建築物としての「倉敷公民館」 ~ 美観地区中心部にある町並みに調和した公共施設(くらしき建築紀行 Vol.3)

倉敷公民館

いたるところにある「六角形」と「八角形」

館内を見て回っていて気になったことがありました。

いたるところに「六角形」と「八角形」があるのです。

トイレなどの入り口
トイレなどの入り口
2階館長室の入り口
2階館長室の入り口
天井
天井
天窓
天窓
吹抜
吹抜
第3会議室の天井
第3会議室の天井
第4会議室の天井
第4会議室の天井
窓枠
窓枠
ステンドグラス
ステンドグラス

いたるところにあるのです。このデザインをどこかで見たことがあります。

倉敷国際ホテル

倉敷国際ホテルです。

国際ホテルの場合は「六角形」ですが、設計者は同じ浦辺鎮太郎ですし、雰囲気は近いですよね。

このことについて浦辺設計のかたに質問してみると、「八角形を好んでいたかもしれないし、『四角形の面取り』を行なった結果そうなったのかもしれない」とのことでした。

建築物としての「倉敷国際ホテル」 ~ 大原總一郎のコンセプトが現代に息づく美観地区に調和したホテル(くらしき建築紀行 Vol.2)

「館長室」は会議室や楽屋となっている

倉敷公民館には「館長室」があります。

2階館長室の入り口
2階館長室の入り口
館長室
館長室

オープン時の「倉敷文化センター」時代には館長室として利用されていました。

しかし、その後人員削減などがあり、業務効率化のため1階事務所に全職員が集まるようになったため、現在は会議室や楽屋の一部として利用されています

館長室
館長室

新型コロナウイルス感染症対策のため、ロビー・会議室等の座席を減らしている関係で、館長室に椅子が保管されています。

シャンデリアなどの豪華なインテリアに、館長室時代の名残を感じます。

シャンデリア
シャンデリア

市民の活動発表の場となる387名収容の「大ホール」

大ホール
大ホール

通常は387名収容可能な大ホールです。

新型コロナウイルス感染症拡大対策のため、現在は一部座席の利用を禁止し、定員数を減らして運用されています。

ピアノの発表会など、市民が利用する少し大きな舞台として今も活躍しています。

大ホール入り口
大ホール入り口
横から
横から
大ホール1階席
大ホール1階席
舞台袖
舞台袖
外から大道具を搬入する扉(外側)
外から大道具を搬入する扉(外側)
楽屋
楽屋
大ホール2階席の「明治百年記念シンボルマーク」
大ホール2階席の「明治百年記念シンボルマーク」

真鍮(しんちゅう)の手すりなど、細かい部分は時の経過とともに味わいを増しています。

真鍮の手すり
真鍮の手すり
大ホール2階席から舞台を望む
大ホール2階席から舞台を望む
大ホール
大ホール
大ホールの照明
大ホールの照明

大原總一郎の夢「音楽図書室」

音楽図書室
音楽図書室

最後に紹介するのは、「音楽図書室」です。

約2,000枚に及ぶSPレコード(大原コレクション)が寄贈されており、その後LPレコード・レーザーディスク・CDなどが随時追加され、現在でも倉敷市民はもちろん、観光客含め誰でも鑑賞可能

大原總一郎が生前愛用していた蓄音機チニー・2P、ヴィクトローラ・8-60も後に寄贈されており、總一郎が夢中になった音楽と同じものを今も聴くことができるのです

左:ビクトローラー・8-60 右:チニー・2P
左:ビクトローラー・8-60 右:チニー・2P

聴いてみたい場合は、職員さんに声をかけて確認してください。

音楽図書室 〜 4,000枚のSPレコードと蓄音機でクラシック音楽が楽しめる。大原總一郎の「夢」が現代に息づく空間

おわりに

倉敷公民館

倉敷美観地区の魅力は何かと問われたとき、以前は「伝統的な町並み」と答えていました。

しかし、今は少し変わっていて「そこに生活している人がいて、古いものと新しいものが調和しているところ」と答えています。

観光地のど真ん中に住民が利用する公民館があり、今も使われている

倉敷公民館は、美観地区内の建物としては比較的新しい部類になりますが、古くさいとも新しいとも感じず、自然に佇んでいることが魅力と感じます。

一般的には会議室などの「貸室」、トイレで利用することが多いと思います。しかし「ここにある意味」を少し考えてみると、今までとは違う見方もうまれるかもしれません。

建物としての倉敷公民館に着目して、ぜひ足を運んでみてください。

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戸井健吾
1979年生まれ、倉敷市在住 2児の父親 システムエンジニアの仕事に携わりながら、ブログ・イベント運営など様々な仕事を行っています。 現在は当メディアを運営する一般社団法人はれとこの代表理事を務めつつ、フリーランスとしても活動中。 自分自身が美観地区を楽しみながら、「行ってみたい」と思える情報を発信することをモットーにしています。 信頼できるWEBメディアになれるように、メンバーが一丸となって運営しています。

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