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鷲羽山夕景鑑賞バス ~ 児島と下津井の魅力に触れながら、日本の夕陽百選に選ばれた絶景に会いに行こう

鷲羽山夕景鑑賞バス ~ 児島と下津井の魅力に触れながら、日本の夕陽百選に選ばれた絶景に会いに行こう

伝えとこ / 2024.01.19

ふとしたときに「あぁ、もうこんな時間か」と気づかせてくれるのは、意外とオレンジ色の夕陽だったりします。

筆者は気持ち良く1日を締めくくるために、夕方になると必ず空をチェックするのが日課です。

普段どこでも見られる夕陽ですが、児島にある鷲羽山はなんと「日本の夕陽百選」にも選ばれた絶景の夕景スポットだそうです。

夕陽百選の絶景を見てみたい一心で、鷲羽山へのアクセスを調べてみると、児島・下津井の夕景スポットを回る「鷲羽山夕景鑑賞バス」があることを知りました。

車を持っていない筆者にとって、これほどお得なバスはないと思い、早速乗車してみました。

記載されている内容は、2024年1月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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鷲羽山夕景鑑賞バスとは

鷲羽山夕景バスは、下津井電鉄が運営する巡回バスです。

児島・下津井エリアの海沿いの道を走りながら、夕景ポイント2か所を回ります。

毎週金曜日、土曜日、日曜日に運行している通年運行のバスですが、時季によって発車時間が変わるので、運行ダイヤで確認しましょう。

お盆シーズンのみ毎日運行となります。

運行ルートは以下のとおりです。☆マークが夕景ポイントです。

  • JR児島駅
  • 鷲羽山下電ホテル
  • WASHU BLUE RESORT 風籠 かさご
  • せとうち児島ホテル
  • 三百山 ☆
  • 鷲羽山展望台 ☆
  • (帰りは各ホテル ~ JR児島駅へ)

ホテルの宿泊客は予約が必要ですが、JR児島駅から乗る場合には予約不要です。

料金は、おとな・こども一律520円です。支払いは現金のみで、バスの車内で運転手さんに払います。

鷲羽山夕景鑑賞バスに乗ってみる

鷲羽山夕景鑑賞バスは、JR児島駅前バス停の5番乗り場から発車します。

JR児島駅前のバス乗り場
JR児島駅前のバス乗り場

この日は見事な快晴でした。児島駅を照らす太陽に、夕陽への期待がぐんぐん高まります。

5番乗り場には、窓に「鷲羽山夕景鑑賞バス」と大きく書かれたバスが停まっていました。複数のバスが往来していましたが、これなら迷うことなく乗車できそうです。

停車中の鷲羽山夕景鑑賞バス
停車中の鷲羽山夕景鑑賞バス

早速バスに乗り込んで運転手さんに520円を渡すと、乗車記念のチケットをもらいました。

形に残る記念チケットは、思い出の品としてうれしいですね。

乗車記念チケットをゲット
乗車記念チケットをゲット
バス車内のようす
バス車内のようす

移動中も楽しいバスの車内

出発時間となり、いよいよ夕景鑑賞バスがスタートしました。

発車して間もなく、次の停車場所である鷲羽山下電ホテルの紹介と、途中の見どころスポットについて、車内アナウンスが流れてきます。

この日、JR児島駅から乗った乗客は筆者を含めて2名。

アナウンスが終わると、バスの運転手さんから「お二人はどちらから来られたんですか」と話しかけられました。

まさか運転手さんとお話ができるとは思わず、一気に非日常へ引き込まれます。

途中、ホテルに3か所立ち寄りますが、この日はホテルから乗車するお客さんはいなかったようで、すぐに発車しました。

三百山へ向かう車窓からの景色
三百山へ向かう車窓からの景色

三百山へ向かう道中、運転手さんから「児島はどうしてジーンズ産業が盛んになったのか」、「鷲羽山ハイランドは『すずめの戸締まり』の遊園地のモデルにもなった」など、たくさんの豆知識を教えてもらいました。

夕陽を眺めながら児島・下津井について学べる、移動時間も楽しめるバスです。

傾く夕陽にどんどん期待が高まる
傾く夕陽にどんどん期待が高まる

夕景ポイント① 三百山

運転手さんのお話と車窓の眺めを楽しんでいると、あっという間に三百山に到着しました。

降りる直前に「ここでの停車時間は15分程度ですが、寒かったら車内に戻ってきてもいいですよ」とアナウンスが入ります。

しっかりと防寒対策をしてからバスを降りると、すぐ目の前には見事な夕景が広がっていました。

三百山の夕景①
三百山の夕景①
三百山の夕景②
三百山の夕景②

広大な瀬戸内海と深い青色の空、そして眩しいほどの夕陽。時間的にもかなりベストなタイミングです。

この日は雲も少し出ていましたが、雲の躍動感も相まって絵画のような美しさを感じました。

ずっと眺めていたくなる景色でしたが、12月の冷たい風に負けて、早々にバスに戻ってしまいました。暖房のきいた車内にほっとします。

運転手さんの「おかえりなさい」という優しい声かけに心も温かくなりました

下津井を学びながら、三百山から鷲羽山へ

続いてバスは鷲羽山に向けて出発しました。

三百山から鷲羽山へ向かう途中にもいろいろなスポットがあり、運転手さんの豆知識や、賑やかなアナウンスとともに車窓から観光できます。

発車早々、これから向かう下津井港についての説明と、「下津井節」という民謡が車内に流れてきました。

走行中、右手側に現れたのは下津井電鉄の車庫です。スピードを落として少しゆっくり走ってくれたおかげで、ミニチュアのようなかわいい車両を一瞬見られました。

車窓から見えた下津井電鉄の車両
車窓から見えた下津井電鉄の車両

少し進むと、下津井港が見えてきました

夕暮れの下津井港
夕暮れの下津井港

下津井の名物であるタコや瀬戸大橋の歴史についても運転手さんから説明が入ります。今から約1万2000年前、瀬戸大橋がかかるこのあたりは海ではなくて陸だったそうです。

「ナウマンゾウの化石が底引き漁船の網にかかったこともあるんですよ」と運転手さんが教えてくれました。壮大な歴史を感じずにはいられません。

バスは瀬戸大橋の下をくぐり、鷲羽山へと走っていきます。

どんどん近づく瀬戸大橋
どんどん近づく瀬戸大橋
普段はあまり見られない瀬戸大橋の真下
普段はあまり見られない瀬戸大橋の真下
一瞬でくぐり抜けていく
一瞬でくぐり抜けていく

下から見る瀬戸大橋は、児島・下津井エリアならではの景観で迫力があります。

夕景ポイント② 鷲羽山

三百山から約15分で、ふたつめの夕景ポイントである鷲羽山第二展望台の駐車場へ到着しました。

運転手さんから停車時間(20分程度)を告げられたのち、一緒にバスを降りてトイレの場所も案内してもらいます。トイレ休憩があると安心しますね

駐車場から石の階段を上がると、夕陽に照らされた展望台が現れました。

鷲羽山第二展望台
鷲羽山第二展望台

展望台からは、瀬戸内海に浮かぶ島々と瀬戸大橋、そして地平線に沈む夕陽を一望できます。

夕陽は雲で隠れつつありますが、空のグラデーションが瀬戸内海にも映し出され、素晴らしい景観になっていました。

刻一刻と変わる空の表情に、つい何度もカメラのシャッターを切りたくなります。

瀬戸内海に沈んでいく夕陽
瀬戸内海に沈んでいく夕陽
瀬戸内海と空のグラデーション
瀬戸内海と空のグラデーション
雲のうしろに沈む夕陽
雲のうしろに沈む夕陽

夕陽とは反対側の空も、ピンク色の雲が浮かんでいてとても綺麗でした。

ピンク色の雲とその色が反射する瀬戸内海
ピンク色の雲とその色が反射する瀬戸内海

夕陽が雲に隠れたあとも、空には山吹色がしばらく残っており、余韻を感じながらバスへ戻ります。

以上で夕景鑑賞は終わり、バスはJR児島駅へと出発しましたが、帰りのバスの中でも運転手さんの楽しい話は続き、降りるまでとても充実した時間を過ごせました。

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おわりに

鷲羽山夕景鑑賞バスは、夕景スポットを回るだけでなく、その移動時間までもが楽しめる小さなバスツアーでした。

回った夕景スポットは2か所でしたが、移動中の車窓から見える景色もすべて美しく、飽きることがありません。

そして運転手さんが語る児島や下津井の魅力は、長年この地域を走ってきたからこそ伝えられる内容だったように思います。

地元への愛や想いをたっぷりと感じられた乗車時間でした。

児島や下津井の魅力に触れながら、絶景の夕陽と出会える鷲羽山夕景鑑賞バス。

感動する夕陽が見たい、綺麗な写真を撮りたい、日常から離れてひと息つきたい……など、いろいろなひとにおすすめしたいバスです。

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鷲羽山夕景鑑賞バスのデータ

名前鷲羽山夕景鑑賞バス
期日毎週金曜日・土曜日・日曜日
お盆シーズンのみ毎日運行
時季によって運行時間が変わるため、公式ホームページの時刻表をご確認ください。
場所JR児島駅前バス乗り場 5番のりば
参加費用(税込)520円(おとな・こども一律)
ホームページ児島・下津井をバスで巡る!鷲羽山夕景鑑賞バス
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岩佐りつ子

岩佐りつ子

ずっと住んでいた神奈川を離れ、2023年12月に地域おこし協力隊として倉敷に移住しました。

縁もゆかりもなかった倉敷のまちは、見るもの、出会うもの、全てが初めてづくし!毎日の暮らしに居心地の良さを感じています。

移住者目線を忘れずに、倉敷の魅力を伝えていきたいです。

こんにちは、地域おこし協力隊です

県外から倉敷市への移住をより一層進めるため、Webを通じた生活者目線での情報発信や、移住関連イベントへの協力をミッションに活動しています。

倉敷市地域おこし協力隊

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