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旧野﨑家住宅で働く学芸員の三宅さんに質問してみた!
表書院の縁側に座り、庭園を眺めながら学芸員の三宅さんにインタビュー。
旧野﨑家住宅が伝えたい想いや、おすすめポイントについて聞きました。
旧野﨑家住宅に訪れた人に伝えたい想い
旧野﨑家住宅に訪れた人に、特に知ってほしいことや伝えたい想いはなんですか?
三宅(敬称略)
歴史を知ってもらい、日本文化を感じてもらいたいなと思います。
建物自体はとても古いです。もっとも古いところだと190年くらい前に建てられています。
そして3,000坪という広大な敷地と巨大な建物が今でも残っています。
全国的に見てもこれだけ大きな建物が同じ場所に残されているのはかなり珍しい事です。
だから、古いものが残されているところを大事にしてほしいなと思うし、立派なものをなるべく多くの人に見てもらいたいです。
昔からの建造物を守るために
旧野﨑家住宅を修復したことはありますか?
三宅
修復はもちろんします。
みなさんの家も建てて終わり、ということはないでしょうから。
大変な自然環境のなかで、建物はじっと立っているものなのでやっぱり傷みはさけられません。
昔の日本の家屋は自然の素材でできていて、時間が経過すればするほどどんどん劣化していくものなので、いろいろな箇所の修繕を行なっています。
なるべく同じ素材で修復したいので、使われている材料がまだ使えるなら再利用しますが、使えない時も同じ材料を用意するようにしています。
そういえば、ちょうど今(取材時)も、お茶室関係の場所を工事しているんですよ。
傷みがひどかったので、今回は解体修理までいくことになりました。
すべてバラすのですが、一度にバラすのではなくパズルのような感じで部分部分で解体していき、また組み立てるという方法で修復します。
修復は傷みが見つかれば、その都度直しています。
学芸員がおすすめする旧野﨑家住宅の見どころ
特に見てほしいと思うおすすめスポットはありますか?
三宅
全体的に見てほしいですが、表書院やその奥の暗い庭、42メートルの9部屋が連なる中座敷、歴史資料館などがおすすめです。
あと、空爆などから避難するための防空壕がありましたよね?
戦争中に防空壕を作っていたのですが、結局のところ爆弾が落ちてこなかったので途中で穴を掘るのは中止になったそうです。
なので、実際には防空壕としては使われておらず、穴はとても浅くなっています。
だから、あの防空壕はあんなに浅かったんですね!納得しました。
三宅
この話を知らずに防空壕を見られるかたは多いのだと思いますが、みなさんも感じられたように「こんなに浅い防空壕でどうやって身を守るのか」と不思議に思うかたがほとんどだと思います。
他にも、カメのような岩などがあったかと思いますが、「なぜこうなっているのだろう?」と歴史的背景を考えていろいろな場所を見てみるのがいいんじゃないかと思います。
児島に訪れた際には、ぜひ旧野﨑家住宅に!
現代的な建造物とは違い、物静かで堂々とそびえ立つ旧野﨑家住宅を見ると感動を覚えるかもしれません。
写真で見るよりも実際に見てみたほうがより大きく、より美しく感じることができ、心が自然と安らぎました。
旧野﨑家住宅の魅力は、紹介したものだけにはとどまらず、まだまだたくさんあります。
自分自身の目で確かめて、私たちとは違った部分に魅力を感じるところもきっとあるでしょう。
旧野﨑家住宅は「児島ジーンズストリート」に位置しているため、児島のジーンズと合わせて立ち寄ってみてはいかがですか?
もちろん地元に住んでいるかたも、私たちの近くにはこんな場所もあったんだと思って気軽に行ってみるのもいいと思います。
児島の名所であり、岡山の名所である旧野﨑家住宅へぜひ足を運びに来てください!
旧野﨑家住宅のデータ
名前 | 旧野﨑家住宅 |
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所在地 | 岡山県倉敷市児島味野1丁目11-19 |
電話番号 | 086-472-2001 |
駐車場 | あり 無料 普通車36台 バス5台 |
開館時間 | 午前9時〜午後4時30分(午後5時閉門) |
休館日 | 月 (祝祭日の場合は翌平日)、12/25〜1/1 |
入館料(税込) | 大人(高校生を含む) 500円 小・中学生300円 団体割引30名様以上2割引き 土・日・祝は小学生・中学生・高校生無料 |
支払い方法 |
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予約について | 不可 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ 和式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | 旧野﨑家住宅公式ホームページ |