形状 | サイズ | 価格(税抜き) |
---|---|---|
ぐい呑み | 直径50ミリメートル×高さ70ミリメートル | 3,000円 |
お冷グラス | 直径50ミリメートル×高さ80ミリメートル | 3,000円 |
ロックグラス | 直径85ミリメートル×高さ105ミリメートル | 4,500円 |
ロンググラス | 直径50ミリメートル×高さ105ミリメートル | 3,500円 |
タンブラー | 直径70ミリメートル×高さ115ミリメートル | 3,500円 |
ビアグラス | 直径76ミリメートル×高さ135ミリメートル | 4,000円 |
シンプルでスタイリッシュな形が、ガラスの質感と色の美しさを引き立てています。
飽きのこない、老若男女が日常で使いやすいグラスです。
続いて水口智貴さんに、仕事や「IGUSA GLASS」のこれまでとこれからについてお話を聞きました。
ぐらすたTOMOのデータ
名前 | ぐらすたTOMO |
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住所 | 岡山県倉敷市広江2-13-33 |
電話番号 | 080-1945-6046 |
駐車場 | あり 事前連絡が必要 |
営業時間 | 午前10時30分~午後7時 電話受付は9時30分~午後8時まで (作業中・展示会などで電話に出ない場合あり) |
定休日 | 不定休 |
支払い方法 |
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ホームページ | 吹きガラス工房 ぐらすたTOMO |