古くは司馬遼太郎(しば りょうたろう)や棟方志功(むなかた しこう)が常宿にしたとされる、由緒ある料理旅館「旅館くらしき」。
その旅館くらしきのランチタイムが、リーズナブルでとっても良いんです!
四季おりおりの旬が詰め込まれた「四季の散歩道」をはじめとした、料理旅館ならではの和食ランチが楽しめます。
実は、筆者の倉敷美観地区で初ランチがここ、旅館くらしきなんです。
母と2人、格調高いレストランにドキドキしながら入った、思い出の場所でもあります。
美しい庭を眺めながら、とっておきの美観地区ランチ。静かにゆったりと過ごせますよ。
記載されている内容は、2020年4月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
旅館くらしきのデータ
名前 | 旅館くらしき |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市本町4-1 |
電話番号 | 086-422-0730 |
駐車場 | なし 宿泊客のみ駐車場あり |
営業時間 | ランチ営業:午前11時~午後2時 カフェタイム:午後2時~午後5時 |
定休日 | 月、火、水、木、金 ランチ営業は土日祝日のみ |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 午前11時のみ予約可能 「旅館くらしき御膳」のみ、午前11時以外の予約も可能 |
座席 | 42席 テーブル数:9 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | 旅館くらしき |
「旅館くらしき」への道のりを紹介します。
▼まずは倉敷駅南口から、美観地区方面へ進みましょう。
▼駅から倉敷中央通りをまっすぐ進み、美観地区入り口の交差点を左折します。そこから道なりに進みましょう。
▼倉敷館の前にある「中橋」を渡ると、旅館くらしきになります。
美観地区の中心にある老舗旅館「旅館くらしき」
美しい白壁が映える「旅館くらしき」は、倉敷美観地区のほぼ中央、中橋を渡ったところにある老舗料理旅館です。
江戸時代末期に建てられた、砂糖問屋の母屋や米蔵などを生かし、1957年に創業されました。
旅館くらしきの設計を手がけたのは、建築家「浦辺鎮太郎(うらべ しずたろう)」。
倉敷アイビースクエアや倉敷国際ホテルなどの設計も担当した、倉敷を代表する建築家です。
棟方志功や司馬遼太郎も愛した、旅館くらしきのゲストルーム
浦辺鎮太郎が設計した旅館くらしきの建物は、梁や柱、窓周りなど、当時の面影を残した歴史的にも貴重な建築物となっています。
ゲストルームは時代とニーズに合わせて改装され、創業当初の30部屋から6部屋、そして2018年から8部屋となりました。
それぞれ趣の違う8部屋のゲストルームを、少しだけ紹介しましょう。こちらは「松の間」。
ベッドルーム、和室、洋室とゆったりとした間取りが特徴のお部屋で、ベッドルームからは中庭が臨めます。
レトロモダンな調度品も素敵なんですよ。
築160年になる砂糖問屋を改装した「西の間」。
太い梁がのぞく8畳の和室と洋寝室からなる2階の部屋からは、倉敷川も眺められます。
美観地区の風景をお宿から眺めるなんて、特別感があって良いですね。
こちらは約260年前の米蔵を改装した「巽の間(たつみのま)」。
ちょっと屋根裏部屋のような雰囲気のお部屋です。
棟方志功や司馬遼太郎が愛したお部屋として知られ、文学ファンもよく訪れるそうです。
では、ランチをいただきたいと思います!
レストランは入り口向かって左側です。
クラシックが流れるレストラン店内。季節限定メニューも
旅館くらしきのレストランは、2007年のリニューアルにともない改装、ランチがスタートしました。
クラシックが流れる、静かで落ち着いたレストランです。
4人掛けのテーブルが6つ、6人掛けテーブルが3つあり、どれもプライベート空間が保たれる造りになっています。
庭園が見渡せる大きな窓もいいですね。
窓から見える中庭は、四季それぞれの花が咲く美しい日本庭園です。
(2020年2月取材時は、一部工事中でした)
観光客のみならず、「地元の人にも楽しんでもらいたい」との思いからはじまった旅館くらしきのランチメニュー。
1日限定50食の「四季の散歩道」に花咲きちらし寿司、期間限定メニューは鍋のほか、石焼きカレー、そばなどがあります。
この他、完全予約制の会席料理「旅館くらしき御膳」もあり、ランチタイム内であればいつでも予約可能です。
1日50食限定、美しい2段の箱膳「四季の散歩道」
レストランのおすすめ、2段箱膳の「四季の散歩道」1,850円(税別:サービス料10%込)をいただきます。
四季の散歩道は1日限定50食、午前11時のみ予約可能です。
海の物、山の物、色とりどりの季節の小鉢が12種類も!
お吸い物とごはんがセットになり、ちょっとずつが嬉しい女性にピッタリの箱膳ですね。
取材時2020年2月のお献立。お刺身、煮物、焼き物からデザートまでの12種類です。
鉢鮪(バチマグロ)、鰤味噌遊庵焼き(ぶりみそゆうあんやき)、飯借(ままかり)、ひじき旨煮、茶碗蒸し…。
メニューとお料理を確認しながらいただけますよ。
仕入れ状況によりメニューは変わりますが、なるべく倉敷・岡山の食材を使い、どの季節に来ても楽しめるそうです。
「目も楽しんでもらえるように」と、器の色づかいにも気を配った箱膳。
細かいところまで老舗旅館の心配りを感じます。
上品に味付けされた、旬の素材それぞれの美味しさ
さて、旅館くらしきの「四季の散歩道」をいただきましょう。
まずは「飯借(ままかり)とキャベツ塩糀(しおこうじ)和え」。
酸味のある飯借と、塩糀で味付けされたキャベツの組み合わせです。
飯借は、「ご飯(まま、まんま)を隣に借りたくなるほど美味しい魚」という語源があり、岡山県の名産品として有名なんですよ。
こちらは「鰤味噌幽庵焼(ぶりみそゆうあんやき)と柚子大根」。
脂がのった、やや甘い鰤の身が口の中でほどけます。柚子大根がさっぱりとして後口も爽やか。
がんもどき、とも呼ばれる「飛竜頭(ひりょうず)」に、銀餡と青葱をそえたもの。
お出汁がたっぷりと効いた銀餡がかかった飛竜頭は、ふくよかで贅沢な味わいです。
「蛸(たこ)梅糀だれ、ひじき旨煮」。ピンク色の梅糀だれがきれいですね!
むちむちとした歯ごたえの蛸に、爽やかな酸味の梅糀。体にも優しい一品です。
「小松菜揚げ浸しと釜揚げしらす」。
釜揚げしらすの優しい塩味がアクセントになっています。
「鉢鮪(ばちまぐろ)と生湯葉掛け」。
鉢鮪のお刺身に、生湯葉、そして醤油糀(こうじ)の胡麻だれがかかった一品。
醤油糀の香りが素晴らしく、鉢鮪、生湯葉の甘味を引き出しています。
こちらはお出汁で煮含めた「里芋と南瓜田舎煮」。
里芋はねっとり、南瓜はほくほくの食感。豪華な御膳のなかにあり、心がホッと和みます。
他にも南蛮漬けや茶碗蒸し、デザートに至るまで、和食の美味しさを堪能できる箱膳です。
また、午後2時から午後5時のカフェタイムでは、旅館くらしき特製のわらび餅や、バナナケーキなどのスイーツが楽しめます。
目で四季を楽しむ。旅館くらしきの中庭散歩
お食事のあとは、旅館くらしきの美しい中庭散歩はいかがですか。
通常は宿泊客の待合となる、テラス室からお庭へ入ります。
「ゆっくりとごらんください」の声掛けに、取材を忘れてのんびりしてしまいました。
倉敷美観地区のど真ん中とは思えない、静かで凜(りん)とした空気が流れています。
上品な薄ピンクに色づいた椿。
可憐なしだれ梅など、四季折々の花が見られます。
中庭は裏手口に通じています。もちろんこちら側からレストランへ入店もできますよ。
裏手口から見た、旅館くらしきの中庭です。石畳がレストランへ続く道となっています。
中庭を探索して、2羽の白鳥を発見しました。
倉敷川の白鳥をモチーフにしているのでしょうね。
上質な時間が過ごせる「旅館くらしき」の美味しいランチ
筆者は約10年ぶりに再訪し、懐かしいクラシカルな雰囲気に「やっぱり良いな、素敵だな」と改めて感動しました。
倉敷美観地区らしさを残しつつ、より一層のホスピタリティを求め、変化することを怖がらない。
その姿勢が、長く愛されて支持されているのだと感じました。
取材時はランチタイムのみの訪問でしたが、いつの日か泊まりで来たいなぁと思います。
お庭を眺めながらのランチタイムは、とっても優雅で贅沢なひととき。
ご年配のかたや、静かでのんびりと過ごしたいかたにオススメです。招待しても良いですね。
老舗旅館の上質なランチを、ぜひ味わってみてください。
旅館くらしきのデータ
名前 | 旅館くらしき |
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住所 | 岡山県倉敷市本町4-1 |
電話番号 | 086-422-0730 |
駐車場 | なし 宿泊客のみ駐車場あり |
営業時間 | ランチ営業:午前11時~午後2時 カフェタイム:午後2時~午後5時 |
定休日 | 月、火、水、木、金 ランチ営業は土日祝日のみ |
支払い方法 |
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予約の可否 | 可 午前11時のみ予約可能 「旅館くらしき御膳」のみ、午前11時以外の予約も可能 |
座席 | 42席 テーブル数:9 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | 旅館くらしき |