倉敷市藤戸にある「AromaカフェFelicita(アロマカフェ フェリチタ)以下:フェリチタ」は、倉敷駅から車で約20分のところにあります。
一見、ロケーションの良いオシャレなカフェですが、3年前に友人の紹介で初めて訪れた際、“オシャレなカフェだけに決しておさまらない充実感”を体験しました。それ以来、とっておきの場所として、友人・知人たちを案内しています。
フェリチタは2023年に8周年を迎えました。フェリチタのInstagramから流れてきたそのお知らせに、「8年間もあの場所にあったんだ!」と少し驚きました。私の自宅からそう遠くないのに、友人から紹介されるまでお店の存在を知らなかったからです。
私が案内した友人たちからも、「こんなところにあるなんて知らなかったー!」と必ず言われるほどです。
まだまだ“知る人ぞ知る”フェリチタを訪れて感じた充実感の理由と、現在のお店のようすを紹介します。
記載されている内容は、2024年2月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
AromaカフェFelicitaのデータ
名前 | AromaカフェFelicita |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市藤戸町天城23-1 |
電話番号 | 086ー428-8833 |
駐車場 | あり |
営業時間 | 火曜日~日曜日 午前10時~午後4時 土曜日限定 午後6時~午後10時 |
定休日 | 月 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 ご予約はホームページから確認してください。 カフェ予約直通へのアクセスは、こちらをタップ |
座席 | 1階:10〜12席 テーブル数:5 カウンター数:1 テラス席あり 2階個室:4 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | 子どもいす |
バリアフリー | スロープ |
ホームページ | AromaカフェFelicita |
フェリチタの魅力
フェリチタのロケーションの概要と、メニューを食べて感じた印象、また最後に、シェフから聞いたフェリチタへの想いもあわせて紹介します。
ロケーション編:倉敷川のほとり
やや郊外ではあるものの、特別アクセスが難しい場所ではありません。それでも主要の通りから道を一本奥に入るため、お店の存在を知らないと通り過ぎてしまうかもしれません。
川のほとりにあり、川のようにゆったりとした時間が店内を流れ、せわしない倉敷中心部とは少し空気が違うようにも感じます。
地図を見てこのお店の前を流れているのが「倉敷川」と知りました。それまで、“倉敷美観地区の倉敷川”の印象しかなかった私には、「倉敷川って地域を流れているんだな〜」と、今さらながら倉敷川の「川」としての存在をちゃんと認識するに至りました。
店内には大きな窓があり外の景色は見えますが、キラキラする水面が美しい良く晴れた日や、お店の前にある藤棚の藤が見頃の季節には、より眺めの良いテラス席もおすすめです。
客層は、女性同士の友人連れが多い印象ですが、一人でも気兼ねなく過ごせる雰囲気があります。ゆっくりと落ち着いた時間を過ごしたいかたには、平日の午前中がねらい目です。
取材に訪れた日は平日でしたが、お昼頃にはやがて満席になりました。お食事メニューはなくなり次第終了になるため、心配なかたは予約して行くことをおすすめします。
また、2階には子ども連れのグループなど、人数が多いときのための特別なスペース(3名以上で予約制、要相談)も設けられています。
メニュー編:おいしい以前にあるもの
私が初めて訪れた際に、何よりも感激したのが「メニュー」です。冒頭でお伝えした、“オシャレなカフェだけに決しておさまらない充実感”とはこのことです。
彩り豊かでていねいにつくられたメニュー
オシャレなカフェやメニューがおいしいカフェが、他にないわけではありません。グルメではありませんが、カフェに行ったこともそれなりにはあります。でも正直なところ、オシャレでも、スイーツが映えても、「料理が“とびきり”おいしい!」と感激するほどのカフェに出会ったことはありませんでした。
初めて訪れた日、オーダーして運ばれてきて、まず目に鮮やかなのでワクワクはしましたが、その真価は食べ始めるまでわかりませんでした。
食べ始めてしばらくし、「このメニュー、めちゃくちゃていねいにつくられてない!?」と思わず私から出た第一声です。でもそれが、何のせいなのか、すぐには言語化できませんでした。
“おいしい以前”にあるこの感覚はなんなのか……。
その理由を後づけすることはできます。
ふんだんに使われている野菜の食べやすさ。ほど良い濃さでありながら、一般家庭では味わえない絶妙な味付け(少なくとも自分はできない)。ワンプレート内で最後まで飽きさせない、ディテールにこだわった付け合わせのセンス……。
しかし、グルメを表現する語彙をあまり持ちあわせていないため、どうも伝えきれていません。
もっと端的にわかりやすく伝えるなら、“お腹いっぱいになるのに罪悪感がまったくない外食”でしょうか。むしろ、食べることで身体に良いことをした気分になるような……。野菜が多いのに決して食べ疲れない。そして使われている食材の多さに、毎度数えながら食べているほどです。
スイーツのていねいさも負けていません。かつていただいたことのある「パルフェ(フェリチタでのメニュー名:パフェのこと)」の繊細さにも感動したものです。ぱっと見のボリューム感はいわゆる“上品な量”なのに、食べると満足感だけでない“充足感”が得られることに不思議でなりませんでした。
お料理同様に、季節や食材の手配状況によって提供するメニューは変わるようですが、行く度に新しい出会いがあって、それもまた楽しみです。
メニューの内容は定期的に変更されています。2024年1月現在、パルフェの提供をお休みしています。
シェフの想い編:家族に食べさせたい
フェリチタのシェフを務める松本真弓(まつもと まゆみ)さんは、2015年からオープニングスタッフとして、お店の立ち上げから関わりました。
フェリチタのオーナー『株式会社空庵』が経営するエステサロンにお勤めの際、オーナーからカフェをオープンする話があり、興味を持ったのがきっかけです。飲食店で働くことは未経験だったのですが、栄養士の資格を持っていたこともあり、いつか「食」につながることに携われたらいいな、という思いはあったそうです。
フェリチタの料理に、おいしいだけじゃなく、“ていねいさ”を感じるのはなぜなのか、松本さんに何か思い当たるフシはないか聞いてみると……。
「やっぱり、“家族に食べさせたい”という思いでつくっているからでしょうか。だから今それを聞いて、伝わってるんだー!とわかってうれしかったです。
店名の『フェリチタ』はイタリア語で“幸せ”という意味で、“食べることは生きること”がコンセプトです。とにかくオーナーはどうすれば人に喜んでもらえるのかという意識が強く、私もその思いに共感しています。オーナーも私も、フェリチタの食を通してお客様に喜んでもらいたい、心から幸せを感じてもらいたいという信念を持ってやってきました。
立ち上げ当初は二人三脚でやっていて、幸せになる食べ物ってなんだろう? と試行錯誤を重ねて、数年かけて今の状態のベースができました」と、松本さんは教えてくれました。
体が良くなるメニューづくり
これまで、フェリチタでは鶏肉料理のイメージが強かったのですが、取材日にいただいたメニューでは、「六白黒豚」という銘柄の豚肉が使われていました。
「オーナーが、六白黒豚を飼育されているかたと出会い、仕入れることになりました。そこでは、抗生物質の入った飼料を使わずに大自然で育てられています。そのかたも、食を通して次の世代に良いものを残したい、という思いを持っています。おいしくて、栄養があって、安全で安心なお肉です。
そんなふうに、オーナーと同じ志を持つ生産者のかたとの出会いから、新しいメニューに生かされることもあります」
また、2023年10月から製菓にも本格的に力を入れています。テイクアウトもできるので、家で楽しむことはもちろん、おみやげにも良さそうです。
「米粉を使ったメニュー開発もしています。クレープだったり、クッキーだったり。グルテンフリーでアレルギー対応にもなるような、ヘルシーでより体に優しいものを取り入れていきたいと考えています。小麦すべてをNGにするわけではなく、選択肢のひとつとして。
食べるもので肌も変わるし、排便も変わるし、食べ物を吸収する腸は脳とつながっているし、私はとにかく体が良くなる食べ物をつくりたいと思っています」
ご縁をつなぐ場所として
フェリチタはコロナ禍の間も休業や閉店することなく乗り越えて、2023年には8周年を迎えました。
「コロナ禍ではテイクアウトを始めたり、別の新しい店舗で唐揚げ屋をオープンしたり、新たな事業を取り入れながら、カバーしてきました。
足を運んでくださるお客様あっての飲食店なので、続けて来られたことには、本当に感謝しかありません。
年々、お客様から、『大切な人を連れて行きたい』『また友人を連れて来るね』と言われるようになり、フェリチタが“ご縁をつなぐ場所”になっていることがうれしいですね。
8周年を迎えてこれから、お客様にもっとさらに何ができるか模索しているところです」
食べて心を癒して元気になって
最近、インスタグラマーの発信のおかげで、若いお客様も増えたのだそう。広告を出さなくても目立つ場所になくても、その想いから縁が縁をつないで、広がっているようすがうかがえます。フェリチタのこれからについて聞きました。
「今まで強く意識していなかったお店のブランディングにも力を入れていきたいと考えています。フェリチタの想いをしっかり伝えるためにもブレないメッセージが必要です。
また、一緒に頑張ってくれるスタッフも増えてきたので、みんなが楽しく働ける場所にしたいです。フェリチタに来たら、なぜか幸せになれたと思える場所にしたい。食べて心を癒して、元気になって帰ってほしいです。
一人でも気軽に来ていただきたいし、大切な人との記念になるような場所でもありたいです。食を通して幸せの輪を広げ、人と人の縁をつなぐことのできる、そんなカフェにしていきたいと思います」
おわりに
私がフェリチタの料理に“ていねいさ”を感じた起源は、シェフの“家族に食べさせたい”想いから来ていた……。
どうやらテレパシーのように、私はその想い(愛情)を、料理を通して受け取っていた!?ということが取材を通して判明し、このミラクル体験に少し鳥肌が立ちました。
シェフの松本さんは、遠くに住む学生の娘さんの健康を気づかい、手作りの惣菜やお弁当を冷凍にして送っているそう。かといってファストフードやお菓子を禁止しているわけじゃなく、あくまでも臨機応変に。ただ、一食でも基本の食事が摂れていたら安心なので続けているとのこと。
そのお話を聞いて、松本さんの「食」を信じて大切にしている気持ちがますます本物なんだと確信しました。だからこそ伝わってきたのだと。
改めて「想いの持つ力」を実感する取材になりました。ぜひ、フェリチタでのお食事を通してその想いを感じてみてください。
AromaカフェFelicitaのデータ
名前 | AromaカフェFelicita |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市藤戸町天城23-1 |
電話番号 | 086ー428-8833 |
駐車場 | あり |
営業時間 | 火曜日~日曜日 午前10時~午後4時 土曜日限定 午後6時~午後10時 |
定休日 | 月 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 可 ご予約はホームページから確認してください。 カフェ予約直通へのアクセスは、こちらをタップ |
座席 | 1階:10〜12席 テーブル数:5 カウンター数:1 テラス席あり 2階個室:4 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | 子どもいす |
バリアフリー | スロープ |
ホームページ | AromaカフェFelicita |