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台灣飯(たいわんめし) 〜 倉敷で楽しむ台湾の味。ゲストハウスから生まれたキッチンカー

台灣飯(たいわんめし) 〜 倉敷で楽しむ台湾の味。ゲストハウスから生まれたキッチンカー

食べとこ / 2022.07.31

台灣飯 店主 山内裕二さんにインタビュー

台灣飯の店主、ゆうじいんのオーナーの山内さんは、どういった想いで台湾料理を作っているのでしょうか?

山内さんと台湾の関係について深掘りしていきます!

山内さん5

台灣飯が誕生した背景

なぜキッチンカーを始めようと思ったのでしょうか?

山内(敬称略)

多くの人が知っているように、新型コロナウイルス感染症により宿泊業は大きな影響を受けました。

もちろん、ゆうじいんも例外ではありません。

2020年3月に慌てて帰国するフランス人を見送ったのを最後に、誰もいない状態が続きました。

普段から海外のお客さんが多かったので、渡航が難しい状況が続くと経営は立ち行きません。

ゆうじいんをたたもうかとも悩みましたが、少し前から流行り始めていたキッチンカーに目を付けたのです。

台湾料理にした理由は?

山内

ゆうじいんでは、台湾人スタッフに運営を手伝ってもらっていて、長い人は1年間以上も滞在しています。

長期間、日本で生活していると、母国の味が恋しくなるのは想像できるでしょう。

そこで、台湾人スタッフのために、台湾料理を作って振る舞っていたんです。

台湾の味を再現しようと、台湾人スタッフに教えてもらいながら、滷肉飯のレシピを覚えました。

キッチンカーを始めようと思ったときに、台湾人スタッフに教えてもらった滷肉飯で勝負しようと思い立ったのです。

ゲストハウス ゆうじいんと台湾

台湾飯のキッチンカー2

なぜ台湾とのつながりが強いのでしょうか?

山内

2008年にゆうじいんをオープンしてから間もなくして、台湾人スタッフが滞在してくれました。

その台湾人スタッフが、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で、「倉敷にあるゲストハウスのゆうじいんがめっちゃいい!」という内容の発信をしてくれたのです。

発信がきっかけとなって、次々と台湾人スタッフが来てくれて、お店を手伝ってくれるようになりました。

ゆうじいんをオープンして以来、途切れることなく26人の台湾人スタッフが滞在しています

お客さんはどこの国の人が多いのでしょうか?

山内

台湾から旅行にくるお客さんが多くいます。

美観地区という日本の古い町並みが残っている場所があることが理由の1つ。

また、岡山は東西の移動だけでなく、山陰方面、四国方面への移動もしやすい場所です。

さらに、台湾から岡山への直行便があり、交通の便がよいことも、多くの人が台湾から倉敷を訪れる理由になっています。

豊富な料理を提供できる背景

山内さん3

メニューをイベントごとに変えている理由は?

山内

マルシェイベントでは、さまざまなお店が出店しますが、出店する店舗によっては食べ物の種類に偏りが出ることもあります。

そこでマルシェイベント主催者の要望に合わせて、ごはん、パン、麺、デザートなどを提供できるようにしました。

ごはんであれば滷肉飯や鶏肉飯、パンであれば台湾バーガー。

さまざまな台湾料理を作れるからこそ、マルシェイベントに合わせてメニューを変えられるのです。

台灣飯の強みであり、魅力だと思っています。

なぜたくさんのメニューを作れるのでしょうか?

山内

マルシェイベントに合わせてメニューを選んでいますが、ぴったりと合うものがなければ、仲の良い台湾人スタッフに連絡をとって新しいメニューを聞いています

たとえば、今日、提供している牛肉麺も台湾に住んでいる元スタッフに教えてもらったもの。

これまでゆうじいんを通じて築いてきた台湾人スタッフとの関係があるからこそ、新しい台湾料理のメニューを作ることができるのです。

どうやって台湾の味を再現しているのでしょうか?

山内

滷肉飯を作るときは、台湾の醤油、酒を使って煮込んでいます。

台湾人スタッフに試食をしてもらい、煮込んだ豚肉の食感が異なると指摘されたときは、豚肉の部位を変えて歯応えを調整することもありました。

台湾の味に慣れ親しんだ台湾人スタッフの感覚を頼りに作り方を工夫しているんです。

また、台湾で馴染みのある調理器具メーカーTATUNG(大同電鍋)の鍋を使って、調理しています。

煮込んだり、ふかしたりできる優れものです。

大同電鍋の鍋

これからの台灣飯

これから台灣飯をどのようにしていきたいですか?

山内

日本では台湾料理が浸透していないので、もっと多くの人に台湾料理を楽しんでもらいたいです。

台灣飯で提供している料理は、台湾人スタッフからレシピを学んだものなので、台湾の味が再現できています。

倉敷で台湾の味を楽しめるのは、台灣飯の特徴です。

そして、岡山県内のどこでも出店できますし、マルシェイベントに合わせて出店できるのもの台灣飯の魅力だと持っています。

マルシェイベントを主催者にも、台湾料理の魅力を知ってもらえるとうれしいです。

山内さん1

倉敷で台湾料理を食べてみて

実は、筆者が初めて訪れた海外は台湾でした。

異国の雰囲気に戸惑いながら、ときには道に迷いながら旅をして、台湾の人たちに親切にしてもらったことは今でも忘れられません。

もちろん、旅の途中で食べた料理の味も強く記憶に残っています。

台灣飯で食べた牛肉麺のスパイシーな味から、台湾の景色が蘇ってきました。

新型コロナウイルス感染症の影響で、ゲストハウス ゆうじいんは危機的な状況となりましたが、山内さんが築いてきた台湾人スタッフとの信頼が、ゆうじいんを救ったように思えます。

台灣飯が生まれた背景を知ると、台灣飯の料理が味わい深くなるはずです。

ちなみに、お店の前に飾られている人形は調理器具メーカーTATUNGのマスコットキャラクター。

お店に置いてある小物から台湾を感じられるのも、台灣飯の見どころです。

ぜひ、本格的な台湾の雰囲気を台灣飯で楽しんでください。

大同電鍋のキャラクター

台灣飯のデータ

台湾飯のキッチンカー1
名前台灣飯
住所岡山県内のマルシェイベントに出店
電話番号086-441-1620
駐車場なし
営業時間岡山県内のマルシェイベントに出店
定休日不定休
支払い方法
  • 現金
  • PayPay・メルペイ・d払い・au PAY
予約の可否不可
座席
タバコ
トイレ
子育て
バリアフリー
ホームページ台灣飯
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ぱずう(後藤寛人)

ぱずう(後藤寛人)

87年生まれの埼玉育ち。倉敷に転勤でやってきて6年目。メーカーの研究員として働きつつ、週末はゴミ拾いボランティア団体の代表として活動しています。ひとりも知り合いもいなかった倉敷の街。ゴミ拾いを通じてたくさんの出会いがあり、倉敷の魅力を教えてもらいました。余所者から見える倉敷の景色を伝えていきたいです!

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山内さん4

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