倉敷とことこ 「倉敷の今」を伝えるWEBメディア
ガラス工房aun ~ 自分の生活に合わせたガラスペンを選び育てる体験を

ガラス工房aun ~ 自分の生活に合わせたガラスペンを選び育てる体験を

買っとこ / 2025.05.15

ガラス工房aunの店主でガラス職人の江田明裕(えだ あきひろ)さんに、大切にしていることや今後のビジョンを聞きました。

江田明裕(えだ あきひろ)さん
江田明裕(えだ あきひろ)さん

「阿吽の呼吸」のように、自分にぴったりの作品に出会える場所でありたい

店名の由来を教えてください

江田(敬称略)

店名の「aun」は「阿吽(あうん)の呼吸」が由来です。「阿吽の呼吸」には「呼吸がぴったりと合う」という意味があります。当店でも、お客さまにとってぴったりの作品に出会ってほしいと願いを込めて、店名に「aun」と名付けました。

より多くの人にガラスの魅力を伝えるべく、倉敷へ移住

クラシキクラフトワークビレッジに工房を構える以前は、湯郷(ゆのごう)で活動していたそうですね

江田

私は岡山市の出身なのですが、縁あって2013年から岡山県美作市の湯郷でガラス工房aunとして工房兼ショップの運営をはじめました。

湯郷での制作活動も楽しかったのですが、倉敷は美観地区に大原美術館があり、民藝も盛ん。いろいろな国や地域からくるお客さんにガラスの魅力を伝えたいと思って、倉敷へ工房を移転しました。

湯郷から倉敷へ来て、変化はありましたか

江田

予想通り、美術に興味のあるさまざまなお客さんが来てくれるようになりましたね。

大原美術館やうさぎやとのコラボレーション商品も誕生しました。これらは、倉敷に来たからこそ実現したことです。

お店をやっていて、うれしかったことを教えてください

江田

工房と店舗が一体になっていることをおもしろがってもらえます。私にとっても、お客さんに喜んでもらえる姿が見えるのは、やりがいにつながっています。

ガラス制作をする江田さん
ガラス制作をする江田さん

また、当店には他店でガラスペンを購入したことのあるお客さまもいらっしゃいます。そのようなお客さまに「aunのガラスペンは書きやすい!」と言っていただけるのはうれしいです。

「使い手の生活に合ったガラスペン」を制作したい

ガラスペンを制作するうえで、大切にしていることはありますか

江田

大切にしていることは、大きく三つ。「書きやすさ、ガラスの色の変化、持ちやすさ」です。

なによりも、使い手の生活に合ったガラスペン制作をするようにしています。

手の大きさや心地良い握り心地、ペンの持ちかたは人によって異なりますよね。既製品の販売ではなく、工房で手作りしているからこそ、その人に合った太さにできます。

ペン先も一つひとつ手作業で研磨される
ペン先も一つひとつ手作業で研磨される

また、バーナーワークで作るガラスは一つひとつ色味が異なるので、それらも楽しんでもらいたいです。実際に来店して、自分の目でお気に入りの一本を選んでいただきたいですね。

入店を一組ずつにしている理由を、教えてください

江田

きっかけは、新型コロナウイルス感染症拡大対策の観点ではじめた試みなんです。

実際に入店を一組ずつにしたら、そのとき来店しているお客さんに対してガラスペンの説明がしっかりとできました。お客さんにガラスペンをじっくりと見ていただける時間になって、当店に合うスタイルだと気づきました。

試し書きもじっくり対応してくれる
試し書きもじっくり対応してくれる

先ほどもお話ししたように、使い手の生活に合ったガラスペンを制作したいと思っています。そのため、お客さんとじっくりコミュニケーションが取れることから、現在も入店を一組ずつにしています。

自分の目で見て手に取って、お気に入りの一本を見つけてほしい

ガラス工房aunのガラスペンをとおして、使い手にどのような体験をしてほしいですか

江田

書くことが好きになってほしいです。

一見、ガラスペンって壊れそうでなかなか触れない人もいると思います。しかし、当店は一組ずつのご案内になるのでお客さまの近くにスタッフがいます。そのため、遠慮せず手に取って、試し書きをしていただきたいです。実際に書いてみて、ガラスペン特有の書き心地を気に入っていただけるとうれしいです。

ガラスペン

今後の展望を教えてください

江田

最近では、ガラスペンに興味を持つ海外のかたも増えてきました。私たちの工房も、海外に出張することもあるんですよ。倉敷から海外に、ガラスペンを伝えられる存在になりたいです。

あと個人的には、ガラス職人としての制作の幅も広げたいですね。今気になっているのは、切子や宝石研磨技術を使った作品の制作です。

最後に、読者へメッセージをお願いします

江田

ガラスペンに少しでも興味のあるかたはぜひお気軽に当店にいらしてください。そして、ガラスペンを手に取り試し書きを体験していただきたいです。

ガラス作家の江田さんと、研磨職人の小野さん
ガラス作家の江田さんと、研磨職人の小野さん

おわりに

私は文房具が好きなので、文具専門店やインクショップを訪れるたびに、ガラスのショーケースに入ったガラスペンをうっとり眺めていました。しかし、繊細なガラスペンに触れるには勇気が必要で、ただ眺めるだけ。

しかし、ガラス工房aunでは気になったガラスペンを手に取って試し書きまで楽しめます。一回の入店が一組までなので、スタッフのかたが寄り添ってくれるので安心して触れて、書き心地やヒカリの入り心地を楽しめました。

タブレットやパソコンの機能が広がる今日この頃だからこそ、お気に入りのペンで一文字ずつ紡いでいく時間が愛おしく感じられるでしょう。

「自分だったら生活のどんな瞬間にガラスペンを楽しもうか」といった相談から、自分の手に合ったガラスペン選びまで。ガラス工房aunを体験してみませんか。

ガラス工房aunのデータ

外観
名前ガラス工房aun
住所岡山県倉敷市本町1-30
電話番号086-489-0988
駐車場なし
営業時間午前10時~午後6時
定休日
支払い方法
  • 現金
  • クレジットカード
  • オーダー時にお支払い
ホームページEda Akihiro Glass Works
Ads by Google
高石真梨子

高石真梨子

東北→九州→近畿→関東を経て、2023年12月に倉敷市地域おこし協力隊になりました。

音の世界と音のない世界の狭間に住んでいる、手話と日本語のバイリンガルです。障がいの有無にかかわらず、倉敷を旅して倉敷に住み続けたくなるような情報を発信していきます。

こんにちは、地域おこし協力隊です

県外から倉敷市への移住をより一層進めるため、Webを通じた生活者目線での情報発信や、移住関連イベントへの協力をミッションに活動しています。

倉敷市地域おこし協力隊

はれとこからのお知らせ

一般社団法人はれとこは「とことこシリーズ」を中心に、地域の情報発信を担う「市民ライター」育成などの活動をおこなっています。

  • 倉敷市民レポーター教室
  • 高梁川流域ライター塾
  • FMくらしき「倉敷とことこ」
  • 寄付募集
ガラスペン

この記事が気に入ったら

最新情報をお届けします。

  • ホーム
  • 買っとこ
  • ガラス工房aun ~ 自分の生活に合わせたガラスペンを選び育てる体験を