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オーナーの楠戸まゆみさんと店長の山本亜砂美さんへインタビュー
2022年4月にオーナー、店名、提供メニューが変わったはしまや。
オーナーの楠戸まゆみさんと店長の山本亜砂美さんに、新しいはしまやについて話を聞きました。
スタッフについて
オーナーは楠戸まゆみさんで山本さんは店長なんですよね?
山本(敬称略)
はい、楠戸ははしまやと美観地区にあるバー、サロン・ド・リックスの運営を。
私は、前身の夢空間はしまやの頃からこちらで働いています。
改装は最小限に
店名を変えるときに、店内の改装はしましたか?
山本
改装したのは裏のキッチンです。
もともとギャラリーでしたが、ピクルス作りや調理をするスペースに。
喫茶店のほうは照明とサイドのテーブルは変えました。
真ん中のメインテーブルはそのまま使用しています。
喫茶店は、家具などの配置換え程度に留めました。
あまり変えたくない想いがあったので。
蔵の良さを残したかったので、ほとんど手を入れていません。
変える計画はあったんですけど。この空間がいいですよね。
登録有形文化財に指定された、歴史ある建物の「良いもの」を大切にしたいですね。
ここには蔵があって、呉服屋の本家にはかまどが残っています。
昔の生活の一部だった蔵やかまどといった「良いもの」を残していきたいです。
店名に「アトリエ」をつけた理由は?
楠戸(敬称略)
当店の漬物蔵で発酵調味料を醸し、さまざまな季節の味わいを日々お作りしています。
発酵調味料であるお酢、米酢を使用したピクルスの製造販売をとおして、「新たな味わいを生み出していく」意味でatelierをお店の屋号にいれました。
メニューについて
なぜピクルスを提供しているのですか?
山本
バーのときから、お酒のアテとして提供していました。
その延長で、当店ではメインとしてお出ししています。
ピクルスと発酵食品の提供は、楠戸がしたかったことのひとつです。
楠戸
ここには「漬物蔵」という蔵があります。
しばらく眠ったままになっていましたが、今回の改装の目的の一つが漬物蔵を整えること。
昔からピクルスが好きだったこともありますが、「保存できる野菜の瓶」を現代的につくりたいと思ったのはこの漬物蔵の存在から。
健康的だけど取り入れにくいお酢をおいしく活用できるし、晴れの国の力を蓄えたお野菜たちをヘルシーで元気がでるような風味を目指してお作りしています。
私が手土産を持って行きたい際に、お菓子以外を持って行きたいのに、あまりなくて。きっと私のようにお菓子以外の手土産を求めているかたがいると思ったことも、ピクルスを提供したきっかけのひとつです。
お菓子ではないお持たせ、としてプレゼントにも選んでいただきたいです。
山本
フルーツ液で作ったものは飲む酢のように、飲みものとして楽しんでいただきたいです。食べてもいいですよ。
野菜はおつまみでも、カレーに添えても。
みじん切りにしてマヨネーズと和えてタルタルソースのようにするのもおすすめです。
購入されたかたには、ピクルスの活用法の紙をお渡しいたします。
旬のものでは桃のピクルスがあります。
桃はそのまま食べて、液は炭酸で割って飲んでいただければと。
豆やゴボウなど珍しいピクルスも作っています。
玉ねぎやトレビスなど野菜をミックスしたものもあります。
ピクルス液にはスパイスを入れています。
スパイスやハーブを入れると、味や香りがより良くなるんです。
ピクルスは店のフードメニューに添えて提供しています。
料理に使っている発酵食品は、店で作っているのですか。
山本
発酵することを「醸す(かもす)」といって、当店では麹と食材を合わせて醸しています。
醸しているのは、塩麹、麦麴や玉ねぎ麹、トマト麹、マッシュルーム麹などです。
麹は、料理によって使い分けています。
たとえばカレーにも麹が入っています。さらに味噌やスパイス、ピクルス液も。
店の売りは白麹を使った白麹甘酒で、これも手作りです。
飲んだかたから「酸味があって、甘すぎない」と好評をいただいています。
一般の甘酒との違いや白麹そのものを知っていただきたいですね。
飲みやすくて、飲む点滴といわれるくらい身体にいいもの。
身体のなかから健康になってほしいですね。当店ではさまざまなドリンクに使用しています。
料理に添えている卵は塩麹か麦麹に漬けて寝かしています。
そうすると塩みが入って、きりっとした味に。
塩より麹に漬けるほうが身体にもいいです。
とくにコロナ禍においては免疫力を高めるのが大事ですよね。
発酵食品が免疫力アップの役割をしてくれていると思います。
スモーブローを提供しようと思ったのは?
山本
野菜をいっぱい摂って、ピクルスも食べていただくには、どういう形がいいかなと考えました。
サンドイッチだと中身が見えなくなってしまうじゃないですか。
オープンサンドにしたら見た目も華やかで、好きな食べかたができるんですよね。
具を挟んでもいいし、載せて食べてもいいですし、別で食べても。
好きにアレンジをしていただけるかなと思ってスモーブローにしました。
バナナのスモーブローに使っている、レーズンバターのバターはみりんで甘みをつけています。
バナナも炒めてバターと絡めて甘くなるように。
レーズンバター、生クリーム、バナナ、シナモンの味がぴったり合うメニューです。
店のこれから
今後やりたいことはありますか。
楠戸
私たちが「発酵」ということの先には、古き良きものの価値をみなさまとご一緒に楽しんで参りたいという想いがあります。
この奥クラシキの情緒感にこころ調う時間に繋がりますように、おもてなしさせていただきたいです。
秋には「はしまや展」数年ぶりの楠戸家住宅一般開放、珍しい白麹と黒麹を贅沢に使用した「白黒麹茶会」を企画中で、毎年開催していきたいと考えています。
山本
インターネットでピクルスなどの販売をしたいですね。
ピクルスは常温で大丈夫ですので。
甘酒も扱いたいですが、要冷蔵なので販売できるか研究中です。
以前の店(夢空間はしまや)では、この空間を気に入っていただいたかたがジャズなどのイベントをされていました。
そういったイベントをまたしたいですね。
2階席を使用してワークショップもしたいと思っています。
他にも、さまざまなやりたいことがあって、計画中です。
おわりに
落ち着いた雰囲気の東町にある、はしまや。
前の夢空間はしまやとは、メニューやコンセプトが変わったものの、蔵の良さはそのまま残っています。
身体に良く、味に深みを持たせる発酵食品をたっぷりと使用した料理を、倉敷の歴史を感じる建物で食べられるのは贅沢(ぜいたく)ですね。
料理に添えられる自家製ピクルスが気に入ったら、自宅用またはプレゼントに購入しても。
イベントも計画中で、今後のはしまやから目が離せませんね。
atelier&salonはしまやのデータ
名前 | atelier&salonはしまや |
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住所 | 岡山県倉敷市東町1-20 |
電話番号 | 086-451-1040 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 午前11時30分~午後4時 |
定休日 | 火 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 可 |
座席 | 29席 カウンター数:5 長テーブル数:10 サイドテーブル数:6 2階席:8 |
タバコ | |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | アトリエ&サロンはしまや 公式Instagram |