近所づきあいが希薄になってきたといわれる昨今。
「忙しいなか、余計なつきあいがないから楽だ」と思う一方で、「この地域の、あの問題はどこに相談したらいいのだろう…」「悩み事があっても、いざとなると気軽に相談するひとや場所もない…」と思うことはないでしょうか。
倉敷市には、食材と生活雑貨と”優しいお節介さん”を配置した、お互いに近所で助け合う、新しい見守り・支え合いの仕組みがあります。
その名も「くらしき互近助(ごきんじょ)パントリープロジェクト」。
「互近助」が「ご近所」という意味合いなのでしょうが、そのほか一体どんな内容なのか気になるところです。
社会福祉法人 倉敷市社会福祉協議会の生活支援コーディネーターである松岡 武司(まつおか たけし)さんを取材しました。
記載されている内容は、2021年10月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
くらしき互近助パントリープロジェクトのデータ
団体名 | くらしき互近助パントリープロジェクト |
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業種 | |
代表者名 | |
設立年 | |
住所 | 連絡先:倉敷市社会福祉協議会│岡山県倉敷市笹沖180番地 くらしき健康福祉プラザ内 |
電話番号 | 086-434-3301 |
営業時間 | |
休業日 | |
ホームページ | くらしき互近助パントリープロジェクト |
くらしき互近助パントリープロジェクトとは
くらしき互近助パントリープロジェクト(以下:互近助パントリー)とは、仕事の悩み、子育ての悩み、仲間づくりなど、ちょっとした困りごとを一人ではなく地域のひととともに乗り越えるための新しい取り組みです。
地域のひとができることをつないで、一人ひとりの暮らしのすぐそば(ご近所)に食材と生活雑貨と”優しいお節介さん”を配置し、お互いに近所で助け合い、見守り支え合う仕組み。
互近助パントリーは、2021年1月からスタートしました。
「パントリー」とは「食料品などを保管する部屋」の意味で、「パントリープロジェクト」の言葉から連想できるように「食材を配る」活動のほか、実は居場所づくりを提供するための仕組みも合わさっています。
さまざまな支援者・応援者から寄せられた食材や生活雑貨が、身近な「ご近所」の困りごとの発見や相談、支援に活かされているのです。
▼特徴は以下の3つ。
- 食材・生活雑貨の提供者を募集
- 互近助パントリーサポーターの募集
- 相談・支援機関との連携
どのような内容なのか、少しずつ紹介していきましょう。
食材・生活雑貨の提供者を募集
互近助パントリーへは、さまざまな企業・団体・個⼈から⾷材や生活雑貨が提供されています。
賞味期限が近いものや包装の接着ずれの商品、作り過ぎた野菜などを集め、対象地域へ企業や⽣産者の善意を届けているのです。
2021年9月現在、およそ130の企業・団体、個人のかたから寄付がありました。
▼これまで支援された食材や生活雑貨などには、以下のようなものがあります。
- お米
- 保存食品(缶詰・インスタント食品・レトルト食品)
- 学用品
- その他生活雑貨 など多数
提供希望の場合は、倉敷市社会福祉協議会まで連絡してください。
電話:086-434-3301
互近助パントリーサポーターの募集
食材・生活雑貨などの提供者募集だけではなく、互近助パントリーサポーターの募集もしています。
互近助パントリーサポーターには、地域から集められた食材や生活雑貨などを詰めた、「互近助パントリーボックス」を設置。
そして、食材や生活雑貨などを希望者へ配ります。
「希望者」の対象は、互近助パントリーボックスが設置されている「ご近所」のひとたち。
ご近所さんだからできる交流を通し、「気づき」「受けとめ」「支え」「つなぎ」の支援が期待されています。
▼これまでの支援活動は、以下のとおりです。
- 互近助パントリーボックスの支援物品を活用した困りごとの相談と支援
- 多世代が定期的に集う交流の場として活用
- 提供された食材を活用した子ども食堂の開催
- 地域の見守り役と連携した見守り訪問の実施 など多数
事業の立ち上げ時(2021年1月)は4~5か所ほどでしたが、2021年10月現在では60か所と増えています。
希望者とマッチングをするため、設置場所の公表はしていません。
▼たとえば、以下のような場所が互近助パントリーボックスの設置場所となっているのです。
- 障がい者相談事業所
- 法律相談所
- 社会福祉法人
- 子育て支援拠点
- 地域の見守り役 など多数
互近助パントリーボックスの設置場所では、地域のなかで困っているひとに駆け込んでもらって、話をゆっくり聞きながら食材などを提供する「居場所づくり」の役目があります。
設置希望の場合は、倉敷市社会福祉協議会まで連絡してください。
電話:086-434-3301
相談・支援機関との連携
食材・生活雑貨などの募集や提供を行なうことは、とても重要なこと。
ただ、それだけで終わらないのが「互近助パントリー」の最大の特徴である「相談・支援機関との連携」です。
取材をするなかで、一番重要な事柄であると筆者は感じました。
相談や⽀援を担当する機関と互近助パントリーが連携することで、地域や個人の困りごとが発見されやすくなります。
⾷糧⽀援や⾒守り⽀援が、制度や所属・対象の垣根を越えて、倉敷市内全体に広がっていくのです。
つまり、互近助パントリーサポーターは困りごとをこぼせる「場づくり」を目指し、相談⽀援機関は連携することで「困りごと」を取りこぼさない「受け⽫づくり」を⽬指しています。
▼具体的な相談・支援機関とは以下のとおりです。
- 生活困窮(こんきゅう)者支援機関
- 保健所
- 教育機関
- 母子・父子相談機関 など多数
くらしき互近助パントリープロジェクトの活動などについて、社会福祉法人 倉敷市社会福協議会 生活福祉課 主幹 生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)の松岡 武司さんへ話を聞きました。
松岡さんたち生活支援コーディネーターは、地域のなかで地域とつながるようなサロン活動や、支え合いの活動を応援する活動をしています。
どんな思いで、くらしき互近助パントリープロジェクトが誕生したのでしょうか。
くらしき互近助パントリープロジェクトのデータ
団体名 | くらしき互近助パントリープロジェクト |
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業種 | |
代表者名 | |
設立年 | |
住所 | 連絡先:倉敷市社会福祉協議会│岡山県倉敷市笹沖180番地 くらしき健康福祉プラザ内 |
電話番号 | 086-434-3301 |
営業時間 | |
休業日 | |
ホームページ | くらしき互近助パントリープロジェクト |