「秋」といえば、何を思い浮かべますか?
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋など。
暑さもやわらぎ、寒くもなく過ごしやすい気候のため、いろいろなことを楽しめますよね。
「秋」には、緑の葉っぱが寒暖差により、徐々に赤や黄色に色づいてきます。
このようすを見ると、「秋がきたなぁ」と感じるかたも多いのではないでしょうか。
真備町のまきび公園も秋が深まり、徐々に緑から鮮やかな赤色に色づきはじめました。
中国風庭園と赤いもみじが池に映る光景は美しく、季節を感じながらのんびりするのもおすすめです。
秋深まる令和元年のまきび公園。季節によって雰囲気の変わる魅力的な公園を「とことこ」してきたようすを紹介します!
記載されている内容は、2019年11月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
まきび公園とは
1986年に中国西安市の環状公園(環城公園)内に、吉備真備(きびのまきび)の記念碑とその周辺に日本庭園が完成。
これを記念し、まきび公園がゆかりの地である真備へ同年の10月に開園されました。
真備町名の由来でもある偉人・吉備真備について学べる資料館であるまきび記念館。
軽食や喫茶、真備町の特産物を販売しているたけのこ茶屋が公園内に併設しています。
山の傾斜を活かした作りの公園は、ベンチも各所に設置しており、小規模ながらも魅力的な公園です。
平成30年7月豪雨では浸水被害を免れ、真備町内のかたやボランティアのかたが集まる休憩所としても利用されています。
春には桜や牡丹、秋には紅葉、冬には梅の花など、四季折々の景色をのんびり散策しながら楽しめますよ。
まきび公園をのんびり歩いてみよう
令和元年11月9日、少しずつ木々が色づき始めた、まきび公園を散策してみました。
お茶室「竹葉庵」はリラックスでき、紅葉と人物の写真撮影に最適
まずは、まきび記念館の西側にある建物「竹葉庵」を借りて、写真撮影を行いました。
「竹葉庵」は木々に囲まれた、趣のある建物です。
お茶室は、和室8畳と4畳の広さです。
室内から眺めるまきび公園の風景や庭園は緑豊かで、思わず「ほっ」とします。
縁側から見上げると、少しずつ色づき始めた紅葉を眺められました。
緑から赤や黄色の葉が太陽の光を浴びてキラキラ輝き、透明度の高い空がどこまでも広がっています。
澄んだ秋の空気を吸いながらの撮影は、自然と笑顔がこぼれますね。
ふんわりしたやさしい笑顔に、一同が見惚れたショットです!
お茶室を借りて、家族や友人と撮影してみるのはいかがでしょうか。
リラックスした雰囲気で撮影できると思いますよ。
竹葉庵は、以下の料金で貸し出しを行っています。(2019年11月取材時)
時間 | 料金(税込) |
---|---|
午前10時~午後12時 | 220円 |
午後12時~午後4時 | 660円 |
午前10時~午後4時 | 880円 |
お茶室の貸し出しについては、前もって出来るだけ予約をお願いしますとのこと。
詳しくは、まきび記念館へ問い合わせください。
TEL:086-698-7612
まきび公園の園内のようす
日が少し高くなってきたので、まきび公園へと足を運びました。
入るとすぐ右手には、吉備真備(きびのまきび)の菩提寺である吉備寺吉備寺(きびじ)。
吉備寺の近くの南方向に、吉備真備の墓ともいわれている霊廟(れいびょう)があります。
真備町のひとは親しみを込めて「吉備様」と呼んでおり、江戸時代の頃からこのお寺が「吉備寺」と呼ばれる様になったといわれているんです。
階段をあがった「吉備様」とよばれる神社の境内には、立派な「カイノキ」が真っ赤に染まって見ごろを迎えていました。
吉備真備の功績と中国への感謝の気持ちを後世に伝えるため建設された、「吉備真備記念碑」。
また、吉備真備はカタカナを発明したともいわれています。
公園内には吉備真備にまつわる記念碑などが数多くみられるので、散策しながら探してみてくださいね。
まきび公園入口は定番撮影スポット。お気に入りのポーズで撮影してみて
まきび公園を入るとすぐ、円窓が印象的な撮影スポットが!
「どんなポーズがいいかな?」「それはベタじゃない?」なんて言いながら、撮影しました。
向かって左側の円窓は、六角亭と橋を眺める光景を切り取れます。
約1年前の平成30年12月もこの場所で同じようなアングルで撮影をしたので、思わず「懐かしいね」って声も。
中国風庭園が秋らしく鮮やかに彩る光景が、一面に広がっていますよ。
まきび公園の象徴的な建物の六角亭。赤の支柱と緑の屋根の中国風建物に異国情緒を感じます。
また六角亭の中はベンチがあるので、座って四方八方の景色を眺められますよ。
まきび公園を流水に沿って歩くと、神秘的な空間へ。
まきび公園は自然の傾斜を生かして上の池、中の池、下の池の3つの池が配置されていて、これをつないで水が流れています。
流水に沿って登っていくと、神秘的な空間が姿を現します。
水面に映る青空と木々の緑。
耳を澄ませば、木々が風にそよぐ音や水が流れる音が聴こえます。
六角亭より南西方向、少し登った場所に緑の苔の絨毯が広がる場所があります。
今回の撮影を担当した佐々木さんは、上記写真が一番のお気に入りとのこと。
「個人的に訪れたのでは、見逃していたであろう景色を見せてくれた、モデルのゆりちぇるさんとまきび公園の奥深さ。本当にいい場所ですね。」とお話してくれました。
紅葉が見ごろの時期は、緑と赤と黄色の折り重なる光景を楽しめます。
そして、散った赤いもみじの絨毯(じゅうたん)が一面に広がる光景は、見事ですよ。
さらに上の池まで登っていくと、大樹が立ち並んでいて、よりいっそう静かな雰囲気を楽しめます。
「小さい秋、見つけた!」と、真っ赤な落ち葉を拾ってほほ笑むゆりちぇるさん。
取材した日は、カメラを片手に散策されるかたも多かったです。
葉っぱを流水に浮かべて楽しむ子供たちもいました。
どんぐりや落ち葉を拾ったり、犬の散歩をしたり、昼食を食べたり、写真撮影をしたり。
それぞれのんびりした時間を楽しんでるのが印象的でした。
ゆったりとした時間が流れるまきび公園を夫婦でとことこ
この記事で、モデルとして出演してもらった「やぶなおさん」と「ゆりちぇるさん」夫妻。
二人が作りだす空気感と、まきび公園の「のんびり」した雰囲気がとてもぴったりです。
モデルのゆりちぇるさんは新しい命を宿し、少しふっくらしたお腹で秋のまきび公園を散策してくれました。
令和2年の春には新しい家族が増えるお二人。
今度は家族3人でまきび公園へぜひお散歩しに来てくださいね。
おわりに
平成30年7月豪雨で倉敷市真備町は大きな被害を受けましたが、約1年4ヶ月後の今、稲も無事収穫の時期を終えられました。
そして、秋から冬へと季節が移り変わろうとしています。
Webメディア「倉敷とことこ」もオープンしてから1年を迎え、知ってくださったかたも少しずつですが増えたように思います。
真備町の良さを知って、足を運んでもらい、「真備町って災害があって大変だったけど、たくさんのひとが頑張っていて、こんないいところだったよ」と伝えることも、真備町の復興の後押しになればと思います。
そういうきっかけとなっていればいいなと、取材と執筆をしました。
この記事を通して、秋の真備町の魅力が伝われば嬉しいです。