倉敷とことこ 「倉敷の今」を伝えるWEBメディア
誓願寺 ~ 平安時代からの歴史を伝える寺

誓願寺 ~ 平安時代からの歴史を伝える寺

観とこ / 2023.01.22

住職・鴫谷真策さんへのインタビュー

倉敷市の美観地区に鎮座する誓願寺。

住職・鴫谷真策(しぎたに しんさく)さんに話を聞きました。

誓願寺 鴫谷真策住職
誓願寺 鴫谷真策住職

誓願寺の歴史について教えてください。

鴫谷住職

次々と荒れた寺に入っては復興させていった策伝(さくでん)和尚により誓願寺は復興されました。

1600年頃に倉敷の町衆に説得しながら、今の誓願寺の前の誓願寺を復興したのではないかといわれています。

策伝和尚は、落語の元祖とも知られています。

現在の誓願寺になったのは1800年頃

古くは天台宗として開かれた寺ですが、源平時代から一代目までの資料が残っていないため、いきさつについてはよくわりません。

江戸期に徳川幕府が浄土宗を庇護したことや、京都からきた住職との縁もあり、皇族とのつながりがあったと伝えられています。

また誓願寺は、備中地方の触頭(ふれがしら)として、笠岡市にある玄忠寺(げんちゅうじ)と交代で、現在の市役所的な役割をしていました。

敷地の中に飛梅天満宮という建物があると聞いたのですか?

鴫谷住職

明治時代初期におこった廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の影響もあり、倉敷代官所にあったお堂だけが今の場所に移設されました。

理由はよくわかっていません。

元は八幡宮であったため、本殿の両脇に神の使いである鳩が彫刻されています。

廃仏稀釈と聞くと、寺と神社が分けられた印象がありますが、誓願寺では合わせられた感じですね。

山門の前に置かれた花梨が気になっていました。どのような思いで、おいているのでしょうか?

鴫谷住職

敷地内に花梨の大きな木があり、その実はかりん酒やジャム、いい匂いがするため芳香剤にもなります。

敷地内の花梨の木
敷地内の花梨の木

尊く親しく

特別なことでもなく、皆さんに喜んでもらえればと思いおいています。

どうぞ、持って帰ってください。

誓願寺 カリン

浄土宗とは?教えて下さい。

鴫谷住職

すでに仏さんとの縁は持っていることに気が付いてほしい。

浄土宗としての特性かもしれませんが、拝むのは和尚でなくとも、皆さんでもできます

南無阿弥陀仏と唱えることはお風呂に入り身をきれいにすることと同じです。

日頃の生活をしていたら汚れてしまうことはあります。

でも、皆さんが拝むことで清らかになるため、ご自身でもできることに気が付いてほしいと思います。

また誓願寺本堂で法要しても、内陣や外陣、とくに和尚と檀家さんと分けることもなく、一緒に拝み、皆さんが仏さまからのご加護を直接うけてほしいと考えています。

一般の民衆にまでの救いを、重視した法然さんの教えにも通じますね。

誓願寺 本堂入口

おわりに

誓願寺 塀 定規筋

誓願寺は、本町通り商店街のなかにあり身近な場所にあります。

ぜひ山門から誓願寺を覗いてもらい、雰囲気を感じてみてください。それだけでも、由緒ある寺であることが感じられると思います。

また、誓願寺の塀に示されている5本の筋は皇族との所縁を格式として示す線であり、最高格式は5本線とのこと。

平安末期におこった、「鹿ヶ谷の陰謀」や「藤原成親」にまつわる歴史を想像しながら、皇族ともつながりの深い誓願寺を知ることで、倉敷の歴史の1コマを感じてほしいです。

誓願寺のデータ

誓願寺 入口
名称誓願寺
別名佛光山成親院(ぶっこうざん なりちかいん)
宗派浄土宗
所在地岡山県倉敷市阿知2丁目25−36
電話番号086-422-6318
駐車場なし
御本尊阿弥陀如来
御利益
御朱印(納経料)なし
拝観時間一般のかたにも参加できるイベントは、次の通り。
・12月31日│除夜の鐘
・4月8日│花まつり:山門前に用意された誕生仏に甘茶をかける仏教行事
休観日
拝観料
拝観料・納経料の納め方
    トイレ
    Ads by Google
    眞鍋忠義

    眞鍋忠義

    倉敷市在住で、2人の娘を持つアラフィフ会社員。
    大学生となり、愛媛県松山市・大阪府豊中市・東京都府中市・愛知県日進市などで生活した後のUターン組です。
    一度、故郷から離れて暮らしたことでも気が付くことができる、ここにしかない魅力をご紹介できるのでは?と思っています。
    令和2年度 高梁川志塾(第1期)・令和3年度 高梁川流域ライター塾卒業生です。
    これからも学びながら、私自身の体験などを中心に紹介したいと思います。

    誓願寺

    この記事が気に入ったら

    最新情報をお届けします。

    はれとこからのお知らせ

    一般社団法人はれとこは「とことこシリーズ」を中心に、地域の情報発信を担う「市民ライター」育成などの活動をおこなっています。

    • 倉敷市民レポーター教室
    • 高梁川流域ライター塾
    • FMくらしき「倉敷とことこ」
    • 寄付募集