岡山県西部を流れる高梁川は、いくつもの支流と合流しながら水が流れています。
そして、川の水が集まって流れ着いた地が倉敷なのです。
その倉敷で、2020年の秋に「高梁川志塾」が開校しました。
受講生として集まったのは、高梁川の流域や岡山県内外からと、さまざまな職種・立場のかたたち。
講師陣は、地域おこし協力隊OBのかたや、高梁川流域学校の役員メンバーなど事業の実践者、あるいはスキル・ノウハウの専門家など、さまざまです。
多種多様な人たちが集まって、これからどんな塾になるのか、とてもわくわくしてきますね。
2020年11月3日(火)に開催された「高梁川志塾」開校式のようすをレポートします。
記載されている内容は、2020年12月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
高梁川志塾 開校式のデータ
名前 | 高梁川志塾 開校式 |
---|---|
期日 | 開校式の日時:2020年11月3日午前10時~ 高梁川志塾プログラムの期間:2020年11月3日~2021年2月14日(修了式) |
場所 | 岡山県倉敷市中央1丁目18−1 倉敷市芸文館 |
参加費用(税込) | 詳細は高梁川志塾ホームページを確認。 ① SDGs探求コース受講生 10,000円(全プログラムヘの当日参加、アーカイブ視聴が可能) ※会場受講・オンライン受講に関わらず一律料金 ② 聴講生(座学のみ参加) 会場受講:1,500円/回(人数制限あり) オンライン・アーカイブ受講:500円/回 ※後日参加者のみ閲覧できるページを案内予定。 ※講座によっては、別途、実費を徴収する場合があり。 ※講座によっては、無料公開の場合があり。 |
ホームページ | 高梁川志塾 | 高梁川流域学校 |
「高梁川志塾」とは?
「高梁川志塾」とは、どんなことをする場なのでしょうか。
公式ページには、以下のように説明されています。
高梁川の自然や歴史、文化、産業を「フィールドワーク」の教材に、多様な世代が所属や立場を超えて互いに学び、研鑽しあい、高梁川流域での地域づくりや、「持続可能」な地域を担う次世代の人材として成長し、行動につなげることを目指す塾です。
引用:高梁川志塾
倉敷市の主催で、市の「自治体SDGsモデル事業」の一環として開校し、一般社団法人高梁川流域学校が運営しています。
受講のコースは、以下の2種類。
- SDGs探求コース
- 聴講生コース
「SDGs探求コース」は、以下のような内容です。
探究学習とは、受講生自らが課題・テーマを設定し、解決のために情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・協働したりしながら進めていく学習活動のことです。このコースでは、座学に加えて、実習やプレゼンテーション作成などのアウトプットを前提として、プログラムに参加します。
引用:高梁川志塾
なお「聴講生コース」は、座学を講座ごとに受講することが可能です。
期間は2020年11月から、修了式のある2021年2月14日(日)まで。
くわしくは「高梁川志塾」のサイトを確認してください。
高梁川志塾開校式当日の流れ
当日の流れは以下のとおりです。
プログラム | 人 |
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1.挨拶 | 高梁川流域学校代表理事 坂ノ上博史氏 |
2.高梁川流域学校校長メッセージ(動画) | 高梁川流域学校校長 神崎宣武氏 |
3.事業趣旨説明 | 倉敷市企画財政部企画経営室 主幹 有本好孝氏 |
4.全体スケジュール、主なプログラム | |
5.流域学校メンバーの紹介 | |
6.高梁川流域における「学び」のこれまでとこれから | コーディネーター 石原達也氏 高梁川流域学校前代表理事 大久保憲作氏 高梁川流域学校現代表理事 坂ノ上博史氏 |
7.参加者によるミニワークショップ | 進行:松原龍之氏 |
8.グループ代表者による発表 | |
9.閉会・事務連絡 |
関係者からのあいさつ、「高梁川志塾」の概要説明、対談、参加者によるミニワークショップやグループによる発表などがありました。
高梁川流域学校 代表理事 坂ノ上博史さんのあいさつ
高梁川流域学校 代表理事 坂ノ上博史さんから、受講生に向けて入学を祝うあいさつがありました。
坂ノ上さんは、約10年前(2010年頃)に当時勤めていた会社を退職し、「地元倉敷で地域活動をしたい」と考えていました。
その後、東日本大震災の支援活動などで、現在の高梁川流域学校 副代表理事の中村泰典さんとの出会いがあったそうです。
地域活動するうえで大事なことを中村さんに質問したところ、高梁川流域のつながりとともに、「遠いところから、弱いところから」というキーワードをもらいます。
キーワードをきっかけにして高梁川流域の7市3町を周り、地域おこし協力隊やNPO活動などをするかたがたとの意見交換を重ねてきたとのことです。
これらのことを踏まえ、高梁川流域の現状を調べたり、あるいは新たな取り組みを始めようと考えている受講生に対して、「“つながり”を大事にしてほしい」と語りました。
また、大原孫三郎さんの言葉である「十人のうち七人も八人も賛成するようなら、もうやらない方がいい」という言葉の紹介も。
高梁川志塾が、持続可能な地域の未来に向けて、コロナ禍であることも踏まえ世界の価値観が大きく変化している時代に、小さくとも確かな取り組みが生まれるきっかけとなれば、と締めくくりました。
高梁川流域学校 校長 神崎宣武さんからのメッセージ
高梁川流域学校 校長 神崎宣武さんは動画でのメッセージでした。
動画は「高梁川志塾」のサイトにもアップされています。
高梁川流域学校 新旧代表理事による対談
「高梁川流域における「学び」のこれまでとこれから」と題して、新旧代表理事の対談が行われました。
コーディネーターは、高梁川流域学校 副代表理事の石原達也さんです。
対談では、高梁川流域学校について、現在にいたるまでの以下のような流れが紹介されました。
- 「GREEN DAY」という高梁川流域学校の前身になる活動
- 高梁川流域学校の立ち上げについて
- 5年の活動を経て世代交代が行われ、2020年に坂ノ上さんが代表理事になった
参加者によるミニワークショップ
参加者が4人ずつのチームに分かれて、以下のテーマでそれぞれ自己紹介や考えをシェアし合います。
- 自己紹介(現在の自分)
- 参加の理由(未来の自分)
- 流域の未来(未来の地域)
ワークが終わると、チームごとにどのような話になったのか、「高梁川志塾」への参加の理由や今後どんなふうに地域で活動していきたいのか、自己紹介を交えながら発表をしていました。
みなさん、それぞれいろいろな想いや理由があって、参加しています。
発表されるかたの想いに耳を傾け、とてもあたたかい雰囲気で発表は進みました。
おわりに
子供の頃、少なくとも小学校では、住んでいる地域のことを学ぶ時間がありました。
例えば、その地域にはどんな歴史があって、どのような地域特有の課題があるのか、誰によって、どのような取り組みがなされてきているのかなどを知る機会があります。
しかしながら、大人になると日々の生活に追われてしまい、地域のことに目を向ける機会は少なくなることがほとんどです。
「高梁川志塾」では、地域のことに関わっている人以外でも、気軽に受けられる聴講生コースがあり、興味がある内容の講義ごとに座学で受けることができます。
インターネットの環境があれば、どこからでも受講が可能です。
「高梁川志塾」の募集案内では、以下のような人を想定してカリキュラムが組まれています。
- 地域の課題解決の手法を学びたい人
- プロジェクトやイベントの企画・運営のノウハウを学びたい人
- SDGsを経営に取り入れたい企業の経営者、担当者
- NPOや地域活動に参加している次世代人材
- SDGsをより深く知りたい、行政関係者・教育関係者など
上記に該当しない人も参加は可能ですし、より参加者が多様であるほど、お互いに刺激し合えるように思います。
「高梁川志塾」を経て、新たに地域を担う人材がうまれ、どのような地域づくりがなされていくのか、今後がとても楽しみです。
高梁川志塾 開校式のデータ
名前 | 高梁川志塾 開校式 |
---|---|
期日 | 開校式の日時:2020年11月3日午前10時~ 高梁川志塾プログラムの期間:2020年11月3日~2021年2月14日(修了式) |
場所 | 岡山県倉敷市中央1丁目18−1 倉敷市芸文館 |
参加費用(税込) | 詳細は高梁川志塾ホームページを確認。 ① SDGs探求コース受講生 10,000円(全プログラムヘの当日参加、アーカイブ視聴が可能) ※会場受講・オンライン受講に関わらず一律料金 ② 聴講生(座学のみ参加) 会場受講:1,500円/回(人数制限あり) オンライン・アーカイブ受講:500円/回 ※後日参加者のみ閲覧できるページを案内予定。 ※講座によっては、別途、実費を徴収する場合があり。 ※講座によっては、無料公開の場合があり。 |
ホームページ | 高梁川志塾 | 高梁川流域学校 |