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羽黒神社の宮司・福田 真人さんへインタビュー
羽黒神社の宮司・福田真人(ふくだ まこと)さんに、神社の歴史や御朱印のことなどについて話を聞きました。
インタビューは2021年4月の初回取材時に行った内容を掲載しています。
羽黒神社は山形県羽黒山から
阿弥陀山に祀られたのは、なぜ羽黒神社だったのか?
福田(継承略)
羽黒神社を祀ることを決めた、松山藩主の水谷勝隆に関係があります。
勝隆は松山藩主になる前は、近くの成羽藩主でしたが、その前は常陸国(現 茨城県)の下館(しもだて:現 筑西市)藩主でした。
水谷家のルーツは東北地方にあるという説があり、水谷家は代々、出羽国(でわのくに:現 山形県・秋田県など)の羽黒山(はぐろさん:山形県鶴岡市)の出羽神社(いでは じんじゃ)を氏神として信仰していたのです。
下館には、勝隆の祖先が建てた羽黒神社があります。
そこで勝隆は、玉島・阿弥陀山にも羽黒山より分霊を祀ることにしました。
つまり羽黒神社の「羽黒」とは、山形県鶴岡市の羽黒山に由来しているのです。
羽黒神社は地名「玉島」の発祥地!?
東参道の社号標にあった「玉島発祥の地」というのは?
福田
実は、羽黒神社は玉島の地名発祥地だという説があるのです。
羽黒神社が鎮座する羽黒山はかつて阿弥陀山という山で、小さな島でした。
この阿弥陀山のあった島を「玉島」と呼んでいたともいわれています。
干拓により新たな土地が生まれたとき、土地の象徴的な玉島にちなんで「玉島新田」と名付けられたともいわれているのです。
そのため羽黒山は、玉島の地名の由来だといわれています。
ちなみに現在の羽黒神社の住所は玉島中央町一丁目12-1ですが、地番変更がおこなわれるまでは「玉島1番地」でした。
それは、羽黒山が玉島の地名由来だという説にちなんでいるからです。
御朱印について
こだわりのある御朱印が評判だが、始めたキッカケは?
福田
御朱印を担当しているのは、おもに妻です。
実は、妻は学生時代に美術を専攻しており、絵付けを趣味にしていました。
その技術やセンスを御朱印に応用しているんです。
キッカケは天皇陛下の即位・令和改元のとき。
いろいろな神社やお寺が、即位を記念して特別な御朱印を授けたりしていました。
そこで妻が、羽黒神社でも記念に特別な御朱印をつくったんです。
それが参拝されたかたに大変好評でした。
そのため、その後もオリジナルの御朱印を授与することにしたんです。
妻は「せっかくなので、当社の見どころを御朱印で知ってもらいたい」という思いから、毎月絵柄を変えて当社の見どころをモチーフにすることにしたそうです。
また月替わりなので、それぞれの月に関連したものや漢字を入れたりの工夫もしていますよ。
今後の展望
参拝するかたがたにメッセージがあれば、教えてほしい。
福田
神社が一番願うのは、みなさまの心と体の健康です。
令和2年からは、世界が新型コロナウイルス感染症の影響で大変な時期が続いています。
神社へ参拝する状況も大変なほどです。
ですから、新型コロナウイルス感染症の早期の終息が私の一番の願いですね。
そして、みなさまが幸せを取り戻し、元気に当社へ参っていただけるようになってほしいです。
玉島の町とともに発展した羽黒神社
玉島の町とともに生まれ、玉島の町とともに発展した羽黒神社。
羽黒神社には、かつての商業都市・玉島の歴史がわかるものがたくさんあります。
またこだわりの御朱印も魅力的で、いただくのが楽しみです。
御朱印に描かれた羽黒神社の見どころを参考に、境内の歴史探しをしてみても楽しいのではないでしょうか。
羽黒神社のデータ
名称 | 羽黒神社 |
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別名 | |
鎮座地 | 岡山県倉敷市玉島中央町一丁目12-1 |
電話番号 | 086-522-2695 |
駐車場 | あり |
御祭神 | 玉依姫命(たまよりひめのみこと) 素戔烏尊(すさのおのみこと) 大国主命(おおくにぬしのみこと) 事代主命(ことしろぬしのみこと) |
御利益 | 商売繁盛、福徳成就、縁結びなど |
御朱印(初穂料) | あり(500円、または1,000円) ※御朱印の種類により初穂料が異なる |
拝観時間 | 参拝は随時可能 |
受付時間 | 午前9時〜午後4時 |
休観日 | なし |
拝観料 | なし |
拝観料・初穂料の納め方 |
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トイレ | トイレなし |
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