クリスマスと聞いて、何を思い浮かべますか?
大きなツリー、プレゼント、テーブルいっぱいのごちそうにサンタクロース…。
「ファーザークリスマス」は、倉敷美観地区にあるクリスマス用品の専門店。
イギリスでサンタクロースという意味を持つ名前のこちらのお店、なんと1年中クリスマスグッズが販売されているんです。
1年で1番優しい気持ちになれると言われているクリスマス。
心温まる幸せのパーツが集まるお店「ファーザークリスマス」で、愛と祈りを感じました。
記載されている内容は、2018年12月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
ファーザークリスマス Father Christmasのデータ
名前 | ファーザークリスマス Father Christmas |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市本町4-11 |
電話番号 | 086-434-4668 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 午前10時30分~午後6時 (金曜、土曜日のみ午後7時まで営業) |
定休日 | 月 月曜祝日の場合は翌日火曜日定休。 |
支払い方法 |
|
ホームページ | Everyday is Christmas day |
倉敷美観地区の本町、アイビースクエアの斜め前にあるファーザークリスマス。
本町通り沿いから行く道、倉敷川沿いから行く道の2通り紹介します。
本町通りからの道のり
まずは本町通りからの道のり。カフェや雑貨店などで賑わいを見せている通りです。
カフェ有燐庵や三宅商店を過ぎ、トルコ雑貨の「ぎゃるぎゃる」を右に曲がります。
ぎゃるぎゃるから徒歩1分、約70メートル先にサンタクロースの旗が見えてきます。黄色い矢印のところ、分かりますか?
こちらがクリスマス用品専門店「ファーザークリスマス」。
大きなクリスマスツリー、そしてスノードームが窓際に見えますね。
倉敷川沿いからの道のり
次は大原美術館の前を流れる倉敷川沿いからの道のりを説明します。
くらしき桃子や土手下南を過ぎたところ、この細い路地を曲がりましょう。
お土産屋さんやヤマウコーヒースタンドなどが並ぶ細い道をまっすぐ進みます。
アイビースクエアが正面に見えたら、左に曲がったところにお店があります。
まるで迷路!?約2,000点のクリスマスグッズは西日本随一の品揃え
それでは店内に入りましょう。くれぐれもリュックやカバンなど、荷物がぶつからないように気を付けて!
約2,000点ものクリスマスグッズがズラッと並ぶ店内。まるで迷路のようですね!
ファーザークリスマスは、西日本随一の品揃えを誇るクリスマス専門店。関西や九州からもお客さんがやってきます。
もの凄い数のオーナメント(ツリーに使う飾り)。11月までの期間は、オーナメントがよく売れるそうです。
店内のクリスマスグッズの8割は、ヨーロッパやアメリカからの直輸入。
ファーザークリスマスでしか手に入らない1点物もあるのだとか。
こちらはドイツにあるインゲグラス社のガラスで出来たオーナメント。
インゲグラス社は、1860年代から続くオーナメントメーカー。現在もひとつひとつ職人が手作りしています。
美しい光沢から「クリスマスの宝石」と言われ、毎年待ち望んでいるファンが多い商品です。
店内のいたるところにあるクリスマスツリーにも注目!それぞれテーマがあるんですよ。
こちらのツリーのテーマは、ずばり「サーカス」。2018年、岡山県に木下サーカスがきたことにちなんで飾り付けをしています。
オーナメントのサーカス小屋。見ているだけで楽しい!
こちらの大きなツリー、テーマは「ピンク」。オーナーの合田勝巳(ごうだ かつみ)さん(以下オーナーと表記)いわく
「近年、ヨーロッパでツリーのトレンドはピンクなので、お店でも取り入れてみました」
とのこと。ツリーにもトレンドがあるんですね!さすが本場のヨーロッパ。
ピンクツリーのトップは天使ガブリエル。
天使ガブリエルは「イエス・キリストが誕生したことを聖母マリアに伝えた天使」とされています。
ヨーロッパでは、ベツレヘムの星と並んでツリーのトップに飾ることが多いそうですよ。
そしてこのツリーの裏側にも注目。ちょっとお店の外にまわりましょう。
ありがとうの思いが込められた「サンキューツリー」
外側からも眺めることが出来る窓辺の大きなクリスマスツリー。
毎年テーマが変わるそうで、2017年は美女と野獣だったそうです。
「ぜひ見ていただきたいツリーなんです」
とオーナーさんが真っ先におすすめしてくれたこちらのツリー。よく見るとただの飾りではなさそうですね。
2018年のテーマは「ありがとう・サンキュー」。名付けてサンキューツリーです。
2018年夏、岡山県は倉敷真備を中心に、平成30年7月豪雨災害によって今までにない規模の水害を受けました。
そのとき、全国のボランティアや自衛隊の人々に支えられ、助けてもらったことがどれほど心強かったことか。
このサンキューツリーは、そのときの感謝と感動を思い出させてくれました。
真夏の暑いさなか、黙々と作業に励むボランティアの写真が飾られています。
その姿は岡山や広島、愛媛、被災した数々の地域に、優しさと勇気を与えてくれました。
「I do not forget you」あなたのことは忘れません。
ボランティアや自衛隊の方々の尽力は忘れません、ありがとう、の気持ちがこもったオーナメントです。
ずっと私達がいろんな人々に支えられているのを忘れないために…
そして、本当にありがとうございます、善意ある全ての方々にメリークリスマス!!
と言葉が添えられていたサンキューツリー。
感謝してもしきれない、思いがたくさんつまった美しいツリーは必見です。
ギフトにぴったりなスノードーム。いつまでも透明な理由は?
ファーザークリスマスの看板商品である「スノードーム」。
スノードームを求めて、西日本各地からコレクターが足を運びます。
ファーザークリスマスで扱っているスノードームは、主にオーストリアにあるPERZY(パージー)社製のもの。
パージー社は1900年創業、なんと世界最古のスノードームメーカーです。
サイズ、値段、中に入っているミニチュアと、ひと口にスノードームといっても本当に種類が多い!
12月はプレゼントとして購入される人が多いそうですよ。
中央にあるクリスマスツリーのスノードーム、実は桑田佳祐『白い恋人達』のプロモーションビデオで冒頭に登場している商品なんです!
この透明感、思わず使いたくなる気持ちも分かりますね。
通常のスノードームは、時間経つと中の水分が濁ってくるのですが、パージー社はいつまでも透明感を保ったまま。
何故かというと、中の液体はアルプスの天然水のみを使用しているからなんだそうです!
そして雪の細かさ、滞留時間の長さもパージー社の特徴であり、コレクターが多い理由でもあります。
フワァ~~~と雪が舞う姿は、いつまでも眺めていたい美しさ。
創業から現在まで、ハンドメイド一筋のスノードーム。同じものは2つとないことも魅力かもしれませんね。
ファーザークリスマスはスノードームの手作り体験もできますよ。
自分好みのスノードームが作れます。お土産にもおすすめです。
くるみ割り人形にプレゼピオ。貴重なコレクション
1点ものも数多く並ぶファーザークリスマス。
オーナーさんに、その中でもイチ押しのコレクションを教えてもらいました。
さて、それはこのなかのどれでしょう?
正解は中央にある1番背の高いくるみわり人形。なんとこちらは西ドイツ製。
ドイツが西と東に別れていた1949年~1990年のあいだに作られた、歴史的にも貴重な人形です。
「この人形を見ると、平和の尊さや象徴のようなものを感じる」
と語ってくれたオーナーさん。ドイツも大変な歴史を持った国だと再認識させられます。
こちらはイタリアの「プレゼピオ」。
イエス・キリストの誕生シーンをかたどった模型のことで、イタリアではツリーよりプレゼピオを飾る方が一般的なんだとか。
主に陶器やガラスでできていますが、木製の珍しいプレゼピオもありました。
初めて見ましたが、人形のひとつひとつに表情があり、時間を忘れて見入ってしまいます。
倉敷とクリスマスには、ステキな縁がありました
それにしても、なぜ美観地区にクリスマスのお店があるの?と不思議に思いませんか。
オーナーさんに質問したところ、こんな答えが返ってきました。
「もともと、倉敷ガラスの工房はクリスマスのガラス玉を作っていたんです。そのガラス玉をアメリカに輸出していたんですよ。倉敷はクリスマスに縁がある土地だと思いますね」
倉敷ガラスを作った小谷 真三(こたに しんぞう)さんは、クリスマスオーナメントのガラス玉を初めは作っていたそうです。
工房から試行錯誤の末、倉敷ガラスが生まれたなんて、なんだか縁を感じますね。
他にも、段の上に立っているマント姿のサンタクロースを見てください。
こちらは陶器でできたアンティーク商品で、名古屋で作られていたものだそうです。
日本でも海外輸出用にこんなにステキな製品を作っていたなんて…驚きです。
「1年中クリスマス」のキャッチコピーに込めた思いとは
ファーザークリスマスのキャッチコピーは1年中クリスマス。
1年中クリスマスグッズが買える、1年中クリスマスが楽しめるお店。伺う前はそんな印象だったファーザークリスマス。
オーナーさんのお話から、さらに深い思いを感じました。
「ヨーロッパのクリスマスは、貧しい人のためにディナーの席は余分に用意する習慣があるんですよ」
と話してくれたオーナーさん。
クリスマスの底辺に流れる慈しみや優しさ、温かさを伝えたい、との思いからお店を開いたオーナーさんは、こう続けます。
「本来クリスマスというのは一過性のイベントではなく、毎日を通して連綿と受継がれていく家族の愛なんです」
「例えばお客さんの中に、『嫁入り道具としてサンタクロースの人形を贈りたい』といってくる人がいますが、そういう気質(物を大切にしたり、代々受継いでいく)がある日本人にとって、クリスマスはそうかけはなれたものではないと思います」
「ひとつのオーナメントにも、なくなった人の思い出が詰まっているんですよね。これはおばあちゃんの、これは誰々の…と」
ヨーロッパの人々は、ひとつひとつを大事に受継いでいくことで家族の幸せを願い、先人に思いを馳せるものとしてのクリスマスがある。
「物と一緒に、愛も受継いでいくんです」
ファーザークリスマスが創業24年になる2018年。倉敷で大きな災害がありました。
「まずは続けていくこと、美観地区に足を運んでもらうこと。そこからじゃないでしょうか。身体はしんどいですが、とにかく続けていきたいですね」
オーナーさんのクリスマス愛は、必ず復興の力になると感じました。
一過性ではない、年中続くクリスマスの愛。1年中クリスマスには、そんな願いがこめられているのではないでしょうか。
とっておきのクリスマスに出会えるファーザークリスマス
子供の頃から大好きだったクリスマス。ワクワクして10月からツリーを飾るような子供でした。
お店でオーナーさんのお話を伺いながら、もっと深くて広いクリスマスを教えてもらったような気がします。
ツリーをかざること、食卓を用意すること、家族でお祝いすること。
ひとつひとつに意味があり、祈り、願いがこめられています。
本場のクリスマスを体験するなら、どこがいいですか?と質問したところ
「伝統あるクリスマスを体験するならドイツ、特にニューデンブルクが有名です。ただし本当に寒いですよ、特に女性は覚悟がいる寒さだと思います。あと、アメリカのニューヨークはイルミネーションがとにかく派手!スケールの違いに驚くと思います」
と楽しそうに語ってくれました。
「クリスマスは家族の愛」
悲しいこと、悲惨なことがたくさんあった2018年だからこそ、みんなでクリスマスのお祝いがしたい。
そして、被災した人、ボランティアの人、自衛隊の人。全ての人が、幸せで温かなクリスマスを迎えられますように。
そんな祈りのような思いが溢れていたファーザークリスマス。
きっととっておきのクリスマスに出会えることでしょう。ステキなクリスマスをお過ごしください。
ファーザークリスマス Father Christmasのデータ
名前 | ファーザークリスマス Father Christmas |
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住所 | 岡山県倉敷市本町4-11 |
電話番号 | 086-434-4668 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 午前10時30分~午後6時 (金曜、土曜日のみ午後7時まで営業) |
定休日 | 月 月曜祝日の場合は翌日火曜日定休。 |
支払い方法 |
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