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備中の地酒バル粋酔日 ~ みんなで笑って、四季折々の備中の地酒と手の込んだお料理を楽しむ居酒屋

備中の地酒バル粋酔日 ~ みんなで笑って、四季折々の備中の地酒と手の込んだお料理を楽しむ居酒屋

食べとこ / 2024.11.05

倉敷美観地区で備中の酒蔵で作られた地酒を扱う「備中の地酒バル粋酔日」の店主、中原和雄(なかはら かずお)さんに話を聞きました。

備中は、四季折々さまざまな土地条件の地酒が勢ぞろい

粋酔日は、その名のとおり「備中の地酒」のみを扱っているのですよね。その理由を教えてください。

中原(敬称略)

私は二代目の店主で、ここは初代店主が「備中のお酒を扱うこと」をコンセプトに始めたお店なんです。

岡山県は全国でも有数の酒処(さけどころ)で、岡山県の酒蔵の半数近くが倉敷を含むこの備中地域に集中しています。備中には山も海も里もありますし、もちろん四季もありますよね。さまざまな土地の、季節ごとの日本酒が備中のお酒だけで賄えてしまうんですよ。

粋酔日で店主をされる前は、料理人をされていたと聞いています。備中の日本酒に興味をもったきっかけを教えてください。

中原

私は倉敷の玉島出身なんです。それで、17歳から美観地区の旅館で料理人としての修業を始め、京都でも数年間勉強させて頂きました。

岡山へ帰って来てからは、倉敷をはじめとした岡山県内の旅館や割烹で料理人をしてきました。
日本酒に興味をもったのは、岡山市で自分のお店をやっていたときです。

お客さんにお酒を提供する身として、お客さんに聞かれたことにはきちんと答えられるよう日本酒の勉強をしました。日本酒って、水と米だけでできるんです。それがもう、不思議で。「もっと知りたい!」と酒蔵のお手伝いなどをいしていたら、ご縁あって今この備中の地酒バル粋酔日の店主としてここに立っています。

当時私にお酒の管理方法などを教えてくれた酒蔵のかたが、今もこの粋酔日にきてくれているんですよ。ありがたいです。

にごり酒と中原さん

そのときから、南北に長く、海・里・山と日本の土地の特色すべてが詰まった備中の日本酒のおいしさを広めたい、と思うようになりました。

おいしい酒を飲んでみんな笑って幸せになってほしい

日本酒の選びかたや飲みかたに、コツはありますか。

中原

日本酒を飲むときは、眉間にしわ寄せちゃだめですよ。笑って飲んでおいしかったら、それで充分です。

お酒っていうのは、だいたいおいしいんですよ。
その「おいしい」っていう感覚は人にどうこう言われるものじゃないし、そもそもまずい酒なんてありません。たしかに、人それぞれ「好み」はあると思いますけれども、誰かにとってはおいしいものなんです。

だから、自分に「合わない」ものはあるかもしれないけれども、ほかの人の「おいしい」という気持ちを否定してはいけません

ただもちろん、私はお酒の勉強をしますよ。お客さんが「おいしい!」と言ってくれたときに、二杯目にそのお客さんが好みそうなお酒を選んだり作りかたを聞かれたら答えたりしないといけませんからね。プロなので、その勉強は怠りません。

おいしいと思ったお酒についてもっと知りたいと思うのは自然なことです。そんなときに、そのお酒について学ぶのは良いことだと思いますが、日本酒を飲むために勉強する必要はないと思います。

粋酔日でも、お客さんにはおいしい酒を飲んでみんな笑って幸せになってほしいです。

店内のようす

お酒だけでなく、中原さんのお料理も楽しみのひとつ。お料理を提供するうえで大切にしていることを教えてください。

中原

家庭では食べられない味を提供することです。お代をいただいていますし、私は料理人なので。一つひとつ手間をかけて仕込みをしています。

なので、お客さんから「どうやって作っているんですか?」と聞かれる瞬間がとてもうれしいです。どうやって作ったのか知りたいと思うほど、おいしいと思ってもらえたんだなと。

お客さんから作りかたを聞かれたときには、もちろんご紹介します。でも、教えたとおりに自宅で作ってもまったく同じ味にはならないようです。

それで「もう一度食べたい」とお客さんが再来店されると、笑みがこぼれてしまいます。県外からも、リピーターのお客さんが来てくれるので、本当にありがたいです。

粋酔日を営業するうえで心がけていることはありますか。

中原

ここは、みんなで笑って楽しいお店です。

お客さんが楽しく笑って帰ってくれればそれで充分なので、私自身がお客さんとのコミュニケーションを楽しんでいます。初めていらっしゃったお客さんも、帰る頃には他のお客さんとのやり取りを楽しんでいてくれる日がうれしいです。

お客さんが喜んでくれる料理を提供するために、丹精込めて仕込みをする。
お客さんが楽しんでくれるように、お酒についての知識をもつ。
お客さんが笑顔になれるように、一組ずつのようすを見ながら接客をする。

どれも、心がけるまでもなく当たり前にやっています。

そういう一つひとつの積み重ねの結果、お客さんが再来店してくれているんだと思っているので。

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岡山県内の人にこそ、備中の地酒の魅力を知ってほしい

どのような人に、備中の地酒の魅力を伝えたいですか。

中原

まずは、岡山県民に備中の地酒を飲んでもらいたいです。備中には本当に良いお酒がそろっているので、地元の人たちに地元のお酒を誇りに思ってもらいたいと思っています。

この粋酔日の目指すところも、地元の人たちに備中の地酒を飲んでもらうことなんですよ。そんなこともあって、毎年「宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!」というイベントを開催しています。

岡山県民にこそ備中の地酒を気軽に味わってほしいと思って毎年開催していますので、ぜひお越しください。

粋酔日の楽しみかたを教えてください。

中原

粋酔日で過ごす時間に、遠慮はいりません。

私は、みんなが笑って幸せになるものを提供したい。ここにくるお客さんは、おいしいものをおいしいと味わって、笑って楽しく過ごしたい。そう思って来てくれています。

だから、みんなが笑って楽しく過ごせる場を用意していますよ。

冬季限定の牡蠣も絶品
冬季限定の牡蠣も絶品

最後に、読者へメッセージをお願いします。

中原

岡山県のこの備中地域は、全国有数のお酒処です。お米もありますしきれいな川も流れていて、どのお酒もおいしいんですけど、いかせん岡山県民のかたがその魅力に気づいていないのがもったいなくて。

なので、観光客のかたはもちろんのこと地元のかたにこそ備中地域のお酒を飲んで、酒蔵さんを応援していただきたいです。

どうぞ、よろしくお願いします!

おわりに

私には聴覚障がいがあるので、プライベートでも聴覚障がいのある仲間とお酒を飲みに行くことがあります。

聴覚障がいがあると、相手の話を聞きとれなかったり当事者の言いたいことが相手に伝わりにくかったりする場合も多いので、居酒屋のカウンター席に行っても他のお客さんと同じようにコミュニケーションを取るのは大変です。

しかし、粋酔日は中原さん聴覚障がいのある人を連れて行っても、必ず本人に伝わる方法を考えて直接コミュニケーションを取ってくれるので最後は笑顔で帰路につけます。だからこそ、粋酔日は安心して聴覚障がいのある友達を連れていけるお店のひとつです。

日本酒にあまり馴染みのないかたも、日本酒好きも、大歓迎。豊富なお酒とおいしい料理が日々仕込まれている備中の地酒バル粋酔日で笑って楽しい夜を過ごしてみませんか。

備中の地酒バル粋酔日のデータ

店舗外観
名前備中の地酒バル粋酔日
住所倉敷市中央1丁目13−3 池田ビル1階
電話番号086‐434‐3142
駐車場なし
営業時間午後6時~午後11時
定休日
支払い方法
  • 現金
  • クレジットカード
予約の可否
座席14席
タバコ
トイレ
子育て
バリアフリー
ホームページ備中の地酒バル粋酔日Facebook
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高石真梨子

高石真梨子

東北→九州→近畿→関東を経て、2023年12月に倉敷市地域おこし協力隊になりました。

音の世界と音のない世界の狭間に住んでいる、手話と日本語のバイリンガルです。障がいの有無にかかわらず、倉敷を旅して倉敷に住み続けたくなるような情報を発信していきます。

こんにちは、地域おこし協力隊です

県外から倉敷市への移住をより一層進めるため、Webを通じた生活者目線での情報発信や、移住関連イベントへの協力をミッションに活動しています。

倉敷市地域おこし協力隊

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中原和雄(なかはら かずお)さん

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