うさぎカフェ ~ 障がいのある子を育てた仲間が10年以上運営し続けている、保護者のための居場所

談笑するスタッフ

子育てをしていると「〇〇ちゃん・□□くんのお母さん」と呼ばれることが増え、生活の中心は子どもになりがち。
その子どもに障がいがあったり、発達に不安があったりするとなおさら、親子で通う必要のあるお出かけなども増えます。

障がいのある子の子育てには、健常児や定型発達の子ども以上に家庭での支援も求められますが、どの保護者も子どもの障がいを病院で宣告されたその日から障がい児を育てるスペシャリストにはなれません。

障がいのある子の保護者も一人の人間。
子どものこと、夫婦関係のこと……「私」を主語に誰かと話し、おいしいものを食べて、元気になる時間が必要です。

倉敷市役所から徒歩圏内にあるうさぎカフェでは、障がい児を育てた経験のある仲間が、障がい児・者や発達に不安のある子どもの保護者を対象としたカフェ形式の相談の場を設けています。

当事者だけでなく、自分の周りに当事者がいるかもしれないすべての人に知ってほしい、利用方法や運営者の想いを紹介します。

記載されている内容は、2025年9月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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うさぎカフェとは

うさぎカフェは、障がい児の保護者をサポートする団体である認定NPO法人 ペアレント・サポートすてっぷ(以下、「すてっぷ」と記載)が運営する、カフェ形式の相談の場です。

認定NPO法人 ペアレント・サポートすてっぷ ~ 障がい児の親のことを伝えるのは私たちの役割。障がい児・障がい者の親で構成された団体

すてっぷの構成メンバー、中心の運営メンバーは障がい児・障がい者の親。
活動は一貫して「保護者」にスポットを当てており、うさぎカフェも障がい児・者や発達に不安のある子どもの保護者を対象としています。

毎週火曜日と木曜日(月に一度だけ日曜日や祝日の営業もあり)の午前10時~午後3時まで営業しています。

また、2か月に一度のペースでお父さんのための夜カフェ「ウサギ食堂」も開催しています。こちらは、その名の通り障がい児・者や発達に不安のある子どものお父さんを対象とした夜カフェ。
ランチタイムはスタッフも利用者も女性が多いですが、「ウサギ食堂」はスタッフも利用者も男性。お父さんのためのピアサポートの場として機能しています。

お父さんのための相談と語らいの場「ウサギ食堂」(2024年8月3日開催)~ 障がいのある子や、発達に不安のある子を育てているお父さん同士のピアサポート

障がいのある子を育てた経験のある仲間が提供するカフェメニュー

子育て中、特に障がいのある子どもを育てる保護者にとって食事の時間は、介助や子どもの生活や言葉の学びを促すことに気を取られて、ゆっくりと味わう時間が取れない人もいるでしょう。

うさぎカフェでは、障がいのある子どもを育てた経験のある仲間が、あたたかい食事を提供します。

特に人気メニューは、日替わりランチ。

鳥そぼろ三色丼

取材時のメニューは、鳥そぼろ三色丼。

どんぶりと味噌汁だけでなく、副菜も付いていて栄養満点です。

コーヒー

ドリンク(コーヒー・紅茶・カフェオレ)も付いているので、食後のおしゃべりも弾みそうです。

なお、日替わりランチは食数に限りがあるので、確実に食べたい人は予約をしてから足を運びましょう。

そのほかにも、パフェやフレンチトーストなどのスイーツもあるので、ドリンクだけでなくスイーツも頼むかたが多いようです。

メニュー裏
メニュー表

うさぎカフェの利用方法

うさぎカフェのコンセプトは「いつでもそこにある場所」。そのため、予約なしで訪問可能です。

外観が住宅街にある民家のため「入って良いのかな?」と不安になるかもしれませんが、営業日は看板が外に出ていて、玄関の扉も開いています。

外観

冷房や暖房を使用している日、大雨の日などは玄関の扉が閉まっていることもありますが、うさぎカフェの看板が外に設置している日は営業日です。

食事の持ち込みは原則不可ですが、相談だけの利用の場合はオーダーなしでも利用可能です。

一人での利用でも、スタッフが「最近調子どう?」などと障がい児・者や発達に不安にある子を育てるイチ仲間として話しかけてくれます。

また、複数人での利用も可能。
障がい児・者や発達に不安にある保護者同士での利用も、普段から子育ての悩みを相談している友人でも、当事者である利用者が一緒に来て心地よく過ごせる相手であれば広く受け入れています。

ただし、スペースの関係で一グループにつき四人程度、相談支援の場であることを理解して利用しましょう。

利用を悩んでいるかたへ

うさぎカフェに興味はあるけれども、一歩踏み出せない人のために、公式LINEもあります。

うさぎカフェ主催のイベントなどの情報が配信されるので、お守りがわりに登録しておいて、行けそうなイベントをチェックするのもおすすめです。

公式LINEの登録者は1,000人以上。
倉敷市内に、障がい児・者や発達に不安のある子どもの保護者がこんなにもたくさんいると思うと、心強いです。

うさぎカフェの営業を続けて10年以上。障がいのある子どもを育てる仲間とともに、保護者の居場所を運営し続ける安藤希代子(あんどう きよこ)さんに話を聞きました。

うさぎカフェのデータ

外観
名前うさぎカフェ
住所岡山県倉敷市新田2463-6
電話番号086-431-1651
駐車場なし
営業時間午前10時~午後3時
定休日火、木、日
日曜日は、月に一度のみ
支払い方法
  • 現金
ホームページ認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ

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高石真梨子
高石真梨子
東北→九州→近畿→関東を経て、2023年12月に倉敷市地域おこし協力隊になりました。 音の世界と音のない世界の狭間に住んでいる、手話と日本語のバイリンガルです。障がいの有無にかかわらず、倉敷を旅して倉敷に住み続けたくなるような情報を発信していきます。

こんにちは、地域おこし協力隊です

県外から倉敷市への移住をより一層進めるため、Webを通じた生活者目線での情報発信や、移住関連イベントへの協力をミッションに活動しています。

倉敷市地域おこし協力隊

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