2019年10月19日(土)・20日(日)に、健康でオーガニックな「食」と「暮らしの品」を一堂に集めた市場「高梁川マルシェ2019」が開催されました。
美味しいもの・面白いもの・美しいものなどが集まり、ワークショップも多数。
たくさんの人でにぎわっていて、通路を通るのが大変なときもあったほどです。
「高梁川マルシェ2019」のようすを紹介します。
記載されている内容は、2019年10月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
高梁川マルシェについて
高梁川マルシェは、高梁川流域の各所で生産した健康でオーガニックな食べ物と、暮らしに潤いをもたらす雑器や家具・アクセサリー・アート作品などを一堂に集めたマルシェです。
2019年は、8の食品店舗と22の工芸店舗が出店し、アーティストによる作品も展示されました。
高梁川マルシェのメイン会場は、国の重要文化財に指定されている町屋建築「大橋家住宅」です。
まずは、メイン会場のようすを紹介します。
大橋家住宅で、食と生活雑貨のショッピングを楽しもう
大橋家住宅には、オーガニックな「食」、生活を豊かにする雑貨などが出店されていました。
生産者と直接話ができるお店が多いので、こだわりポイントなどを聞けるのも嬉しいところです。
出店店舗の中から、著者が特に気になったものを紹介します。
alferさんのBean to Bar チョコレート
岡山では珍しい、Bean to Bar のチョコレート専門店。
Bean to Barとは、カカオ豆のセレクトからチョコレートバーになるまでを一貫して製造することです。
「できるだけ手作業でつくりたい」というalferさん、カカオ豆も手でむいているんだそう。
カカオ豆の試食もさせてもらいました。
酸味と苦味が口の中に広がります。
カカオ豆産地別のチョコレートは、フルーティーだったり、華やかだったり。
カカオ豆の個性を存分に楽しめました。
箸作屋&bolly 木工房さんのお箸や木の雑貨
箸作屋さんは食器洗い乾燥機対応の国産漆を使っている箸工房。
普段はデパートやお箸屋さんに卸していて、直接購入できる機会は貴重だそうです。
「シンプルでかっこいい、女性向けサイズのお箸」を長年探している著者。
オーダーメイドなら8,500円~のところ、なんと、現品限り1,000円の品に好みのものを見つけました。
かわいい雑貨もあります。
木の節(ふし)は、工業製品だと「不良品」扱いになってしまうかもしれません。
しかし、自然な木ならではの風合いは、むしろ付加価値。
節も愛しく感じました。
坂本織物有限会社さんの真田紐
桐箱の紐や刀の下げ緒に使われていた真田紐(さなだひも)。
真田紐を使ったストラップ・コサージュ・ブックカバー・靴紐などがあり、海外からの観光客も興味津々で眺めていました。
端切れ(はぎれ)は、隠れた人気商品だそうです。
菓子工房小町さんのお菓子
小町さんのブースは、クッキー・ケーキなど、おいしそうなお菓子がぎっしり並びます。
オーソドックスなものもあれば、「6種のスパイスのチーズケーキ」のような変わり種も。
種類がとても多いので、楽しそうに悩み立ち止まる人が絶えません。
灯Glassさんの器やアクセサリー
ポリシリケイトガラスを使った、優しいグラデーションが目を引くグラス。
形も繊細で美しく、素敵でした。
花好さんのお花
大きなお花が目を引く、花好さん。
ハーバリウムが作れるワークショップが大盛況でした。
こんなお花が似合う部屋に住みたいなあと、理想が膨らみます。
その他にも、素敵なものがたくさん
紹介しきれませんが、他にも素敵なものがたくさんありました。
氏峯 麻里さんと武 才さんのアートを見よう
2019年は、倉敷にゆかりの深い若い2人のアーティストによるインスタレーション(空間をひとつのアート作品として表現する手法)も行われました。
テーマは、「大橋家住宅を通り抜ける-風-を感じ、揺らぐ-影-を捉え、-音-に耳を傾ける」。
以下のように説明がありました。
「糸車」
阿知町界隈 内田邸からお預かりした、歴史を感じる立派な糸車。
今回の高梁川マルシェから“阿知町界隈”も参加に加わりました。
歴史ある阿知町のかたがたの絆や、新しい出会いの可能性を感じます。「音」
豪雨災害後、真備町を中心に支援活動などを続けている
“真備町地域性応援隊~竹あかり~”様からお預かりした竹を使用。
真備の竹を使用して装飾された竹あかりの竹を頂き、再利用しました。
金属の部分には、災害後の支援活動時に使用し錆びてしまった
インパクトのピットなどを組み合わせています。
各地で災害が続く今、私たちの意思や願い想を込め、表現しています。会場内の説明文より
会場内の説明文より
氏峯 麻里さんと、武 才さんにお話を聞きました。
どんな作品なのでしょうか?
武
風と音がテーマです。
時間と空間を感じられて、会場である大橋家住宅が活かせるような作品にしようと考えました。
氏峯
風の通り道をどう表現するか、悩みました。
大橋家住宅を通る風だけでなく、人が動くことで生じる風もあります。
工夫した点を教えてください
氏峯
日本家屋である大橋家住宅と武さんの作品の持つ雰囲気とマッチするよう、モノクロ作品にしました。
風と光を感じてもらうため、揺れるとキラッとするパールの入った絵の具を使っています。
一日目を終えて、どうでしたか?
武
高梁川マルシェの熱気と賑やかさが、一緒に体感できてよかったです。
かっこよく軽やかなオブジェがゆらめき、素敵な空間でした。
続いて、阿知町界隈や、倉敷の街を歩くプログラムのようすを紹介します。
阿知町界隈を歩こう
2019年は、阿知町のお店や個人宅も会場に。
加嶌屋 白神源次郎(しらが げんじろう)商店跡では、ガレージセールが開かれました。
萩焼などの焼き物・ガラス皿・キャンドルホルダーなどがあり、掘り出し物を探そうと真剣な目で品々を眺める人の姿が見られましたよ。
端切れやボタン使ったワークショップも開催されました。
会場の壁には、古い阿智町の写真が。
昔は倉敷で一番賑わっている通りだったというのも納得です。
阿知町のお店には氏峯さんと武さんの作品が飾られています。
内田邸では茶会、キャンドルフェアリーでは紙芝居が催されました。
内田邸で煎茶とお菓子をいただき、一息。
屏風などを飾っている場所もあり、おもてなしのムードが街に溢れています。
阿知3丁目の市街地再開発組合理事長も務める内田耕太郎さんは、次のように話してくれました。
「初めての参加でしたが、声をかけたら街の人が快く協力してくれました。これまで積み重ねてきた人とのつながりが感じられてよかったです」
街を歩いて倉敷を知ろう
インターンの大学生と、歩きながら倉敷を知るまち歩きワークショップに参加しました。
今あるお店のこと、銅山や花街があったこと、倉敷駅舎の特徴、えびす商店街の名前の由来。
ゴミ捨て場や電柱などが町並みに溶け込むように工夫されていること。
いろいろ教えてもらいながら歩くと、見慣れた景色も少し変わって見えました。
参加者が若かったので、若い人に人気のマンガ作品に例えながら説明する場面も。
「一番街が花街だったとは知らなかった」と参加者は驚いていました。
高梁川流域の文化を感じよう
見るもよし、食べるもよし、作るもよし、な高梁川マルシェ。
今年も、魅力的なものを生産・制作している人をたくさん知れました。
作り手の顔が見えると買ったものに、「より愛着が湧くなぁ」と感じます。
暮らしを豊かにしてくれる買い物ができて、嬉しいです。
来年はどんなわくわくするものに出会えるでしょうか。
今からとても楽しみです。
高梁川マルシェ2019のデータ
名前 | 高梁川マルシェ2019 |
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期日 | 2019年10月19日(土)・20日(日) 午前10時~午後5時 |
場所 | 岡山県倉敷市阿知3-21-31 |
参加費用(税込) | 入館料無料 |
ホームページ | 高梁川マルシェ2019|Takahashigawa marche 2019 |