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菓匠庵 は志本 〜 名物・どら焼きや季節の菓子などが人気!豪雨災害から2年半をかけて復活した和菓子店

菓匠庵 は志本 〜 名物・どら焼きや季節の菓子などが人気!豪雨災害から2年半をかけて復活した和菓子店

買っとこ / 2023.05.28

来客のときの茶菓子や訪問時に持参する手土産、あるいは自宅でのおやつなど、和菓子を買う機会はありませんか?

和菓子の店は、地域に根付いた地域ならではの店があることも多いです。

倉敷市真備町にも地域に愛されている和菓子店があります。

店の名前は「菓匠庵 は志本 (かしょうあん はしもと、以下 は志本)」。

看板商品のどら焼きや季節限定商品などで人気の店です。

しかし、は志本は「平成30年7月豪雨」で被災し、営業不能に陥りました。

廃業の危機を乗り越え、令和2年(2020年)12月に営業を再開。
再開を待っていた多くのお客さんが訪れました。

は志本の商品のこだわりや魅力、店の歴史、被災から再開までの経緯などを探っていきましょう。

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記載されている内容は、2023年5月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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「平成30年7月豪雨災害」から復活した真備唯一の和菓子専門店

は志本:看板

は志本は、真備町川辺の国道486号線沿いにある和菓子店です。

真備町で唯一となった和菓子の専門店として、真備町周辺のかたがたに利用されています。

は志本は、昭和56年(1981年)に真備町の有井地区で「京菓子処 は志本」として開業。

その後、昭和61年(1986年)に「菓匠庵 は志本」として現在地に移転しました。

は志本:外観

しかし平成30年(2018年)の「平成30年7月豪雨災害」で被災。
店舗は、再開も危ぶまれるほど甚大な被害を受けたのです。

ですが約2年半の時を経て、令和2年(2020年)12月に店を再開。

再開の日には、開店を待ちわびた多くのお客さんが訪れ、にぎわいました。

は志本の商品

は志本:店内

は志本で扱う商品は、多岐にわたります。代表的な商品は以下のとおり。

価格は消費税込。 令和5年(2023年)5月時点の情報

商品名税込価格
琴弾岩110円
くるみ150円
青梅雨200円
竹の子110円
月代200円
栗だより200円
どらチョコ販売休止中
どらじゃ150円
てまり歌220円
真備の月150円
わらび餅200円

一番人気なのが、創業時からの名物・どら焼きの「どらじゃ」。
派生商品の「箭田爺(やたじい)のどらチョコ」もあります。

ほかにも上用饅頭やカステラなど、定番の和菓子も人気です。

は志本:月代、青梅雨
キンカンやウメを使った、フルーティーな菓子も
※2021年3月に撮影した写真のため、現在の価格とは異なります

琴弾岩(ことひきいわ)」や「竹の子」「真備の月」など、地元・真備町に関連するものをモチーフにした菓子もあります。

は志本:竹の子、琴弾岩
左:竹の子、右:琴弾岩
※2021年3月に撮影した写真のため、現在の価格とは異なります
は志本:詰め合わせ
贈答用に詰め合わせも可能
※2021年3月に撮影した写真のため、現在の価格とは異なります

詰め合わせが必要な場合は、お気軽にお声がけください。

ほかに、は志本を代表する商品として「わらび餅」があります。

わらび餅といえば、夏の限定商品という印象がありませんか。

は志本でも、わらび餅は夏に季節の商品として売り出しており人気があります。

でも実は、は志本では夏だけの限定ではなく通年商品
夏以外の時季でも、わらび餅が買えます。

わらび餅は、どら焼きとならぶ は志本の看板商品なのです。

季節限定商品も人気

は志本は、季節限定の商品も出しています。

季節限定商品は、どれも店の人気商品です。

商品販売期間
いちご大福12月中旬〜3月下旬
桜餅2月下旬〜4月中旬
おはぎ春・秋の彼岸の入り〜彼岸中日ごろ
ちまき4月中旬〜5月上旬(ゴールデンウィークまで)
柏餅4月中旬〜5月下旬
若鮎(アユ型の調布)6月〜10月下旬

販売期間は目安で、状況により変わります。

は志本:桜餅
桜餅。桜葉の香りとほのかな塩味に食感が特徴的
は志本:桜餅
桜餅は半殺しの餅の中に、滑らかな舌触りと上品な甘さの漉しあん
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代表的な商品を紹介!

たくさんあるは志本の商品のなかから、代表的なものを紹介します。

「どらじゃ」は創業からの看板商品であるどら焼き

は志本:どらじゃ

創業時から は志本の看板商品であり、人気商品の「どらじゃ」。
いわゆる、どら焼きです。

平成30年7月豪雨で被災する前までは、特別な商品名はなく「どら焼き」として販売されていました。

令和2年12月の再開時から、現在の「どらじゃ」という名称になっています。

は志本:どらじゃ

看板商品なので少し個性的な名前にしようと、店主の橋本さんが考えたそう。

地元岡山県出身の漫才師、千鳥の岡山弁のセリフ「〜じゃ!」にヒントを得て「どら焼きじゃ」に。
それを省略して「どらじゃ」になったのです。

どらじゃの大きさは、直系約8.5センチメートル、厚さは約2.5センチメートルです。

は志本:どらじゃ

生地の表面は焦茶色、裏面は黄色をしています。

は志本:どらじゃ
生地に挟まれた粒あんは、タップリの量

北海道産の小豆を使用し、店内で炊いています。

甘さも店ならではの配合で調整しているんです。

生地も、店で一つひとつ手焼きしています。

は志本:どらじゃ
粒あんは甘すぎず、後口のよいサッパリとしたちょうどよい甘さ

生地のフワフワ感と風味、粒あんの甘さ、小豆のシャリッとした食感のバランスが絶妙のどら焼きだと思います。

「いちご大福」は清音産イチゴを使った時季限定の人気商品

は志本:いちご大福

いちご大福」は、12月中旬ごろから3月下旬ごろまでの季節限定商品。

販売期間中、とてもたくさん売れる人気商品です。

1日で約120個つくり、ほぼ毎日完売しているそう。
早いときには午前中に売り切れることもあるとのことです。

は志本のいちご大福のポイントはイチゴ。

当店のイチゴは、総社の清音(きよね)産イチゴです!

毎朝、私が直接仕入に行っている新鮮なイチゴですよ。

お客さんから清音のイチゴ農家を紹介してもらった縁で、使うようになったそうです。

は志本:いちご大福
求肥はモッチリとしてやわらか

食べると、求肥(ぎゅうひ)にほのかな甘みがあります。

求肥の中には、白あん。
滑らかな舌触りで、アッサリとした上品な甘さの白あんです。

は志本:いちご大福
中のイチゴはとても大きく、生地から一部透けて見える

イチゴは甘く爽やかな酸味が口の中いっぱいに広がります。
そしてジューシーな果汁があふれ出しました。

とてもフルーティーです。

は志本:いちご大福

は志本のいちご大福は、イチゴのフルーティーさと白あんの上品な甘さ、求肥の食感のバランスが絶妙。

とてもクセになる味わいで、売り切れになるのも納得です。

「おいも」はサツマイモあんとシナモン風味が独特の上用饅頭

は志本:おいも

おいも」は、は志本ならではの商品です。

上用饅頭(じょうよまんじゅう)の一種で、生地にヤマノイモ(薯蕷:じょうよ)を使っています。

中には、黄色いサツマイモあんがタップリ!

おいもは、幅が約4.5センチメートルで長さは約6.5センチメートル、高さは3センチメートルほどの楕円形をしています。

は志本:おいも
薄いベージュの生地にところどころ薄茶色の焦げ目があり印象的

菓子をつまむとフワフワとした、やや弾力を感じる触り心地。

そして、シナモンと思われる良い香りがただよいます。

は志本:おいも
中にはタップリのサツマイモあん

食べると、生地の薄めながらフワフワでモッチリとした弾力のある食感と同時に、中のサツマイモあんのネットリ感がある舌触り。

甘さは控えめながらサツマイモの風味が濃厚です。

そして、シナモンの香りがサツマイモの味わいとマッチしておいしい。

「箭田爺のどらチョコ」は粒あん+チョコを挟んだどら焼き

は志本:どらチョコ

箭田爺(やたじい)のどらチョコ」は、どらじゃの派生商品となるどら焼きです。

は志本が真備町川辺へ移転したあとに生まれました。

生地や大きさは、どらじゃと同じです。

小豆を炊いて粒あんにするときに、あんの中へチョコレートを入れています

食べてみると、中のチョコ入りあんは、食感は粒あんで小豆の風味が少し残ります。

しかし、味わいはチョコ。

とても不思議でおいしいどら焼きです。

は志本:どらチョコ

小豆のシャリッとした食感とあんの風味に、チョコレートのネットリ感と甘さと風味が意外とピッタリ。

食べるまではチョコが入っていると甘すぎるイメージでしたが、実際食べると意外にもサッパリとした甘さでした。

なお名称の「箭田爺」は、かつて は志本で菓子職人をしていた現店主の兄の恩師のこと。

恩師の「チョコ入りのどら焼きもおもしろいのではないか」というひとことから、どらチョコが生まれたそう。

ヒントをくれた兄の恩師に感謝の意を込めて、名前に「箭田爺」を加えました。

恩師は真備町箭田のかただったので、箭田爺です。

どらチョコは、なかなかクセになる味わいの和菓子です。

「青梅雨」はウメがまるごと入った創業時からの商品

は志本:青梅雨

青梅雨(せいばいう)」は、創業時から人気のある商品です。

名前のとおり、中にはウメが丸ごと1個入っています。

一辺約4.5センチメートル、高さが約2.5センチメートルの四角い形で、表面は岩のようなゴツゴツとした、独特の見た目です。

生地は薄ベージュ色で、ポロポロとした食感の生地ですが、同時にシットリした舌触りもあります。

生地の中には、白あん。
そして白あんにくるまれて大きなウメが見えます。

は志本:青梅雨

白あんは、アッサリとした控えめの甘さ。

そしてウメのネットリとした食感とさわやかな酸味、ほのかな甘みが広がります。
後口は、フルーティーでさわやかな感じです。

なおウメの種があるので、食べるときに注意してください。

豪雨災害で大きな被害を受けましたが、約2年半をかけて再開にこぎつけた菓匠庵 は志本。

店主の橋本憲吾(はしもと けんご)さんにインタビューをしました。

インタビューを読む

菓匠庵 は志本のデータ

は志本:外観
名前菓匠庵 は志本
住所岡山県倉敷市真備町川辺134-4
電話番号086-454-8688
駐車場あり
約4台
営業時間午前10時〜午後6時
定休日不定休
支払い方法
  • 現金
  • PayPay
ホームページ菓匠庵 は志本
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アサノ

フリーランスの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。企業の社員インタビューや事例紹介、採用コンテンツも。

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