目次
カフェくらしき芸文館 代表 小田 善介さんにインタビュー
カフェくらしき芸文館を運営する代表の小田 善介(おだ ぜんすけ)さんに、開店に至った経緯・おすすめメニューの誕生秘話・お店のアピールポイントなどのお話を聞きました。
家業は牛乳販売店だが、飲食店に興味があったのでカフェにも挑戦
小田
私の実家は、倉敷市内で祖父の代から続く牛乳販売店なんです。
しかし、私は東京に出て、IT業界で働く道を選びました。
実家では、牛乳以外にもいろいろな食品を扱っていましたので、私自身は食べ物に興味があったんですよ。
だから東京に出てから、休みの日や仕事帰りなどに、いろいろなお店を食べ歩いていました。
そんなとき、実家の牛乳販売店を継ぐことになりまして、倉敷へ帰ることに。
すると、もともと興味のあった飲食関係の仕事もしてみたくなってきまして……。
やがて、東京で食べ歩いていたときに知り合った岡山県出身のシェフといっしょに、ケータリングのお店を家業と並行して始めました。
小田
もともと、カフェくらしき芸文館はずっと前からここにあって、別の会社が運営していたんですよ。
あるとき仕事で知り合った人から、カフェくらしき芸文館を運営している会社がカフェをやめようとしていると聞きました。
美観地区のすぐそばという好立地ですし、もともと飲食店をやってみたかったという思いもありましたので、カフェを受け継いでお店をやってみようと決意したんです。
そして、2018年(平成30年)4月に、カフェくらしき芸文館のリニューアルという形で現在の店を開業しました。
ケータリングをいっしょに始めたシェフも、ケータリングと並行して、メニューづくりや夜の貸し切り営業時の調理で協力してもらっています。
開店直後に平成30年7月豪雨災害が発生
小田
2018年の4月にオープンしましたが、7月に豪雨(平成30年7月豪雨)が発生しました。
真備町など倉敷の周辺では大きな被害が出て、全国に報道された影響で、美観地区の観光客は激減しました。
軌道に乗るまでは、ある程度のマイナスは計算していましたが、当初より想定した以上の打撃となってしまいまして……。
開店直後から、大きなダメージを受けてしまったのは正直たいへんでした。
年末年始あたりで、一時的に少し観光客が増えましたが、やっと回復基調になったなと感じたのは2019年の春ごろですね。
その間、倉敷青年会議所の要請で、真備町の被災地へ炊き出しの協力もしました。
焼きそば・焼きうどん・豚汁などを提供するお手伝いをしましたよ。
カレー好きのスタッフが集まったので自然とカレーに力を入れるように
小田
実は、私はカレーが大好物でして。
東京時代にいろいろ食べ歩いていたときも、カレーの店にもたくさん行きました。
また、私といっしょにケータリングを始めたシェフもカレーが好きなんです。
ほかにも、前の会社が運営していた時代からカフェくらしき芸文館で働いているスタッフにもカレー好きな者がいまして。
カレーが好きで、カレーにこだわりがあるスタッフが多いことで、自然とカレーが主役になりました(笑)。
ただ、倉敷でキーマカレーを看板にしている店って少ないんですよ。
でも世の中、キーマカレーが好きな人は多いんです。
だから、キーマカレーを当店の看板にしようと決めました。
牛乳販売店としての経験から、白バラ牛乳の良さを知ってもらいたい
小田
その通りです。
牛乳販売店では、さまざまなメーカーの牛乳を扱っています。
その中で、一番のおすすめが大山乳業の「白バラ牛乳」なんですよ。
大山乳業は、専属の獣医を付けて牛の体調管理をするなど、品質にとてもこだわっています。
だから、白バラ牛乳はとても牛乳の風味が濃厚で、栄養価が高いんですよ。
子供は給食で牛乳を飲んでいるから、違いがわかりやすいそうです。
白バラ牛乳をはじめて飲んだ子供は、とても喜んでくれます。
牛乳が苦手でも、白バラ牛乳は飲めるという声も多いですよ。
小田
飲食店では扱っている店が少ないので、もともと白バラ牛乳が好きな人は、白バラ牛乳に惹かれてカフェくらしき芸文館に入店することもありますよ。
いっぽうで、白バラ牛乳を知らない人もいるし、ちょっと値段も高いので避ける人がいるのも現実。
私は牛乳販売店として、多くの人に白バラ牛乳の良さを知って欲しいという想いを持っています。
だからカフェくらしき芸文館では、白バラ牛乳を使ったメニューを出しているんですよ。
値段もできるだけお求めやすくなるようにがんばっています。
地産地消を意識し中国・四国地方の食材にこだわる
小田
「地産地消」を意識して、できるだけ地元、中国・四国地方の食材を使っています。
大山乳業の白バラ牛乳もそうですね(大山乳業は鳥取県琴浦町にある)。
当店のカレーなどの米を使ったメニューでは、総社市産の米を使っています。
総社は米づくりに適した土地柄で、総社産の米はとても評価が高いんですよ。
観光客のかたから「美味しいお米ですね。どこで取れたお米ですか?」と聞かれることもあります。
あと、香川県の伝統菓子「おいり」を使ったデザートもありますよ。
おいりは、直系1cmほどの球状の米菓子です。
いろいろな色をしていてカラフルなのが特徴なんですよ。
おいりは今、すごく人気があって、入手が困難です。
当店では、ご夫婦だけで手づくりで製造している店と契約しています。
おいりは5色くらいが多いのですが、当店が契約している店は、7色なのがポイントなんです。
今後は倉敷らしさを感じるメニューの開発も
小田
カフェくらしき芸文館の売りのひとつが、ペットが同伴できることです。
テラス席だけでなく、ゲージに入れていれば店内への同伴もできます。
倉敷にはペットを同伴できる店が少ないので、当店は地元の愛犬家からも評判なんですよ。
もちろん、美観地区そばということもあって、観光で来られた方も、わざわざペット同伴できる店がないか調べて足を運んできてくれています。
そういうお客さんにも喜んでもらえるように、今後も努力していきたいですね。
また、倉敷芸文館のイベントに来た地元の人が、休憩に使ってみたら、思いのほか良かったのでリピーターになるというパターンも多いです。
市の施設内にあるから、スタッフも市の職員と思われていたり、味に期待をしていなかったりするんですよ。
でも、店で食べてみて「想像よりもずっと美味しかった」「市の施設ではなくて、本格的なカフェだったとは知らなかった」と驚かれて、それがきっかけで定期的に足を運ばれるお客さんもいます。
そのように、地元のお客さんも大事にしていきたいです。
あと、せっかく美観地区のそばという立地ですので、観光客のかたに喜んでもらえるような工夫をしていきたいですね。
たとえば、倉敷らしさを感じられるメニューを現在考えているところなんですよ。
おわりに
カフェくらしき芸文館は、美観地区(倉敷川畔)のすぐ南にあり、観光の合間に立ち寄りやすいのが魅力です。
また、倉敷では貴重なペット同伴ができるお店。
そのため観光客から地元客まで、ペット愛好家からも人気があります。
そして、なんといっても老舗の牛乳販売店ならではの大山乳業「白バラ牛乳」を使ったスイーツ!
牛乳の豊かな風味が感じられる、コクのあるおいしさです。
スタッフの多くがカレー好きというカフェくらしき芸文館のキーマカレーも、ひき肉のうまみが味わえて魅力的。
ぜひ、カフェくらしき芸文館のこだわりのキーマカレーや白バラ牛乳スイーツを味わってみてください。
カフェ くらしき芸文館のデータ
名前 | カフェ くらしき芸文館 |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市中央1-18-1 (倉敷芸文館 敷地内) |
電話番号 | 050-5595-6763 |
駐車場 | あり 全7台 (店の横(東)に3台、裏(南)に4台) |
営業時間 | 午前11時〜午後4時 午後7時〜午後11時(貸し切りのみ) |
定休日 | 水 祝日の場合は営業し、翌日に休業 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 電話で予約、またはWebサイト・食べログなどからネット予約可能 |
座席 | 全48席 ・カウンター:4席 ・2人がけテーブル席:3卓 ・4人がけテーブル席:5卓 ・6人がけテーブル席:1卓 ・テラス 4人がけテーブル席:3卓 (テラス席はペットの同伴可能。店内はゲージ入りの場合に限り同伴可能) |
タバコ | 禁煙(指定エリアのみ喫煙可能) |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | ベビーカー入店可能 子供用の椅子あり 子供用の取り皿・食器あり |
バリアフリー | スロープ 車椅子入店可能 |
ホームページ | カフェ&ダイナー くらしき芸文館 |