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高梁川流域学校 〜 「備中ならでは」の自然・風土・文化や産業を五感で学び、流域の未来に希望を持てるように

高梁川流域学校 〜 「備中ならでは」の自然・風土・文化や産業を五感で学び、流域の未来に希望を持てるように

知っとこ / 2020.08.06

よく「地元を離れたい」「地元には帰りたくない」という話を聞きますよね。

さらに地元を離れないと成功できない、大きな夢はつかめないという話もあったりします。

しかし、なぜ地元を離れようと思うのでしょうか。

それは自分の住む地域のことを、知らないからかもしれません。
そして、地域の魅力に気付かないからではないでしょうか。

学校教育では、地域のことについてあまり習いませんよね。
自分の地域のことを知るには、自分から知っていく必要があるのです。

「高梁(たかはし)川流域」というひとつのまとまりのある地域について、そこに住む人が地域のことを学べるような「地域教育」の活動をしているのが「高梁川流域学校」。

学校といっても、机に座って話を聞いたり、もくもくと作業をするだけだったりではありません。

高梁川流域の風土・文化・歴史・産業などを「地域教材」とし、さまざまな世代の人たちともに、「五感」を使った体験を通じて楽しく学んでいくのがコンセプトなのです。

高梁川流域のことを楽しく知れて、高梁川流域という地域が好きになる、高梁川流域学校について紹介します。

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記載されている内容は、2020年8月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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高梁川流域学校は「地域教育」を通じて地域の活性化を目指す活動をしている

高梁川流域学校は、高梁川の流域の風土や文化・歴史を地域に住む人にとって大切なものとし、それを学び、次世代に伝えるための「地域教育」をおこなっている団体です。

高梁川流域の学校・企業・地域団体・自治体などと連携をしながら、さまざまな取り組み・活動をおこなっています。

活動を通じて、高梁川流域に住む人の郷土愛や地域への誇りを育て、人材育成をおこない、高梁川流域エリアの地域活性化が目的です。

おもな活動エリアは、以下のとおり。

  • 倉敷市
  • 総社市
  • 浅口市
  • 笠岡市
  • 井原市
  • 高梁市
  • 新見市
  • 早島町
  • 矢掛町
  • 里庄町

岡山県内における高梁川の流域となる自治体が範囲となっています。

ちなみに、「浅口・里庄・笠岡市島嶼(とうしょ)部などは高梁川の流域ではないのでは?」という疑問があるかも知れません。

実は、上水道で高梁川の水を利用しており、高梁川と密接な関係があるのです。

笠岡諸島南部の六島(むしま)は、本土から20キロメートル以上離れているのに、高梁川の水が上水道として送られているとは、驚きではありませんか。

高梁川とは? 岡山県三大河川のひとつで県西部を南北に流れる

高梁川流域学校:高梁川(総社市福谷付近)
高梁川(総社市福谷・宍粟(しさわ)付近)

高梁川は、岡山県西半分の備中国(びっちゅうのくに)を南北に流れている河川です。

旭川(あさひがわ)・吉井川(よしいがわ)とともに「岡山県三大河川」と呼ばれています。

水源は、鳥取県との県境にあたる新見市の花見山(はなみやま:標高1,188メートル)の山中です。
河口は倉敷市水島・玉島地区で、瀬戸内海の水島灘(みずしまなだ)に注ぎ込みます。

また、支流は広島県東部の備後国(びんごのくに)にまでおよんでいるのです。

高梁川の全長は111キロメートルで、全国44位の規模。支流をふくめた流域面積は2,670平方キロメートルで、全国23位の広さを誇っています。

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高梁川流域学校のおもな取り組み

高梁川流域学校では、さまざまな取り組み・活動を展開しています。

そのなかから代表的なものをピックアップして紹介しましょう。

高梁川マルシェ

高梁川マルシェ」は、高梁川マルシェ実行委員会が中心となって開催しています。

高梁川流域の「食」と「暮らし」のこだわりの商品を集め、アートや音楽とともにプロモーションする行事です。

生産者や作家と直に交流できる貴重な場所でもあります。

高梁川マルシェを通じて、高梁川流域の魅力を再発見する場です。

備中志塾

高梁川流域学校:備中志塾のようす
写真中央奥に立っているのは、校長の神崎宣武さん (写真提供:高梁川流域学校 Facebook)

備中志塾(しじゅく)」は、高梁川流域学校が主催する事業。

高梁川流域からなる備中地域の風土・歴史・文化・民俗・産業などを、地域の基礎教養とした「備中学」を学ぶ講座です。

備中の歴史や文化などに精通した民俗学者・神崎 宣武(かんざき のりたけ)さんを「校長」として招き、近い距離感で学べます。

講師 神崎 宣武 氏(民俗学者)

1944年、岡山県生まれ。民俗学者。 主な研究テーマは、「民間信仰」、「まつりと食文化」、「旅と観光」など。現在、旅の文化研究所所長、文化審議会専門委員、東京農業大学客員教授、岡山県文化振興審議会委員などをつとめる。岡山県宇佐八幡神社宮司でもある。 主著に、『神さま仏さまご先祖さま―「ニッポン教」の民俗学』(小学館)、『「うつわ」を食らう―日本人と食事の文化』(日本放送出版協会)、『図説 日本のうつわ―食事の文化を探る』(河出書房新社)、『三三九度─日本的契約の民俗誌』(岩波書店)、『江戸の旅文化』(岩波新書)、『「まつり」の食文化』(角川選書)、『酒の日本文化』『しきたりの日本文化』『旬の日本文化』『「おじぎ」の日本文化』(角川ソフィア文庫)、『大和屋物語―大阪ミナミの花街民俗史』(岩波書店)などがある。

備中志塾|高梁川流域学校より

備中「聞き書き」

高梁川流域学校:「聞き書き」の作品集
「聞き書き」の作品集

備中『聞き書き』」は、備中「聞き書き」実行委員会と連携しておこなわれている取り組みです。

高校生や大学生らが、高梁川流域に住む人生の先輩たちにインタビュー取材をおこないます。

そして、地域の伝統・文化、暮らしの知恵、仕事・技、土地の逸話などを知り、それを文章にまとめる活動です。

高梁川ゴミ調査

高梁川ゴミ調査」は、高梁川流域の川ゴミの発生源を特定する活動です。

高梁川の上中流から下流・河口域、さらに瀬戸内海まで広く活動しています。

流域の小中高校と連携し、川ゴミの発生地マップを作成。
ゴミの分類から、発生源を特定して、発生源となるところに改善を啓発しています。

さまざまな活動をおこなう高梁川流域学校。

発足時から5年間代表理事を務めた大久保 憲作(おおくぼ けんさく)さんに代わり、2020年(令和2年)6月に坂ノ上 博史(さかのうえ ひろし)さんが新代表理事に就任しました。

新たに代表理事をつとめる坂ノ上さんへ、インタビューをおこないました。

インタビューを読む

一般社団法人 高梁川流域学校のデータ

高梁川流域学校:関連書籍
団体名一般社団法人 高梁川流域学校
業種非営利団体
代表者名坂ノ上 博史 (代表理事)
設立年2015年(平成27年)
住所事務局所在地:岡山県倉敷市中央2丁目13-3 (住吉町の家 分福 内)
電話番号086-527-6248
営業時間午前10時〜午後6時
休業日土、日、祝日
ホームページ高梁川流域学校

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アサノ

フリーランスの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。企業の社員インタビューや事例紹介、採用コンテンツも。

カメラ片手に街を散策。倉敷観光に深みとコクをあたえます!

はれとこからのお知らせ

一般社団法人はれとこは「とことこシリーズ」を中心に、地域の情報発信を担う「市民ライター」育成などの活動をおこなっています。

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高梁川流域学校:坂ノ上 博史 代表理事

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