温かい日がつづくようになりました。
草花や木々が花を咲かせていたかと思うと、あっという間に青々とした葉が見え始めています。
植物につられるようにあわただしく日々が過ぎるように思えるのは、気のせいでしょうか。
生き生きとした春の気配に、張り切りたいような、ゆっくりしたいような両方の気持ちを満たしてくれるイベントが、倉敷みらい公園で開かれました。
イベントの名前は、おはよう市。
季節をちょっと先取りしたような陽気のなか、イベントに参加してきました。
記載されている内容は、2022年5月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
おはよう市とは
令和4年(2022年)4月10日に倉敷みらい公園で、全26店舗が参加するおはよう市が開催されました。
おはよう市とは、総社市の飲食店「匙」が主催する朝市で、毎月第二日曜日の午前9時から12時まで開かれています。
参加店舗は25店舗から多いときで30店舗ほど。
どのお店も独自のスタイルや使用する材料にこだわりを持っています。
アリオ倉敷から三井アウトレットパーク倉敷に向かう連絡通路を挟むかたちで開かれる、おはよう市。
連絡通路から一歩踏み出すと、お店それぞれの思いがあふれるちいさな町が迎えてくれます。
4月10日出店のお店を一部紹介
4月10日出店のお店から、いくつかを紹介します。
手づくり看板が味わい深いイベントのみのパン屋さん「小橋商店」
絵本から出てきたような木のぬくもりがあふれる看板は、お店のかたが手づくりされたそう。
ブラウンブレッドとお茶パン、ベルギーワッフルを買い、さっそくいただきます。
ブラウンブレッドをひとくち食べると、看板のパンから想像したとおり、ふんわりやわらかくて、香り高い小麦の味が口の中に広がります。
やわらかさのなかにも、もっちりとした食感が感じられて、いつまでも味わっていたくなるほど。
開始から一時間半ほど経った時点で、商品がわずかしか残っていないのもうなづけるおいしさでした。
小橋商店はイベントのみで販売しており、おはよう市へはほぼ毎月参加しているそうです。
牧場直営の工房「チーズ工房ハルパル」
ブース前の牛の置物が珍しくて近づいてみると、おいしそうなチーズが陳列されていました。
身近に感じるチーズの名前の他に珍しいものも。
すかさず、お店のかたがいろいろとおいしい食べ方を教えてくれます。
どの食べ方も魅力的で想像をかき立てられてしまったので、三種類のチーズを買いました。
モッツァレラチーズとスカモルツァ、フロマージュ・ブランの組み合わせ。
どれも食べた瞬間にうなってしまうくらい、うまみが凝縮されていました。
なかでも贅沢(ぜいたく)なおいしさだったのが、モッツァレラチーズを燻製にしたスカモルツァ。
お店のかたに聞いた通り、じゃがいもの上に載せてオーブンで焼くと絶品でした。
単品の他にチーズアソートや盛り合わせもあり、どれかひとつに決められない時や数種類をお得に買いたい時にもぴったりです。
牧場直営のチーズ工房のチーズ、ぜひお試しください。
目の前であっという間に焼きあがる石窯ピザ「石窯ぱんや nico」
コンパクトなブースの裏手に、看板のイラストにそっくりな石窯が設置されており、中では薪の赤い火がチロチロと燃えています。
その前で、ご主人が慣れた手つきでピザ生地を広げているようすが見えました。
派手ではないのに、一連の動作から目が離せません。
ピザ生地の上に鮮やかに具材が載せられると、いよいよ石窯の出番。
手前のスペースにピザが入れられます。
なかなか間近で見る機会が少ない石窯と、ご主人の手際に見とれているうちに、ピザが焼きあがりました。
石窯ピザのメニューは、マルゲリータとはちみつチーズの二種類があったので、マルゲリータを注文しました。
熱くなってじっと持っていられないお皿は、ピザが焼きたての証拠。お味はもちろん、「おいしい」のひとことでした。
他に揚げパンやドーナツがブース前に並び、ドーナツのとなりには発酵ジュースの文字が。
発酵の言葉どおり、生きた菌が入ってるオレンジ味のジュースで、お好みで水割りかソーダ割が選べるそう。
ご主人の手しごとと石窯の魅力にぜひ触れてほしいお店です。
ひとつひとつの品に味わいと手しごとのぬくもりを感じる「きんぎん堂」
大小さまざまで、どれも表情の違うポーチやコットン素材のあずま袋といった布製品。
木をつかったフォトフレームもあれば、一枚いちまいに独特の味わいを感じる陶器の食器まで。
どれをとっても、ひとつひとつがにぎやかに話しかけてくれるようなものたちばかりです。
一枚のお皿に描かれた模様ひとつで、お店のかたと話が広がります。
りんごのようにも、木のようにも見える模様。
お皿全体を見て、クマのように見えるといったお客さんもいたそうです。
同じお皿に見えても、手に取ってみると、大きさや形が違っていてそれぞれが全く違うものに感じられます。
訪れるごとに、ひとつずつ集めてみたいと思わせるような、魅力たっぷりの作品たちばかりのお店です。
流木の風合いがゆったりとした時間を運んでくれる「流木と古道具のアトリエ Ko」
流木そのままの一見武骨な風合いをいかしながらも、つくりあげられた作品はどれも優しい表情ばかり。
飾りがたくさんついたようなものはありません。
細かい細工が加えられたものもありません。
年月を経た木そのものが、作品を味わい深いものにしているようです。
それぞれの木が違う味わいを持っているので、まったく同じ作品はありません。
流木の枝ぶりをそのままいかしてつくられた流木ツリーは、鐘の音まで含めて同じものはありませんでした。
武骨なようでやさしいような、つめたいようでぬくもりが感じられそうな流木の質感を確かめに訪れてほしいお店です。
説明だけでなく試飲で体験できるハーブティのお店「Herb & Spice drie」
オーガニックな雰囲気のおしゃれなパッケージと、ブレンドハーブティの言葉に興味をくすぐられて、気がつくとお店の前に。
すると、さっそくお店のかたが試飲を勧めてくれました。
どれも胸いっぱいまで吸い込みたくなるいい香りです。
効能はもちろんですが、飲みやすさにも気をつかって、お店のかたがブレンドしているそう。
種類は、春のブレンド(春の毒だし茶、春の香、桜ほうじ茶)の他にStress free(ストレスフリー)などと、効能が気になるものばかりです。
ブレンドティの中に、bihada(美肌)とローマ字表記のものがありました。
ローマ字にした理由を尋ねると「自分自身も美肌効果があるものを買うときは照れくさいので、お客さんが少しでも買いやすいようにしたくて」と教えてくれました。
お店のかたの人柄と奥深いハーブの世界を何度でも味わいたくなるお店です。
おわりに
紹介したお店以外にも、たくさんのお店がありました。
グルテンフリーにこだわった焼き菓子のお店や珈琲店、サンドウィッチのお店に老舗和菓子店、新鮮な魚介を扱うお店まで。
毎月参加しているお店も多いですが、初出店のお店もあります。
本当に盛りだくさんのおはよう市でした。
事前にお店を調べておくと、月ごとに異なるおはよう市を楽しめそうです。
午前中のみの開催で、人気商品はすぐに売り切れてしまうことも珍しくありません。
足を運ぶ際は、張り切って朝いちばんから出かけてみてはいかがでしょうか。
「匙」では毎月のおはよう市の他にも、夏には夜市、12月には歳の市も催しています。
コロナ禍による延期、中止の可能性がありますので、イベントに参加したいときは事前に匙のFacebook、もしくはInstagramを確認しましょう。
倉敷のイベント情報を探すなら「とことこおでかけマップ」
倉敷で開催されるイベント情報を、マップ上から確認できる「とことこ おでかけマップ」を是非ご利用ください。
おはよう市のデータ
名前 | おはよう市 |
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期日 | 毎月第二日曜日 午前9時から12時まで |
場所 | 岡山県倉敷市寿町12-1 |
参加費用(税込) | 入場無料 |
ホームページ | おはよう市(匙のevent情報) Instagram |