ゴールデンウィークの倉敷は、例年多くのイベントが行なわれています。
ただ令和3年のゴールデンウィークは、近隣の府県で緊急事態宣言が発令されたことを受け、イベントがつぎつぎと中止に…。
そんななか、阿智神社で開催されたのは「藤見の会」です。
飲食はできなかったものの、ゆったりとした時間のなかで阿知の藤を楽しむことができました。
5月1日に取材した、2年ぶりの「藤見の会」のようすを紹介します。
記載されている内容は、2021年5月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
藤見の会とは?阿知の藤を楽しむイベント
![イベント詳細](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/5043de34de24aab6eb6ff3dbb06c08dd-1.jpg)
藤見の会とは、阿智神社の境内にある「阿知の藤」を楽しむイベントです。
3日間にわたり、藤棚と境内で催しを開催しています。
藤見の会は、見ごろを迎えるゴールデンウィークに毎年行なわれていますが、令和2年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止に…。
令和3年は、2年ぶりの開催でした。
参加費用はかからないので、気軽に立ち寄れるのもうれしいところ。
倉敷えびす商店街が近くにあり、倉敷散策とともに訪れるのがおすすめです!
阿知の藤とは?岡山県の天然記念物
![藤アップ](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/05803acdcf4deb663778f83b278fc6c0-3.jpg)
阿知の藤は、阿智神社の境内の北側にあります。
見ごろは4月下旬から5月上旬。
淡紅色のかわいらしい花が咲き、次第に白色へと変化するのが特徴です。
阿知の藤は「アケボノフジ」という珍しい品種。
樹齢はなんと、300年~500年といわれています。
幹まわりは約1.5メートル、根元の周囲は約2.2メートルもあり、アケボノフジとしては日本一の巨木です。
そのため、阿知の藤は岡山県の天然記念物に指定されています。
![藤の木](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/e0a5e08af3c1309c881b551516c282c5-2.jpg)
老衰からか、一時は枯死状態になったことも…。
平成29年~令和2年には、専門家や地元住民が樹勢を回復させるプロジェクトを実施していました。
懸命な治療のおかげで、みごとに回復!
立派な花を咲かせるまで再生したのです。
藤見の会の開催内容。演奏会と能舞台のみの開催
令和3年の藤見の会は、5月1日から5月3日まで開催されていました。
毎日異なる催しを実施します。
![雅楽演奏会](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/e3d6b423c69f27ece5044c41eae26598-3.jpg)
藤棚では雅楽や洋楽の演奏会、境内の能舞台では演舞披露などを行なっていました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、境内での飲食は禁止に。
例年楽しみにしているかたも多い茶会も、行なわれませんでした。
少しさびしい気もしますが、回復した阿知の藤を楽しめるだけでも感慨深かったです。
阿知の藤の開花状況
取材をした5月1日は、風が強かったものの清々しい晴れ。
阿知の藤は可憐な花をいくつもつけていました。
見ごろはすぎていたものの、淡紅色の花ひとつひとつが美しい…。
咲きほこった藤が垂れているようすは、まるで観光客を藤棚へ招き入れているかのようです。
▼藤の花のあいだから、太陽のあたたかな光を感じることも。
![アイキャッチ](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/a11b4bb3ba448d1fa402ac3dc62cc91f-2.jpg)
▼新緑とのコントラストも楽しめます。
![藤と新緑のコントラスト](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/390ee8322bdd38a9d35df34bbe710ce6-1.jpg)
風が吹きぬけると、鶴形山の木々や葉のゆれる音が聞こえてきました。
藤の花のゆれ動くようすを見ては、不思議とおだやかな気持ちに。
散っていく藤の花すら、愛おしく思えます。
訪れた人の多くは写真を撮っていて、藤見の会を心待ちにしていたようす。
![写真撮影](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/abf55cdcf5a9c17bdc8984802042148c-1.jpg)
写真が趣味の夫婦や、初めて藤見の会に訪れた三世代の家族など、ゆったりとした時間のなかで藤の花を楽しんでいるようでした。
▼こちらが、樹勢を回復した阿知の藤の木。
![藤の木](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/e0a5e08af3c1309c881b551516c282c5-2.jpg)
元気な姿に戻すために幹を間引いたようですが、根はしっかりと広く張っていて、力強さを感じます。
▼見ごろだった4月26日に撮影した阿知の藤はこちら!
![満開](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/7edfc2e43bd56b82d4401e6351ea4635-1.jpg)
阿知の藤がより生き生きと、淡紅色もよりはっきりとしていました!
藤棚での雅楽演奏会
![雅楽演奏会](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/e3d6b423c69f27ece5044c41eae26598-3.jpg)
取材をした5月1日に開催されていたのは、雅楽演奏会。
尺八や笙(しょう)の透きとおるような音色、和太鼓の重厚感のある音が響き渡っていました。
藤棚で演奏されていたので、自然と阿知の藤も視界に入ります。
まるで藤の花のフレームのなかで演奏されているような、幻想的なひとときでした。
優雅な音色にさそわれて、老若男女とわず人が集まってくるようすも。
![お客さん](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/f5ddece95b25fcb0d415d4e96dcfdabe-1.jpg)
阿知の藤、木々が風で揺れる音、雅楽演奏、日差しのあたたかさなど、五感を使って楽しめた藤見の会。
ぜいたくな時間をすごせました。
阿智神社にて参拝
![阿智神社](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/51c9fd3e477320a8b3193fcb542eadfe-1.jpg)
阿知の藤を楽しんだあとは、阿智神社を参拝。
![参拝](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/7d5aeb73bde4957e62b87e38fa2a50ec-1.jpg)
参拝者のなかには、お守りをいただく人も多くいました。
![お守り購入](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/13d47e8153f40d052b1624bbb96ab3e5-1.jpg)
境内にある能舞台では、別日に演舞が行われたようです。
パワーをもらったからか、訪れる前より足取り軽やかに阿智神社をあとにしました。
令和3年のゴールデンウィーク。美観地区のようすは?
ちなみに、ゴールデンウィークの美観地区はこのようなようすでした。
▼倉敷館 観光案内所付近
![観光案内所](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/f35a4382e7b4f9e9390ece982a6b8e1a-1.jpg)
▼川舟乗り場
![川舟乗り場](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/f9c229143714c6f3343d9f41f1c2147d-1.jpg)
▼人力車乗り場
![人力車乗り場](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/0eb322e3778448cb850132d7f69e2f32-1.jpg)
▼大原美術館付近
![大原美術館付近](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/3ed7b4efd5afda56137d3eb92783ba36-1.jpg)
緊急事態宣言の影響もあり、例年より訪れる人が少なかったよう。
心おきなく美観地区を楽しめるように、これからも新型コロナウイルス感染症拡大対策を意識して行動していきたいですね。
おわりに
![藤アップ](https://cdn.kuratoco.com/wp-content/uploads/2021/05/05803acdcf4deb663778f83b278fc6c0-3.jpg)
2年ぶりに開催された、藤見の会。
見ごろはすぎていたものの、数多くのかわいらしい藤の花が、私たちを魅了してくれました。
数年前まで衰弱していたようすがウソのように、令和3年は立派な花を咲かせています。
来年以降も、どのような姿を見せてくれるか今から楽しみです。