吉祥院 ~ 歴史ある児島塩生の寺院。鳴り響く除夜の鐘を大晦日につきましょう

本山住職と本堂

住職・本山快範さんインタビュー

本山住職
本山住職

吉祥院の住職である本山快範(もとやま かいはん)さんに話を聞きました。

吉祥院では、さまざまな会を予定していると聞きました。

本山住職

檀家さんだけでなく、参加者のかたに「人生を楽しんでほしい」との気持ちから、どなたでも参加していただける、和やかな会を開催しています。

  • 御詠歌教室(第2木曜日 午後7時)
  • 子ども写仏・写経の会、おとな写仏・写経の会(第2土曜日 午後5時)

子ども写仏・写経の会は小学生を対象に、おとな写仏・写経の会には、主婦を中心にご年配のかたまでが参加し、皆さん一心に写仏しています。

完成した写仏は、年に1度、客殿に展示し、住民のかたに見学してもらっています。

子ども写仏・写経の会作品展示
子ども写仏・写経の会作品展示
おとな写仏・写経の会作品展示
おとな写仏・写経の会作品展示

客殿に水島コンビナートの写真があるのはなぜですか?

本山住職

これらは、吉祥院の西に今でも見える高島について、かつて島だった頃と埋め立てられて工場地帯に移り変わっていくようすがわかる写真です。

本山住職と高島の写真
本山住職と高島の写真
寺に残る地続きとなった高島の写真
寺に残る地続きとなった高島の写真

毎年、吉祥院に地元の小学校の2年生が「町たんけん」に来てくれるのですが、写真を見ながらだとわかりやすいのか、驚いている姿をよく見ます。地元のことをしっかり学んで、地元を大事にしてもらえるとうれしいです。

また、本堂の横に「タラヨウ」という木が植えられているのですが、小学生に、「この葉の裏側に傷を付けると黒く跡が残るため、手紙として利用されていたこと」を伝えると、驚いてくれます。

本堂横のタラヨウの木
本堂横のタラヨウの木

吉祥院には、珍しい仏画があるそうですね。

本山住職

この仏画は、山本寛治(やまもと かんじ)さんによる写経仏画です。

写経仏画 大日如来
写経仏画 大日如来
写経仏画 それぞれの線をお経の文字で描写したもの
写経仏画 それぞれの線をお経の文字で描写したもの

非常に珍しく、約1万3千のお経の文字を連ねて一本の線にする画法で大日如来を描いています。

吉祥院には、他にも観世音菩薩や八祖御尊像なども奉納されており、貴重な仏画です。市内では、法輪寺さんにも奉納されていると聞いています。

今後予定している年中行事を教えてください。

本山住職

予定している年中行事は四つです。

  • 12月31日夜
    除夜の鐘・年越し感謝祭
  • 2月3日
    節分会:お札(ふだ)を申し込みのかたについて、ご祈祷いたします
  • 5月8日
    お釈迦さまの花祭り
  • 11月第2土曜日
    鎮守おいなりさん大祭

吉祥院では、檀家さんだけでなく、多くのかたに訪れてもらい、帰るときには、幸せな気持ちを感じてもらいたいと思っています。大晦日には、除夜の鐘をつくことも可能なので、ぜひ、お参りしてください。

本山住職
本山住職

最近では難しくなっていると聞く、除夜の鐘をつくこともできるのですね。

本山住職

大晦日には最近では難しくなってきた除夜の鐘をつける寺として多くのかたが訪れます。「年越し感謝祭」と銘打った除夜の鐘と初詣の行事は40年以上継続。

午後11時45分から第1打をつきはじめ、以後は交代で、20秒に1打ついてください。年が変わる瞬間(午前0時0分0秒)についたかたには、ピタリ賞、その前後でついたかたにも前後賞を用意しています。

初詣としては大般若経でのお加持、鎮守のおいなりさんで午前1時頃から初護摩を焚き、皆さまの身体健全と息災延命を祈念します。

加えて、例年どおり、干支の飾り紙や丸型絵馬も用意していますので、初詣記念として持ち帰ってください。

干支の飾り紙
干支の飾り紙
丸型絵馬
丸型絵馬

また、受験生が参拝した場合には、合格に通じる五角絵馬と五角鉛筆などをプレゼントして応援しています。

五角絵馬と五角鉛筆など
五角絵馬と五角鉛筆など

今年は、はじめて「すべらないお守り」も用意しました。
「こいのぼりのように逆境や苦難を乗り越え、すべらない粉で壁を登り切ってほしい」との思いを込めた合格祈願のお守りです。一つ500円でお授けします。

「すべらないお守り」は、岡山県内で養殖カキ殻を原料にし、クライミング用の滑り止め用の粉を作っている「山陽クレー工業」と岡山県のこいのぼりメーカーである「徳永こいのぼり」が協力し作成しました。
生地はこいのぼりに使われる高級布でカキを模した袋を縫製し、中に滑り止め用の粉入りのカプセルを詰めて作られています。

すべらないお守り(一つ500円)
すべらないお守り(一つ500円)

おわりに

本堂内陣
本堂内陣

本山住職の話にもあった「多くのかたに訪れてもらい、帰るときには、幸せな気持ちを感じてもらいたい」との、もてなし心を随所に感じました。

大晦日から新春には、広く開かれた行事も催される予定のため、近隣のみならず、ぜひ参拝してみてください。

吉祥院のデータ

内陣と本山住職
名称吉祥院
別名医王山常福寺吉祥院
宗派真言宗御室派
所在地倉敷市児島塩生2349
電話番号086-475-0758
駐車場あり
山門下の他に第2駐車場有り
第2駐車場は、9台(軽自動車も含む)駐車可能。
御本尊薬師如来
御利益山門を入る人には安らぎを 出て行く人には幸せを
御朱印(納経料)児島88ヶ所の36番・37番 吉祥院のみの御朱印も可
納経料(200円)。
拝観時間拝観時間は、ご自由にお参りください。
休観日なし
拝観料拝観料は特に必要ありません
拝観料・納経料の納め方
    納経料は、山門前のお地蔵さんに入れてください。
    良い音がします。
トイレあり

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眞鍋忠義
眞鍋忠義
倉敷市在住で、2人の娘を持つアラフィフ会社員。
大学生となり、愛媛県松山市・大阪府豊中市・東京都府中市・愛知県日進市などで生活した後のUターン組です。
一度、故郷から離れて暮らしたことでも気が付くことができる、ここにしかない魅力をご紹介できるのでは?と思っています。
令和2年度 高梁川志塾(第1期)・令和3年度 高梁川流域ライター塾卒業生です。
これからも学びながら、私自身の体験などを中心に紹介したいと思います。

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