目次
お肉バー ま、いっかの店主 中村 健二さんにインタビュー
「お肉バー ま、いっか」の店主・中村 健二(なかむら けんじ)さんに、珍しい店名の気になる由来、店を開業した経緯・店の特徴・こだわり・今後の抱負などの話を聞きました。
店名の由来は青島幸男?!
中村
店を開店する前の話なんですが、昔の映画『図々しい奴』『続 図々しい奴』を見たんです。
その主題歌『図々しい奴』の歌詞に次のような一節があって、感銘を受けました。
「頭は悪いし、金もない、だけどいつでも幸せさ」
この歌詞は、故 青島 幸男(あおしま ゆきお)さんが作詞したもの。
そして、感銘を受けた一節を一言で表す言葉を店名にしようと思いついたんです。
『図々しい奴』の主人公はがんばるんだけど、たびたび苦しい目にあいます。
しかし、そのたびに頭を切り替えて、復活するんです。
そのときの心境が「ま、いっか」ではないかと私は考えました。
そこで「ま、いっか」を店名に選んだのですよ。
そんな理由があるので、店内に昔の『続 図々しい奴』のポスターを貼っています。
ネットオークションで仕入れました。
中村家の家庭の味だった「端肉」のおいしさを広めたい
中村
私は学校を卒業してから、両親がはじめた精肉店(株式会社 マルヤス)をずっと手伝ってきました。
平成初めごろ、精肉店が新たに「中村さんちのうまいもの工房」を開店したんです。
そのときに、私のアイデアで端肉(はしにく)を使った珍味商品を開発しました。
ネジ(ネック)を使った「ネジクレもん」やカッパを使った「モーカッパ」などです。
これらの肉は、1頭から少量しか取れないのですが、あまり市場に出回りません。
使うとしても、ミンチ肉や食肉加工用だったりします。
しかし、私の家では家庭の料理の材料として普通に食卓に出ていました。
まかない料理みたいなものです。
でも、端肉といえど、とてもおいしい肉なんですよね。
しかも中村さんちのうまいもの工房で扱う肉は、国産中心のいいものだから、よけいにおいしい。
安くておいしいのだから、もっとみんなに知って欲しいと思って、新商品にしてみたんです。
そのころから、自分の飲食店を持ってみたいなぁという夢を持つようになりました。
中村
もともと自分の家で食事をつくっていたので、料理は得意なんです。
また、精肉店の将来を考えたとき、新たな業態に挑戦する必要もあるという考えもありました。
さきほどのとおり、中村さんちのうまいもの工房では、端肉を使った商品を開発しています。
それをさらに発展させて、端肉を使った珍味を出す飲食店があったらおもしろいだろうなぁと思いつきました。
しかも、ちょうど大通り沿いに中村家所有の土地があったので、そこを有効活用して店を開こうと考えたんです。
ただ、精肉店は私の兄妹や甥といっしょに運営しています。
私一人の考えで飲食店は出せないので、姉妹店として独立して店をすることにしました。
肉業界の固定概念を壊して差別化
中村
精肉店や焼肉店では、カッパやネジなどは使わないか、使ってもミンチ肉の材料にするものというのが常識です。
「商品化なんてとんでもない」と考えている人が多いんですよ。
また、ちょっと肉について詳しい人のなかには、本来捨てるものだと勘違いしている人もいたり…。
しかし、だからこそチャンスがあるんじゃないかと思ったんです。
常識や固定観念にとらわれて、あまり注目する人がいない。
でも、我が家ではおいしくカッパやネジを食べていました。
本来、調理しだいでおいしく食べられる肉だから。
そこで、「誰もやらないなら私がやってしまおう!」と思いついたんですよ。
ほかの店にはない「お肉バー ま、いっか」だけの個性になりますよね。
「お肉バー ま、いっか」は初めて自分の意志で行動して実現させたもの
中村
私は、30年以上ずっと家業である精肉店をしてきました。
子供のころに手伝っていたときを含めると、もっと長い期間になりますね。
家業だったので、今まで「やるべき」「こうするべき」という考えで仕事をしてきたんです。
でも「お肉バー ま、いっか」は、自分がやりたいと思って始めた店。
初めて自分の意志だけで行動し、起ち上げました。
これは大きな自信になりましたし、やりがいを感じていますね。
将来は「すねっかじり」で賞を取りたい
中村
「日本唐揚協会」というのがあるんですが、そこが「からあげグランプリ®」という大会を開催しています。
※ 参考:第10回からあげグランプリ®
部門別に分かれているんですが、そこに当店の「すねっかじり」をエントリーさせ、グランプリを目指したいですね。
エントリーするだけでも難関が多いんですが、店を運営していくうえで、ひとつの目標としています。
おわりに
カッパ、ネジ、ブタのスネ。
どれも聞き慣れないし、見慣れない部位かもしれません。
でも、どれもクセになるおいしさでした。
あまり販売されない肉だから「お肉バー ま、いっか」でしか味わえません。
それだけでも、訪れる価値があります。
持ち帰りもできるので便利です。
またインパクトのある店名にも、深い意味がありました。
30年以上、家業の精肉店で仕事をしてきた中村さん。
そんな中村さんの肉人生の集大成ともいえるオリジナル肉珍味を、ぜひ堪能してください!
お肉バー ま、いっかのデータ
名前 | お肉バー ま、いっか |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市 堀南6914 |
電話番号 | 070-4076-0161 |
駐車場 | あり |
営業時間 | 午後5時〜午後11時 |
定休日 | 月 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 電話にて予約可能 |
座席 | 11席 ・カウンター:3脚 ・4人がけテーブル:2卓 上記に加えて屋外に席あり(4人がけテーブル:1卓) |
タバコ | 喫煙可能 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | お肉バー ま、いっか【公式】肉屋直営!倉敷市の肉珍味の店 |