【9/27(日)まで】ARKO2025-2026 小瀬真由子 作品公開 〜 3カ月の倉敷滞在で描いた作品は5mの大作に

【9/27(日)まで】ARKO2025-2026 小瀬真由子 作品公開 〜 3カ月の倉敷滞在で描いた作品は5mの大作に

公益財団法人大原芸術財団が実施する「ARKO(アルコ・Artist in Residence Kurashiki, Ohara)」は、公募で選ばれた作家が倉敷に滞在し、最長3カ月かけて作品を制作・展示するレジデンス・プログラムです。

ARKOは、2025年度から「作家協同交流事業」の一つとしてリスタートしました。その第1回の参加アーティストは、日本画家の小瀬真由子(おせ まゆこ)さんです。

小瀬さんは4月初旬から3カ月間、「無為村荘(むいそんそう)」の敷地内にある、児島虎次郎(こじま とらじろう)ゆかりのアトリエで、滞在制作を行いました。

そして2026年7月15日から、小瀬さんの作品展、「ARKO2025-2026 小瀬真由子」が、大原美術館 本館7室で始まりました。

展示室には、横幅5m近い大作と小品5点が並びます。展示の様子と、作品の公開にあたり行われた小瀬さんへの質疑応答を紹介します。

記載されている内容は、2026年7月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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3カ月の滞在制作で描いた《24号への襲撃》

ARKO2025-2026 小瀬真由子《24号への襲撃》

展示の中心となるのは、3カ月をかけて描き上げた大作《24号への襲撃》。横幅は約5mと小瀬さんがこれまでの制作の中で手がけた、最大サイズの作品です。

「野生動物・脅威的なものと人間との境界」をテーマにした大作の中央で網に絡め取られているサメ。これは笠岡市の津雲貝塚(つくもかいづか)から出土した、世界最古のサメの被害者と考えられている人骨に着想を得ています。

この人骨は、貝塚で24番目に発見されたことから「24号」と呼ばれています。作品タイトル《24号への襲撃》は、その呼称にちなんで名付けられました。

メイン作品の両脇に展示されている5点の作品は、小瀬さんが滞在中に見たものや、《24号への襲撃》を構想する際に出会ったものたちを描いた作品です。

以前、サメを描こうと思った経緯や、無為村荘での制作の様子をインタビューしました。

▼詳しくは、以下の記事を見てください。

ARKO2025-2026 小瀬真由子 〜 日本画家・小瀬真由子が倉敷で描く「野生動物と人間のあいだ」
ARKO2025-2026小瀬真由子(画像提供:公益財団法人大原芸術財団)
ARKO2025-2026小瀬真由子(画像提供:公益財団法人大原芸術財団)
ARKO2025-2026小瀬真由子

「一つ一つに意味を持たせて描いた」小瀬真由子さん

小瀬真由子さん
小瀬真由子さん

公開初日、完成した大作を前にした今の気持ちや、構図や色使い、限られた時間の中での制作の工夫について、小瀬真由子さんに話を聞きました。

作品の展示を見て、いかがですか?

小瀬(敬称略)

アトリエで制作しているときは、床に寝かせた状態で描いています。
こうして壁にかけて見ると、自分でも違った感覚で絵を見られますし、白い壁の展示室だと、さらに作品が引き立って面白いなと感じました。

制作で苦労したところはありますか?

小瀬

今回は私の今までの作品の中で、最大のサイズでした。そのため、人物のサイズ感や構図を最初に決めるのに苦労しました。

最初に想定していたサイズで下描きをしたら、それよりも大きくなってしまって。一度剥がして縮小したサイズで描き直す作業が、構図を決める段階で何度かありました。

ARKO2025-2026小瀬真由子

色使いへのこだわりを教えてください

小瀬

中心に描いたサメや網、人物は、赤と緑の対比した色(補色)で描いています。

それが浮かないように周りの色も少しずつ決めていって、全体になじんだので、良かったと思っています。

向かって右側の障子を境に、奥には別の世界が広がっているように見えますね

小瀬

障子が破れていて、その向こうには虹のような風景が見えます。向かって左側の空間とはまた違う、少し未来的な、別の次元の世界が広がっているような表現を目指しました。

黄色い鎖で、ふたつの世界がつながっているようなイメージです。

ARKO2025-2026小瀬真由子

アトリエには電気が通っておらず、描ける時間が朝から日暮れまでと限られる中で、どのような工夫をしましたか

小瀬

いつからいつまでと決めて「今日はここを描こう」と、集中して制作できたと思います。限りのない時間の中で描こうとすると、だらだらしてしまうこともあるので、制約の中で描くのは面白い経験でした。

一つ一つを大切に描こうという気持ちになりました。

メインの作品の両脇にある作品
メインの作品の両脇にある作品
メインの作品の両脇にある作品

今後の制作活動について教えてください

小瀬

制約のある環境の中で、今までで一番大きいサイズの絵を描けたことは、自信につながりました。

この気持ちのまま東京に戻り、また新たに絵を描くことを、とても楽しみにしています。

展示を見に来る方へメッセージをお願いします

小瀬

この作品には多くのモチーフがちりばめられています。このモチーフは一つ一つに意味を持たせて描きました。

「これはどういう意味なのかな」「このモチーフとあのモチーフは、どのようなつながりがあるのかな」と、自由に見て、自由に解釈していただければうれしいです。

小瀬真由子さん

会期は9月27日(日)まで

横幅約5mの作品には、さまざまなモチーフが描かれています。
サメの口の中、色鮮やかな網、アイスキャンデーを食べる人、黄色いチェーン、洞窟、炎、花、星空など。見れば見るほどに、気になるモチーフが湧き出てきて、想像力をかき立てられる感じがしました。

また、会期中の9月6日(日)には、小瀬真由子さんによるアーティストトークが開催されます。作品を鑑賞した後に小瀬さんの言葉を聞くと、また違った発見がありそうです。

会期は9月27日(日)までです。詳細は大原美術館のホームページを確認してください。

大原美術館に関する記事

ARKO2025-2026 小瀬真由子のデータ

【9/27(日)まで】ARKO2025-2026 小瀬真由子 作品公開 〜 3カ月の倉敷滞在で描いた作品は5mの大作に
名前ARKO2025-2026 小瀬真由子
開催日2026年7月15日(水)~9月27日(日)
午前9時~午後5時(午後4時30分入館締切)

【休館日】
7月27日(月)、9月7日(月)、9月14日(月) 
場所 岡山県倉敷市中央1丁目1-15
参加費用(税込)一般 2,000円
高校・中学・小学生(18歳未満の方) 500円
ホームページARKO2025-2026 小瀬真由子

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