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野外音楽フェス「hoshioto Camp’23」(令和5年10月28日開催)~ 岡山で唯一無二のキャンプ音楽イベント

野外音楽フェス「hoshioto Camp’23」(令和5年10月28日開催)~ 岡山で唯一無二のキャンプ音楽イベント

伝えとこ / 2023.11.28

令和5年10月28日(土)に開催された「hoshioto Camp’23ホシオトキャンプ)」に行ってきました。

井原市で毎年5月に開催のhoshiotoホシオト)は、完全インディペンデントで2012年から12年間続く、歴史あるローカル野外音楽フェスティバルです。

hoshiotoでの全6ステージに対して、「hoshioto Camp」では3ステージに規模を縮小した、ややゆる~りアコースティックなバージョンになります。

次回参加する際の参考になるような、実用的なレポートを中心にそのようすを少し紹介します。

記載されている内容は、2023年11月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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hoshioto Camp 概要

当日はよく晴れて、高く澄んだ秋空。

井原市街から車で10分程度の少し山の上、空の美しさは5月のhoshiotoでも感じましたが、それ以上の美しさだったかもしれません。

高く澄んだ秋空

「hoshioto Camp」は2023年で3回目の開催です。

もともと、コロナ禍で2020年、2021年と2年間中止となった5月開催のhoshiotoのリベンジとして、2021年の10月に開催したのが始まりです。

イベントタイトルに「キャンプ」とありますが、必ずしもキャンプをする必要はありません

テントを張る場合は、入場券とは別で有料の「キャンプ・タープ券」が必要です。

hoshioto Camp 実用レポート:アクセス編

スタートは午前10時ですが、家事と用事をすませてゆる~りと午後1時頃到着しました。

キャンプはしなくても、到着したら休憩スペースや荷物置き場としての拠点を確保することをおすすめします。

メインステージ「SKY FILED」後方にシートエリアがあり、持参したレジャーシートを敷いてキープすれば問題ありません。

画像提供:hoshioto実行委員会 hoshioto Camp'23 エリアマップ
画像提供:hoshioto実行委員会 hoshioto Camp’23 エリアマップ

楽しみかたは自由なので、ステージがらずいぶん離れたスペースにテントを張っているかたもいました。

楽しみかたは自由

自然の中でぼんやり休みながら、風に乗って流れてくるプロの演奏……。

普段味わうことのないシチュエーションです。

どうやって行くのが快適か

会場直結の「場内駐車場付き入場券」と、キャンプを張るための「キャンプ・タープ券」を購入し、万全の体制で参加しました。

イベント会場へ行くにはおもに3つの方法があります。

  1. 自家用車で直行 ※やや割高になる駐車場付き入場券が必要
  2. 井原駅から送迎するバス(有料)で行く ※井原駅までは、井原鉄道井原線で井原駅まで来るか、井原駅まで車で来て井原駅南駐車場に停めるなど
  3. 福山駅から送迎するバス(有料・要予約)で行く ※福山市以西のかた

前回の参加では、井原駅からのバスを利用しました。

大きな専用バスにみんなで乗り合わせて山を登っていくので、ツアー気分が高まり車窓から景色を眺めながらワクワクしたことを覚えています。

ガソリン不要・カーナビ不要でぼーっとしていたら連れて行ってくれるので、楽ちんです。

しかし今回、会場直結の場内駐車場を利用して確信しました。

次来るときも、駐車場付き!!

オレンジ色のネットの向こう側が駐車場
オレンジ色のネットの向こう側が駐車場

車があるということは、何かとフレキシブルです。

忙しい日々、荷物を厳選せずとも、とりあえず必要そうなものを突っ込んで出発できますし、使わない荷物は車に置いて必要なものだけ運べばいいですし。

何よりもバスの発着時間を気にすることなく、どこまでもマイペースが許される。

バスで行く、車で行く、いずれにしろ良さはあるので、次回も予算と相談しながら決めたいと思います。

hoshioto同様に子どもたちが楽しめるスペースがある
hoshioto同様に子どもたちが楽しめるスペースがある

キャンプはするべきか

キャンプをする場合、入場券とは別途料金が必要です。

宿泊するなら妥当な料金ですが、宿泊せずテントを張るだけだと決してお安くはないのですが……。

5月のhoshiotoでテントでくつろぐ人を見てうらやましかったので、リラックス度にどれほど違いがあるか検証するためにも利用してみました。

キャンパーではないため、本格的なテントは持っておらず開くだけで設営できる簡易テントでしたが、デイキャンプには十二分に役割を果たしてくれました。

イエローとアイボリーのツートンカラーの簡易テントを使用
イエローとアイボリーのツートンカラーの簡易テントを使用

メリットとしては、日差しを避けられるので日焼けを気にしなくていいこと。

シートエリアでは日傘はさせないので、大きな違いです。

また想定通り、人目から少し隠れられるのでプライベートが守られやすくかつ過ごし方の自由度が上がります

ゴロゴロしてても、寝てもいい。

注意しておきたいのは、運動会の観戦場所取りと同じく、いい場所は早い者勝ちということ。

テントから座ったままでメインステージを鑑賞したい場合は、早めに行ってベストな位置をキープしましょう。

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hoshioto Camp 実用レポート:体感編

お目当てのアーティストさんがいなかったということもあり、自分のペースで自由に音楽を楽しめました。

近くで聴きたいと思ったら、ステージ前に行き、その音楽とアーティストさんのエネルギーを感じる

コーヒーを飲みながら、屋台でおいしいものを買って食べながら、聴こえてくる音にただただ身も心も委ねる

構えず力まず、本気の演奏本気の歌唱を、本気の音響で聴く。

メインステージ「SKY FILED」
メインステージ「SKY FILED」

プロが結集した音楽を、あまりにも気軽に聴いている自分にふと気づき、ぜいたくの極みだと思いました。

画期的な音響システム

普段ギターを弾いている息子と行ったのですが、小さなステージでの演奏経験があるため、音響には敏感です。

音がめちゃめちゃいい」と速攻反応していました。

息子曰く「本来なら右と左から聞こえるけど、真ん中から全体に聴こえてくる感じ。音にムラや偏りがなくて、音のミックスがすごく良い」らしい。

音響には定評のあるhoshiotoですが、「hoshioto Camp’23」では一部画期的なシステムを導入するという説明が公式Webサイトにありました。

hoshioto Camp 23では日本における野外音楽フェスティバル初の「イマーシブサウンド」を導入します。
イマーシブとは「没入感」という意味があり、従来のLR(左右)スピーカーシステムでは表現できなかった自然な空間の表現が可能。
ステージ上のアーティストが発する一音一音がステージの見たまま、まさにその位置から聞こえて来る事により深い没入感が得られます。
更にこのライブイマーシブシステムは聴取場所がセンター、端、など関係なくサービスエリア内のどの位置からでも平等に音が感じられる為、多くのリスナーがライブを満喫する事ができます。
日本初システム導入!!「イマーシブサウンド」

息子はこのことを知らなかったのですが、こんな企画ができてしまう「hoshioto Camp」本当にすごい……!

森のステージ「センター・オブ・ジ・イバラ」に向かう
森のステージ「センター・オブ・ジ・イバラ」に向かう
「センター・オブ・ジ・イバラ」
「センター・オブ・ジ・イバラ」
遊具スペース(手前)とハンモックスペース(奥)
遊具スペース(手前)とハンモックスペース(奥)

音楽以外の貴重な文化的イベント

イベントではトークセッションも必ずおこなわれ、ゲストとその題材には毎度興味深いものがあります。

「アフターコロナ後のフェス」と題して、南田勝也さん(武蔵大学教授)と、永井純一さん(関西国際大学准教授)による、トークセッションがおこなわれました。

写真提供:hoshioto実行委員会 中央はhoshioto代表の藤井裕士(ふじい ゆうし)さん
写真提供:hoshioto実行委員会 中央はhoshioto代表の藤井裕士(ふじい ゆうし)さん

こんな貴重なアサインは、きっとhoshiotoだからこそできるのではないでしょうか。

ほかにもワークショップや、大道芸人さんとプロのけん玉プレイヤーによるショーもおこなわれるなど、たくさんの子どもたちで盛り上がっていました。

10月28日の井原の山の上

市街地なら10月でも日中は暑いぐらいの日もありますが、井原の山の上ではしっかりと秋を感じられました。

気候と気温

到着した午後1時頃は良く晴れていたこともあり、まだ半袖で過ごせました。

午後3時を過ぎたあたりから肌寒さを感じ始め、日没前には上着がないといられず、やがて完全に秋の夜の寒い状態に。

陽が傾くとさらに空が澄んでくる
陽が傾くとさらに空が澄んでくる
ライトアップにワクワクし始める時間
ライトアップにワクワクし始める時間

さらに冷え込んでくると、焚き火スペースに暖をとるための人がワラワラと集まり出しました。

寒い中で火を見ると安心する
寒い中で火を見ると安心する

星空は見えたのか

日没は午後5時20分頃で、徐々に夜空の序章っぽく、街の光が届かない山の上ならではの暗さになりました。

超繊細なグラデーションが美しい空
超繊細なグラデーションが美しい空

当日は満月前の大きな月で明るかったこともあり、午後7時台の時点では残念ながら星空の鑑賞ができる状態にはありませんでした。

後ろ髪を引かれる思いで、午後8時に現地から退散。

午後8時前に大きい星は少し見えましたが……
午後8時前に大きい星は少し見えましたが……

午後9時30分からおこなわれたイベントプログラム「天体観測会+星空撮影会」では、美しい星空が観測できたようです。

写真提供:hoshioto実行委員会
写真提供:hoshioto実行委員会

その後のSNSで、撮影が上手すぎる星空の画像がちょこちょこアップされているのを見かけました。

よって、満点の星空満喫までのフルコースをねらうなら、泊まらなくとも午後10時ぐらいまでは留まったほうが良いことがわかりました。

おわりに

大感動した5月開催のhoshiotoを経ての「hoshioto Camp」への参加でしたが、改めて“手づくりのイベント”であるということを実感しました。

少し前に別の音楽イベントに参加したこともあり、違いがよりわかりました。

どちらが良いとか良くないとかの比較ではなく、伝えたいのは「hoshioto Camp」が、唯一無二のオリジナルなイベントだということ。

イベント全体のそこかしこに、そこにいなくとも、つくり手側の存在がめちゃめちゃ伝わってくるのです。

かといって、決して押し付けがましくない。

また、全体の雰囲気として派手さは装っていないのですが、控えめなわけじゃなく、不思議と自信は伝わってくるのです。

かわいいステージ「STAR CIRCLE」とかわいいギター
かわいいステージ「STAR CIRCLE」とかわいいギター
入場ゲート

“無計画”参加のすすめ

野外音楽フェスティバル「hoshioto Camp」は、開放感と非日常感を存分に楽しめる、どこまでもフリーダムなイベントです。

参加する際はルールを守りましょう

気負わず、あえて無計画で行くことも自分へのサプライズとなり、おすすめします。

ふらっと覗いてみたら、思わぬアーティストさんと出会うことになったり、音楽以外の文化にも触れられたり、自然の中で知らぬまに癒されていたり。

予想していなかったからこそ倍増されるときめき。

まちがいがない「音」と「アーティスト」による、信頼と安心しかないhoshiotoと「hoshioto Camp」で、みなさんもぜひいつか体感してみてください。

倉敷のイベント情報を探すなら「とことこおでかけマップ」

倉敷で開催されるイベント情報を、マップ上から確認できる「とことこ おでかけマップ」を是非ご利用ください。

▼画像タップでマップを確認する

hoshioto Camp’23のデータ

名前hoshioto Camp’23
期日令和5年10月28日(土)
場所岡山県井原市青野町3535-3(会場「グレープ愛ランド 葡萄浪漫館」)
参加費用(税込)参考「hoshioto camp '23」チケット
・前売券 ¥7,500

・当日券 ¥8,500

・学生割引(高校生)¥2,500

・場内駐車場付前売券 ¥12,000

・駐車場付当日券 ¥14,000

・駐車場のみ当日券 ¥5,000

・キャンプ券(1張)¥5,500

・配信チケット ¥3,000
※次回以降の価格は、変わる場合もあります。
ホームページhoshioto
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大島 爽

大島 爽

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