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冨來屋本舗 〜 タカキビを使ったオリジナル麺「きびそば」をはじめ倉敷ならではの郷土の味にこだわった店

冨來屋本舗 〜 タカキビを使ったオリジナル麺「きびそば」をはじめ倉敷ならではの郷土の味にこだわった店

食べとこ / 2020.08.20

観光や出張で遠くに行ったら、その地域に根付いた食材や料理を食べてみたいですよね。

土地が異なれば、食材も食文化も違います。
それは地域の個性ともいえるのではないでしょうか。

そして、地域特有の食をじっくりと楽しみたくはありませんか?

倉敷美観地区で、倉敷の味を楽しみたいときにピッタリな店があります。

それが「冨來屋本舗 (とらいや ほんぽ)」。

倉敷ならではの、あるいは岡山県ならではの食材を使った料理にこだわった店です。

なかでも名物「きびそば」は、冨來屋本舗完全オリジナルの麺。
岡山県内産のタカキビという穀物でつくられた麺で、冨來屋本舗でしか味わえない、独特の食感や味わいが魅力です。

「郷土の味」にとことんこだわる店、冨來屋本舗を紹介します。

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記載されている内容は、2020年8月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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冨來屋本舗 (とらいや ほんぽ)のデータ

冨來屋本舗:外観
名前冨來屋本舗 (とらいや ほんぽ)
住所岡山県倉敷市本町6-21
電話番号086-427-0122
駐車場なし
営業時間午前11時〜午後8時 (午後7時 オーダーストップ)
定休日
祝日の場合は営業し、翌日に休業
支払い方法
  • 現金
  • 消費税別
予約の可否
座席全45席
・1階 4人がけテーブル席:5卓
・2階 5人がけテーブル席:5卓
タバコ
トイレ
子育てベビーカーでの入店可能
子供用食器あり
バリアフリー車椅子での入店可能(1階)
ホームページ冨來屋本舗(とらいやほんぽ) ~倉敷美観地区~

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冨來屋本舗は地元・倉敷周辺の食材を使った地元ならではの料理が楽しめる店

冨來屋本舗:外観

冨來屋本舗は、倉敷美観地区にある和食店です。

倉敷川畔の東側を南北に走る「記念日通り」沿いにあります。
倉敷アイビースクエア西門が面する道です。

冨來屋本舗は、「きびそば」という冨來屋本舗オリジナルの麺をメインに、地元の郷土料理や地酒にこだわった店です。

冨來屋という店名は、株式会社 TRY(トライ)が運営しているので、トライに縁起のいい字を当てたもの。

なお、冨來屋本舗の「來」の字は「来」の旧字体です。

「來」の字の中央部分は、「人」が2つ。

冨來屋本舗:外観

ですが、冨來屋本舗の看板などでは、ロゴの來の字をあえて「」「(はいる)」にしています。
より多くの人に倉敷へ来てほしいという願いを込めているのです。

倉敷らしい歴史を感じさせる町家風の外観が印象的な冨來屋本舗。

店内はテーブル席があり、ゆとりのあるくつろげる空間です。

冨來屋本舗:店内

2階席もあり、大人数でも利用できます。

冨來屋本舗:店内2階

奥のスペースにあるのは、同じく株式会社 TRYが運営している「いぐさ屋 花筵」です。

い草屋 花莚
冨來屋本舗:きびそば(冷)

また、冨來屋本舗の近くには株式会社TRYの運営する「冨來屋本舗 別館」や「地酒屋」もあります。

名物「きびそば」はタカキビを使った新感覚のオリジナル麺

冨來屋本舗:きびそば(冷)
写真提供:冨來屋本舗

きびそば」は、冨來屋本舗の看板メニューで名物料理です。

岡山県内で栽培されたタカキビ(高黍)を使っていて、なんと冨來屋本舗の完全オリジナル麺

もともと「たかきびめん」という名前でしたが、「そば」と呼ぶお客さんが多いので、わかりやすく「きびそば」に改称したそうです。

しかし「そば」と名前が入っていても、そば粉はまったく使っていません

なお、タカキビは聞き慣れない食材かもしれません。

古くから日本で栽培されている穀物で、別名「モロコシ」とも呼ばれます。

▼タカキビ

冨來屋本舗:タカキビ
写真提供:冨來屋本舗

なお、黄色っぽい色のキビ(黍)はモチキビ(餅黍)というもので、別のものです。

▼タカキビは、栄養価が非常に高いのが特色。

冨來屋本舗:タカキビ解説

きびそばが食べられる「きびそばセット」は、きびそばと「三種の薬味」とがセットになったメニュー(消費税別 1,000円)。

きびそばには「」と「」があります。

私は、「冷」のきびそばを食べてみました。

▼きびそばは、ざるそばやざるうどんのように、ザルに盛られています。

冨來屋本舗:きびそば

付属のツユにきびそばをつけて食べるのです。

また、以下の薬味・副菜も付いてきました。

冨來屋本舗:きびそばの薬味類
  • 刻みネギ
  • ワサビ
  • 「三種の薬味」(トロロ、刻み海苔、油揚げ)

▼きびそばの細さは、そばに似ています。

冨來屋本舗:きびそば

でも、色が全然そばと異なっていて、きびそがは濃い紅色です。

冨來屋本舗:きびそば

よく見ると、全粒粉麺のように麺に斑点(ハンテン)がありました。
これがタカキビの実です。

また、冨來屋本舗ではツユにもこだわりがあります。

▼冨來屋本舗の前身はうどん屋ですが、そのときから継ぎ足して使っている秘伝のツユがベースです。

冨來屋本舗:きびそばのツユ

きびそばをすすってみました。

冨來屋本舗:きびそば

とても弾力があります。
プニップニッとした、歯を少し押し戻すような独特の食感です。

そばとも違う、うどんとも違う、新たな食感。

冷や麦やそうめん、中華麺ともまったく異なります。

かなりクセになる味わいです。

またタカキビという雑穀を使っているので、「雑穀っぽさがもっとあるのかな」と思っていましたが、まったく雑穀っぽさがなく、とても食べやすいと思いました。

さらに、いっしょに出てくるトロロとの相性も抜群。

トロロはきびそばにかけてツユに漬けてもいいですが、冨來屋本舗のおすすめは、トロロをツユに入れて、そこへきびそばを浸ける食べかた。

冨來屋本舗:きびそば

トロロのとろみと風味でツユの味がまろやかになり、違った味わいになりました。

ちなみに、いっしょに出される油揚げは、倉敷市内の茶屋町地区にある山崎豆腐店のもの。

厚みがあって食べごたえがあります。

なお、きびそばの「温」は、ツユを小鍋に入れて固形燃料で温めます。

冨來屋本舗:きびそば(温)
写真提供:冨來屋本舗

そこへきびそばを浸けて食べるものです。

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きびそばと郷土料理がセットで楽しめる「きび膳」もおすすめ

冨來屋本舗:きび膳

きびそばとともにおすすめなのが、「きび膳」です(消費税別 1,600円)。

きび膳はきびそばをメインに、地元の郷土料理3品のなかから好きなものを選んでセットにできるお得なメニュー。

選ぶ料理は基本1品ですが、追加料金(消費税別 600円)を支払うことで2品以上も食べられます。

選べる郷土料理は、以下のとおり。

  • ままかり寿司3貫
  • 下津井たこめし
  • 千屋牛ミニ丼

どれもおいしそうで、迷ってしまいます。

▼ままかり寿司

冨來屋本舗:きび膳のままかり寿司
写真提供:冨來屋本舗

ままかり」は、岡山県でよく食べられている魚です。

酢で締めたままかりの握り寿司が3貫セットになっています。

▼下津井たこめし

冨來屋本舗:きび膳の下津井たこめし
写真提供:冨來屋本舗

倉敷市南東部の港町・下津井(しもつい)は、たこ(蛸)がよく獲れるので、たこが名産となっています。

そのため、たこめしは下津井の郷土料理です。

▼千屋牛ミニ丼

冨來屋本舗:きび膳の千屋牛ミニ丼
写真提供:冨來屋本舗

倉敷市内を流れる高梁川(たかはしがわ)の最上流・新見(にいみ)市千屋(ちや)地区では「千屋牛(ちやぎゅう)」というブランド和牛が生産されています。

和牛のルーツともいわれるほど歴史が古く、生産頭数が少ない高級和牛です。

その千屋牛を焼いてごはんの上に載せ、特製のたれをかけています。

▼下津井たこの天ぷら

冨來屋本舗:きび膳の下津井たこの天ぷら
写真提供:冨來屋本舗

下津井の名産のたこを天ぷらにしています。

▼タカキビ・玄米入り雑穀米

冨來屋本舗:きび膳のタカキビ・玄米入り雑穀米
写真提供:冨來屋本舗

きびそばにも使っているタカキビを、玄米とともに炊いた雑穀米です。

オリジナルの土産商品も販売

冨來屋本舗:オリジナルの土産商品

冨來屋本舗では、店内での飲食メニューのほかにも、店内で持ち帰り用・土産物用の商品も販売しています。

飲食をせず、持ち帰り用・土産用商品の購入だけでもOKです。

▼きびそば乾麺

冨來屋本舗:きびそば 乾麺

きびそば乾麺」は、「自宅でもきびそばを楽しみたい」というお客さんの声から生まれました。

▼たかきび餅

冨來屋本舗:たかきび餅

たかきび餅」は、その名のとおりタカキビを使った餅です。

冨來屋本舗:楠戸 登美夫さん

表面の餅の生地にタカキビを練り込んでいて、黒っぽい色をしています。
餅はモッチリとよく粘り、中にはこし餡がタップリ。

冨來屋本舗:楠戸 登美夫さん

滑らかな舌触りの上品な甘さで、とても食べやすかったです。

▼甘酒ジャム

冨來屋本舗:甘酒ジャム

甘酒ジャム」は、高梁市の酒蔵・白菊酒造(大店白菊)とのコラボ商品です。

酒粕と岡山県産のショウガ、きび糖を合わせてつくられています。

パンに塗ったり、牛乳と混ぜて甘酒ラテにして楽しんだり、いろいろな味わいかたがあるのです。

岡山県内産タカキビを使ったオリジナルのきびそばや、郷土料理など、倉敷市あるいは岡山県ならではの食にこだわる冨來屋本舗。

そんな冨來屋本舗を運営する株式会社 TRYの代表取締役・楠戸 登美夫(くすど とみお)さんにインタビューをしました。

インタビューを読む

冨來屋本舗 (とらいや ほんぽ)のデータ

冨來屋本舗:外観
名前冨來屋本舗 (とらいや ほんぽ)
住所岡山県倉敷市本町6-21
電話番号086-427-0122
駐車場なし
営業時間午前11時〜午後8時 (午後7時 オーダーストップ)
定休日
祝日の場合は営業し、翌日に休業
支払い方法
  • 現金
  • 消費税別
予約の可否
座席全45席
・1階 4人がけテーブル席:5卓
・2階 5人がけテーブル席:5卓
タバコ
トイレ
子育てベビーカーでの入店可能
子供用食器あり
バリアフリー車椅子での入店可能(1階)
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フリーランスの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。企業の社員インタビューや事例紹介、採用コンテンツも。

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冨來屋本舗:きびそば

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