倉敷美観地区のそばにある、国の重要文化財に指定されている町屋建築「大橋家住宅」を知っていますか?
大橋家住宅は、倉敷町屋の典型が見られる格式高い邸宅です。しかし、魅力はそれだけではありません。
時間を忘れくつろいで過ごすことのできる、心地よい空間なんです。
雨の日に露に濡れた庭を眺めたり、暑い時期に風が通る館内で涼んだり。歩きまわって少しゆっくりしたいときに立ち寄るのもおすすめです。
大橋家住宅について、まずはその概要と歴史について説明し、そのあと素敵な空間や見どころについて紹介します。
記載されている内容は、2022年3月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
大橋家住宅のデータ
名前 | 大橋家住宅 |
---|---|
所在地 | 岡山県倉敷市阿知3-21-31 |
電話番号 | 086-422-0007 |
駐車場 | なし 周辺に有料駐車場が複数あり |
開館時間 | 午前9時~午後5時 |
休館日 | 12月・1月・2月の金曜は休館(3月~11月は休館日なし) 12月28日~1月3日休館 |
入館料(税込) | 【一般】 大人:550円 高齢者(65歳以上):350円 小・中学生:350円 障がい者:無料 ※別途30名以上の団体料金あり |
支払い方法 |
|
予約について | 不可 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | 授乳室などはなし。 スタッフに声かけすると、控え室などに案内可能。 |
バリアフリー | |
ホームページ | 国指定重要文化財 大橋家住宅オフィシャルサイト |
JR倉敷駅の南口を出て、倉敷中央通りを南に進みます。
「阿知南」の信号のある交差点を右に曲がってください。ちひろ薬局の下の黒い案内看板が目印です。
1分ほど歩くと、左手に「大橋家住宅」が見えます。
大橋家住宅について
大橋家住宅は、倉敷市阿知にある町屋建築です。
江戸時代の後期の大地主である大橋家の邸宅で、1978年に主屋・長屋門・米蔵・内倉の4棟が国の重要文化財に指定されました。
大橋家とは
大橋家の先祖は豊臣氏に使えた武士で、江戸時代のはじめに備中(現倉敷市)に移り住んだそうです。
水田・塩田を開発して大地主となり、金融業も営んで大きな財を成しました。
天保の飢饉(てんぽうのききん)の際には金千両(現在の物価に換算すると約1億円)を献上したり、香川県の直島に東京ドーム約3個分の塩田を開発したりと、地域に大きく貢献しています。
江戸時代後期、大橋家は大原家とともに「新禄」と呼ばれる新興勢力を形成していました。
大橋家住宅の建物の歴史と特徴
大橋家住宅は1796年~1799年にかけて主要部分が建築され、1850年ごろまでの間に2度増築をしています。
1978年に国の重要文化財の指定を受けたのち、1991年~1994年に建物の保存修理工事を行い、最も屋敷構えが整っていた1851年の姿に復元されました。
主要な出入り口が長屋を貫くように作られていて、この構造は「長屋門」と呼ばれます。
「長屋門」は、当時通常の町屋には許されていない構造でした。大橋家が、代官所から特別に許可をもらえるほど格の高い存在だったことがわかりますね。
また、「倉敷窓」「倉敷格子」「なまこ壁」といった倉敷独特の建築方式が見られます。
例えば「倉敷格子」は、上部は採光と換気に優れ、下部は外からは見えにくく中からは見えやすくするための構造です。快適に暮らすための「用の美」が感じられます。
主屋とつながっているのが珍しい「内蔵」は、当時は貴重品を置いていたそうです。
大橋家住宅の見どころ
大橋家住宅は、文化的価値が高いだけではありません。魅力的なポイントがたくさんあります。
風格ある建築
大橋家住宅は、通りに主屋が直接面していません。長屋門を抜け、庭を通って主屋に向かいます。庭から見る主屋が、かっこいい! 派手な装飾などがなくても、威厳を感じます。
部屋数は、現在公開されている部屋だけでも14部屋。広々としていますよ。
中にいくつか庭があり、それぞれが美しく、部屋にいるときも開放感があります。
部屋や庭でのんびりできる
大橋家住宅では、建物を眺めるだけでなく、部屋にあがったり庭を歩いたりすることができます。
広く清潔で自然光が差し込む空間は、とても気持ちがいいんです!
大橋家住宅の中は、車の音があまり聞こえず、通りの喧騒が気になりません。そのため、ゆっくり過ごすことができるんです。
あまりの心地よさに、寝転がって過ごすお客様もいるんだとか。
生活の気配を感じる空間
大橋家住宅には、生活の気配が漂っています。
たとえば書斎では本や硯が置いてあり、さっきまで誰かが文字を書いていたかのようです。
床の間などには、お花が飾ってあります。この花々は、スタッフの方々が飾っているとのこと。しかも、お花屋さんで買ってきたものではなく、庭や山に咲いていたお花などを、自己流で生けているそうなんです。
さりげなく、優しく、美しい。そんなお花はお客様からも好評だそうです。
昔の人たちも、こんなお花を飾っていたのかなあと、想像が膨らみますね。
夏は窓からの風と風鈴の音が涼やかだなあとか、冬はひなたがあたたかいなあとか、そんなふうに自然を感じながら過ごすと、自分がこの家で暮らしているかのような気分になれます。
大橋家住宅をもっと楽しもう
大橋家住宅をもっと楽しむ技を紹介します。
スタッフに案内してもらおう
館内を見ていると、「これって何に使うものだったのだろう?」などと疑問が湧くかもしれません。
そんなときは入口でスタッフさんに声をかければ、建物内を案内してもらえます。
案内してもらう場合の所要時間は30分ほどで、予約は必要ありません。
「お気軽にお声がけください」と言われていましたよ。
お気に入りの写真を撮ろう
撮影禁止の場所はありません。外観も庭もお部屋も画になります。
お気に入りの場所を見つけてください。
日本刀(真剣)を持ってみよう
なんと大橋家住宅では、日本刀(真剣)を持たせてもらうことができます。
わたしも持ってみました。ずしっと重みがあるものの、鞘から刀を抜くのは思いのほかスムーズ。刀を構えてみながら、歴史上の人物や、漫画のキャラクターに思いを馳せてみました。
貴重な機会なので、スタッフさんに声をかけて体験してみてください。
後半の記事では、大橋家住宅のスタッフさん藤原道子さんと多田夏美さんに、大橋家住宅のお気に入りスポットやこだわりをインタビューしました。
- モデル:アリス
大橋家住宅のデータ
名前 | 大橋家住宅 |
---|---|
所在地 | 岡山県倉敷市阿知3-21-31 |
電話番号 | 086-422-0007 |
駐車場 | なし 周辺に有料駐車場が複数あり |
開館時間 | 午前9時~午後5時 |
休館日 | 12月・1月・2月の金曜は休館(3月~11月は休館日なし) 12月28日~1月3日休館 |
入館料(税込) | 【一般】 大人:550円 高齢者(65歳以上):350円 小・中学生:350円 障がい者:無料 ※別途30名以上の団体料金あり |
支払い方法 |
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予約について | 不可 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | 授乳室などはなし。 スタッフに声かけすると、控え室などに案内可能。 |
バリアフリー | |
ホームページ | 国指定重要文化財 大橋家住宅オフィシャルサイト |