真備で再開して良かった。入道雲店長、岩間勝則(いわま かつのり)さんインタビュー
災害から、お店の再開までのお気持ちを聞かせてください。
岩間
当時のことを思えば、あれだけのことがあって、よくまぁ2年でここまで戻ったな、と思います。戻ってきたことが不思議なくらい。
ボランティアや自衛隊のかたなど、支えてくださったかたには、感謝しかないですね。
実は、災害直後は真備から出ようかと思っていたんですよ。どこか他の土地で再開しようかと考えていました。
以前の店舗のときは、地元の人が居酒屋のように使ってくれていたんでね、こんなに夜に人がいなくなっちゃったら、真備で続けて行くのは難しいんじゃないかと思っていたんです。
岩間
災害から1年くらい、知り合いの建設会社で働きながら、玉島や倉敷駅周辺で物件も探したりしたんですよ。
そうこうしているうちに、以前からお世話になっていた「讃岐うどん かわはら」さんがいち早く再開を始めて、こっち(入道雲)のことも気にかけてもらえて。
それに、真備のスーパーなどで常連さんに会うと「いつ再開するんだ」「待ってるから」って声をかけられるんですよね。
「讃岐うどん かわはら」さんにも良くしてもらっていたし、真備で待っていてくれる人がいるなら、また始めようと思って決心しました。
岩間
以前の常連さんにも、ほぼ来てもらっています。
座敷がないとか、鉄板から直接食べたかったとか言われるけど(笑)、皆さんに喜んでもらっています。
みなし仮設住宅で水島や玉島にいるお客さんも週末には寄ってくれたり、「再開して嬉しい」「待っていたよ」という声が聞けるので、真備で再開して良かったと思います。
岩間
ここだけ、唯一真備で飲食店可のテナントだったんです。
でも、飲食店が集中していると「あそこに行けば何かある」と思ってもらえるから、こちらとしてもありがたいですよ。
シャッターが閉まっているよりは、お店があったほうが良いでしょう。
ほとんどのお客さんは真備町の人なので、順番に回って楽しんでもらえたらいいんじゃないと思いますよ。
(真備町の)みんながバラバラになっちゃって、なかなかゆっくり話す場所もない。
うちはお好み焼き屋だけど、そうやってみんなが近況を話して発散する場所になれれば良いと。
岩間
みなし仮設も延長されたり、真備から出て行かれた人もいるわけでしょう。
そういった中で、新しい店や隣(カフェブリッジ)みたいにカフェが出来たのは良いことだと思います。
やっぱりみんな昔なじみの人に会うと嬉しいし、会いたいんですよね。
馴染みのご近所さん同士、集まって話す場所、ゆっくり顔を見て、落ち着けて気持ちを話して、支え合う場所になれたら良いと思います。
熱々のお好み焼きと、憩いの時間を過ごせるお店
取材をさせてもらって、印象的だったのは
「みんな誰かと話したい、その場所を提供するなら、お好み焼きでもカフェでもなんでもいいと思うんです」
という、店長岩間さんの言葉です。
真備町に住む人のつながり、絆を確かめて、途絶えさせないためにお店がある。
大げさかも知れませんが、真備でお店を再開するということは、そのような意味があるのかも知れないなぁ、と感じました。
熱々のお好み焼きを頬張りながら、お互いの近況を話し、励まし合い、笑い合う。
そんな場所になったらという、店長さんの思いがこもったお店が入道雲です。
ぜひ真備町の今に目を向けて、足を運んでもらえたらと思っています。
入道雲のデータ
名前 | 入道雲 |
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住所 | 岡山県倉敷市真備町有井94 |
電話番号 | 086-441-5144 |
駐車場 | あり 共同駐車場 |
営業時間 | 昼営業 午前11時30分~午後2時 夜営業 午後5時30分~午後10時 |
定休日 | 火 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 可 |
座席 | 21席 テーブル席 4人かけ:3 2人かけ:1 カウンター:7 |
タバコ | 喫煙可能 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー |