第34回ロボットコンテスト2026(2026年8月30日開催)~ 里庄町で34年目を迎える、中学生・高校生のものづくりの場

第34回ロボットコンテスト2026(2026年8月30日開催)~ 里庄町で34年目を迎える、中学生・高校生のものづくりの場

里庄町では、毎年夏、中学生と高校生が工夫を凝らしたロボットで競うコンテストが開かれています。里庄町出身で「日本の現代物理学・原子物理学の父」と称される物理学者の仁科芳雄(にしな よしお)博士の功績をたたえる取り組みとして、1993年に始まりました。2026年で34回目です。

身近な材料を使い、その年ごとに変わるテーマへ挑みます。
今年のテーマは「素敵なテーブルセッティング」です。ろうそくやフライパン、お皿、肉やパンなどに見立てたアイテムをテーブルにセッティングします。

8月30日に開かれた当日の様子と共に、大会を主催する公益財団法人 科学振興仁科財団(仁科会館)理事・事務局長の田主裕一朗(たぬし ゆういちろう)さんに、コンテストへの思いを聞きました。

34回目のロボットコンテスト

コンテストで選ばれた大会ポスターも。
最優秀賞に輝いたのは、高梁城南高等学校の加藤綾乃さんの作品。
コンテストで選ばれた大会ポスターも。
最優秀賞に輝いたのは、高梁城南高等学校の加藤綾乃さんの作品。

「ロボットコンテスト」は里庄町出身の仁科芳雄博士の業績を伝える顕彰事業の一つとして1993年に始まった大会です。参加するのは、里庄町や笠岡市、倉敷市、岡山市、総社市、遠くは真庭市など県内各地の中学生・高校生たちです。元々は学校の先生の「こういう大会ができたら」というアイデアから始まったと言います。

始めた当初は里庄町の仁科会館(仁科博士の記念・展示施設)で開催していましたが、参加者が増えて里庄中学校へ会場を移しました。多い年には120台以上のロボットの参加があり、近年は60台前後とのことです。

今年(2026年)は、里庄中学校の体育館が改修のため使えず、里庄東小学校の体育館での開催となりました。場所が少し狭いため、参加台数の制限を設け、例年より10台ほど少ない46台の参加となりました。

コロナ禍には中止した年や、集まれずにビデオ審査で続けた年もあります。テーマは毎年4月1日に発表され、そこから本番に向けて製作が始まります

大会の仕組みと賞

大会は予選で全チームが得点を競い、上位が決勝トーナメントに進む仕組みになっています。中学生の部は上位12チーム、高校生の部は上位6チームが決勝トーナメントに進みます。

賞は得点で決まる順位の他に、仁科独創賞・アイディア賞・チャレンジ賞があり、本番でうまく動かなくても、アイデアが光ったロボットに贈られる場合もあるそうです。

2026年のテーマは「素敵なテーブルセッティング」

「ロボコン2026」のテーマは、「素敵なテーブルセッティング」です。
「夏の終わりに親しい友人を自宅に招いて食事をする」という場面を想定し、テーブルを彩る道具や料理をロボットで運びセッティングします

制限時間は3分です。

端に置いてあるアイテムを青いメインテーブルと、サイドテーブルに運びます
端に置いてあるアイテムを青いメインテーブルと、サイドテーブルに運びます

2024年・2025年のテーマは「収穫」でした。
この流れを受けて、収穫した農産物などの食材を調理したり、料理をテーブルに並べてもてなしをしたりしようというのが今年のテーマです。

ロボコン2026のゴール完成図
ロボコン2026のゴール完成図

難易度が高い動き、例えばアイテムを重ねた一番上に三角のアイテムを載せて「ろうそく」が完成すれば、ボーナスポイントが付きます。調理セットは積み上げたアイテムの上へフライパンに見立てたお皿を載せ、その上へ食材に見立てたスポンジを載せなければいけません。

また、高校の部はゴールの手前にバリケードがあり、アイテムを持ち上げてセッティングする必要があり、中学の部より難しくなっています。

ろうそくは上の赤いところをテーブルから取って載せてから運ぶ
ろうそくは上の赤いところをテーブルから取って載せてから運ぶ
高校生はテーブルの手前にバリケードがあるので難易度が上がる
高校生はテーブルの手前にバリケードがあるので難易度が上がる
競技の様子

ロボコン2026当日の様子

ロボコン2026里庄町

「すごい熱気ですよ」と聞いていたのですが、想像以上の熱気でした。

競技は予選から始まり、制限時間は3分でアイテムをできる限り運び、セッティングします。緊張が伝わってきました。

スタート直後にタイヤが外れてしまったり、うまく動かず3分があっという間に終わってしまったりするチームもあれば、最初から次々に得点を重ねるチームもあります。

アイテムを載せてある台ごと運ぶ技を見せるロボット
アイテムを載せてある台ごと運ぶ技を見せるロボット

多くのチームが本番の現場で試行錯誤を続けていました。アイテムを運ぶための腕の部分がぽろっと外れてしまうなど、ハプニングも次々に起こります。その場でロボットを調整しながら進めます。

動きの速いロボット、じりじりと確実に得点を積み重ねるロボット、パワーで押していくロボット。大きさもさまざまです。パワーで押し切るロボットもあれば、一つずつそっとつかんでセッティングするロボットもあり、戦い方が個性的です。

ロボコン2026里庄町

操縦する生徒さんたちは「もうちょっと右、上」「こっちから運ぼう」「あと何分」とチーム内で声をかけ合いながら、アイテムを運んでいました。

ロボコン2026里庄町
ロボコン2026里庄町
ロボコン2026里庄町

「練習では調子が良かったのに」「俺たちの夏休みの練習時間が飛んだ」と悔しがる声や、競技を終えた後には「こうしたら良かった」と話し合う姿もありました。ロボットもフル回転、モーターの音が響きます。

お皿の上に丁寧にアイテムを置くロボット
お皿の上に丁寧にアイテムを置くロボット
全てのアイテムをセッティングした里庄中学校のEGOIST
全てのアイテムをセッティングした里庄中学校のEGOIST

また、他校のロボットを見て、「自分たちとはここが違う」と分析する生徒たち。残り10秒を切っても諦めず、アイテムを一つでも多く運ぼうとする真剣さ。「理屈だけでは通用しないなあ」と言っている生徒さんの言葉が印象的でした。

モニターに映される試合結果を見て予選を通過したかを確認
モニターに映される試合結果を見て予選を通過したかを確認

中学は里庄中学校、高校はおかやま山陽高校が優勝

競技は予選・二次予選の後、中学・高校それぞれの決勝トーナメントがありました。

中学の部、決勝は里庄中学校同士の「Taker(テイカー)」と「EGOIST(エゴイスト)」の対戦です。予選が終わった後から、「Taker」と「EGOIST」はすごいと聞いていたので、決勝が楽しみでした。

そして優勝したのは、「Taker」
準優勝は「EGOIST」。僅差で「Taker」が優勝しましたが、「EGOIST」の技も負けず劣らずでした。

難易度の高いセッティングを成功させるTaker。テーブルの上のセッティングが整っている
難易度の高いセッティングを成功させるTaker。テーブルの上のセッティングが整っている

優勝した「Taker」チームは、緊迫した決勝の舞台でも競技のルールをしっかり頭に入れ、チームで確認し合っていたと言います。

両チームとも「素敵なテーブルセッティング」を体現していて、置き方が美しく、さすがでした。

高校の部・決勝戦
高校の部・決勝戦

高校の部の優勝は、おかやま山陽高等学校の「山陽機械科1号」。
粘り強くて安定した動きを見せていました。準優勝はおかやま山陽高等学校「山陽機械科2号」です。

優勝した「山陽機械科1号」チームは、結成当初はメンバーの方向性がばらばらだったのが、練習と本番を重ねるうちに一致団結していったそうです。高校の部は、テーブルまでの間にバリケードがあるため難しいのですが、2チームとも動きがスムーズで確実に点数を取れる強いロボットを作っているように感じました。

第34回ロボットコンテスト2026のデータ

第34回ロボットコンテスト2026(2026年8月30日開催)~ 里庄町で34年目を迎える、中学生・高校生のものづくりの場
名前第34回ロボットコンテスト2026
開催日2026年8月30日(日)
午前9時~
場所岡山県浅口郡里庄町里見6610
参加費用(税込)無料
ホームページロボコン

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この記事を書いた市民ライター
ひがし
ひがし

倉敷市在住。元理学療法士、現在はライターやオンライン秘書などフリーランスで活動中。倉敷に来たくなる情報を発信していきます。

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