畳の香りが懐かしくなるこの季節、早島町の夏の風物詩「花ござまつり」が、今年も開催されます。
地元住民に長く親しまれてきたこのイベントは、子どもから大人までが1日中楽しめる、い草のおまつりです。
第31回となる今回は、2025年6月28日(土)・29日(日)の2日間、早島町役場 西特設会場を舞台に開催されます。
ござや畳などのい草を見る・触れる・学ぶ・遊ぶが一体となったにぎやかな2日間。
その見どころや歴史、運営者たちの想いを聞いてきました。
記載されている内容は、2025年6月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
「第31回早島・倉敷 花ござまつり」とは

花ござまつりは、い草や畳の文化が暮らしのなかで当たり前にあった時代から続く、早島町恒例のイベントです。
地元の畳屋、問屋、メーカーなどが集まり、「い草の魅力をもっと知ってもらいたい」という想いのもと、早島町・倉敷市と地域ぐるみの協力で開催されています。
今年の花ござまつりでは、人気の花ござ販売や畳の張り替え販売、香り豊かない草を使ったワークショップ、スタンプラリー、飲食ブース、畳の上でのかるた大会、巨大迷路など、多彩な催し物がそろいます。
子どもも大人も、体を動かし、手を動かし、笑顔になれる楽しいイベントです。
第30回早島・倉敷 花ござまつりのようす
昨年(2024年)に開催された第30回早島・倉敷 花ござまつりは、2日間で約12,000人が来場し、大盛況となりました。

会場では、ミニ畳製作や花ござの手織り体験など、普段なかなかできない貴重な体験が用意され、子どもたちは目を輝かせながら夢中に。
職人の手ほどきを受けながら、小さな畳を自分で仕上げていく時間は、まさに「体験を通して伝統を知る」貴重な機会です。

また、来場者のなかには毎年必ず来ている常連さんも多く、い草製品を花ござまつり特別価格で購入できる点も大きな魅力。
花ござやい草製品のファンにとっては、掘り出し物を探す絶好のチャンスとなっています。
花ござまつりの会長と副会長へのインタビュー

2025年の花ござまつりについて、主催者である岡山特産花ござまつり実行委員会会長の佐藤誠治(さとう せいじ)さん、副会長の渡邉一郎(わたなべ いちろう)さんにお話を聞きました。
花ござまつりは、どのように始まったのですか?
佐藤(敬称略)
もっと身近に「い草」や「畳」があった時代に始めたのが花ござまつりの始まりです。
当初は、畳の上に敷く敷物がメインでしたが、今ではフローリングの上に敷く製品が多くなり、時代の変化とともに商品も進化しています。
また、イベントも参加型ワークショップに進化してきました。
渡邉(敬称略)
大人はい草の香りに馴染みがあるから「懐かしい」と言ってもらえるけど、子どもは馴染みがないから「不思議な香り」「何の香り」といった反応をされるんです。
だからこそ、子どもたちがい草に触れる機会になればと思っています。
花ござまつりの花ござとは何なんでしょうか
佐藤
花ござとは、染色したい草を鮮やかな模様が浮き出るように織り上げたござのことをいいます。

昔は無地のござばかりだったけど、倉敷市の磯崎眠亀が立体的な柄を編み出したのが花ござの始まりです。
2025年の目玉企画は?
佐藤
やはり初開催の「かるた大会」ですね。

畳の上に座り散らし取り形式で、遊びながら畳やいぐさに親しめるアクティビティとなっています。
町の小学生から「空き家の畳の部屋でかるた大会をしたらどう?」というアイデアが出て、そこから生まれた企画なんですよ。
今回も地域内外の高校生や大学生、大人のかたがたにボランティアとして運営をサポートしていただく予定です。
しかし、花ござまつりのサポートをするだけでなく、かるた大会やその他催しを通してイベントそのものも楽しんでもらえたらうれしいですね。
ほかにも新しい取り組みはありますか?
佐藤
「い草枕づくり」のワークショップを新しく企画しました。

い草の香りに癒されながら、自分だけのオリジナル枕を作れる体験です。
参加費は1,000円程度で、気軽に参加できます。
また、花ござまつりスタンプラリーやい草レンジャーを探す遊びなども用意しました。
子どもから大人まで楽しめる催しがたくさんあるので、家族や友人、町のかたたちと楽しんでもらえたらと思います。
おいしい屋台村には、どのような店舗が出店されますか?
佐藤
屋台村では、早島町だけでなく倉敷市(茶屋町・中庄など)のつくぼ商工会会員のかたがたに出店していただいています。

焼きそばやラーメン、地元和洋菓子、女性部によるバザー、植木屋など、飲食に限らず物販もあり、毎年楽しみにしているかたも多いんです。
渡邉
地域密着のイベントだからこそ、イベントを楽しむだけでなく早島の良さも見つけてもらえるとうれしいですね。
例年の来場者数はどれくらい?
佐藤
2024年は2日間でおよそ10,000〜12,000人のかたが来場されました。
2025年はもっと多くのかたに訪れてもらい町全体が盛り上がってくれることを期待しています。
花ござまつりのおすすめの楽しみかたはありますか?
佐藤
まずは気軽に、香りや感触を楽しんでいただくのが一番です。
い草枕づくりや手織り体験など、実際に触って、作る体験をしていただくと、よりい草の良さが伝わると思います。

小さなお子さんが遊べる企画も多いので、親子で一緒に楽しめるのも魅力です。
渡邉
花ござまつりの会場や早島町歴史民俗資料館をぐるっと回って、スタンプラリーやグルメブースを巡りながら、花ござピンポン、かるた大会を体験して、お気に入りのい草製品を探すのがおすすめですね。
「見る・買う・作る・食べる・遊ぶ」を全部体験できるのが、花ござまつりの良さだと思います。
お得な情報はありますか?
佐藤
畳表の張替え販売ですね。
毎年大好評で2025年もやりたいと思います。
畳表消費拡大キャンペーンとして、花ござまつり開催中に特別価格で畳の張替えをさせてもらいます。
畳が汚れたり、キズがついたりしていませんか?
畳の表面のい草だけを新しくする張替え作業を行います。
早島藺製品問屋会と岡山県畳工業組合との合同企画なので、安心しておまかせください。
この機会に、お手頃価格での畳表の張替えを是非ご検討ください。
ミニ畳のプレゼントもあります。
最後に、読者のかたへメッセージをお願いします。
佐藤
いぐさの香りに包まれて、畳の上でゆったりと過ごしてみませんか?
遊んで、作って、食べて、寝転んで、五感でい草文化を体感できるイベントになっています。
大人も子どもも楽しめる内容ですので、ぜひ気軽に遊びに来てください。
渡邉
早島には隠れたところに、おもしろいものがたくさんあります。
ぜひ足を運んでいただいて、自分の好きな魅力を見つけてもらえればと思います。
その、足を運ぶきっかけが花ござまつりになればうれしいです。
おわりに
畳の香りに包まれて、寝転がって、笑って、遊んで。
1日楽しい時間が過ごせるのが、花ござまつりです。
「畳って、こんなに気持ちよかったんだ」
「いぐさって、いい香りがするね」
そんな声があちらこちらから聞こえる、にぎやかな2日間。
第31回早島・倉敷 花ござまつりは、6月28日(土)29日(日)に早島町役場 西特設会場にて開催されます。
ぜひ、家族やお友達と一緒に、い草の良さを体験しに来てください。
第31回早島・倉敷 花ござまつりのデータ

名前 | 第31回早島・倉敷 花ござまつり |
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期日 | 2025年6月28日(土)午前9時〜午後4時 6月29日(日)午前9時〜午後3時 |
場所 | 早島町役場 西特設会場 |
参加費用(税込) | 無料 |
ホームページ | 公式Instagram |