【1/31(土)開催】マジックアワー本町のきしたバル 〜 第5土曜日の夕暮れ、倉敷美観地区本町通り沿いがみんなのリビングになる

パンフレットを持つ「町の暮らしをたのしむ会」のメンバー

倉敷美観地区の倉敷川沿いから一本入った場所に、「本町通り」があります。
本町通りは昔ながらの町家や民家が軒を連ね、日常の暮らしが感じられる場所です。

本町通り沿いで、第5土曜日の夕暮れ時にだけ開催されるイベントが「マジックアワー本町のきしたバル」です。

筆者も以前参加したことがあり、軒下での飲食や会話は心地良く、町全体に優しい時間が流れているのが印象的でした。

観光地としての顔だけではない、倉敷美観地区に暮らす人々の日常の豊かさを感じられるイベント「マジックアワー本町のきしたバル」を紹介します。

記載されている内容は、2026年1月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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マジックアワー本町のきしたバルとは

「マジックアワー本町のきしたバル」は、倉敷美観地区の本町通り沿いで第5土曜日の夕暮れの時間に開催されるイベントです。

「マジックアワー」と呼ばれる、空がオレンジ色から藍(あい)色に変わる時間帯に、本町通り沿いの軒下が開放感のあるバルのような会場へと姿を変えます。
美しい夕暮れのなか、参加者同士が自然に交流し、お酒や料理を楽しめるのが魅力です。

「マジックアワー本町のきしたバル」は2015年から始まり、2026年1月で26回目を迎えます。約10年にわたり、本町通り沿いの日常に寄り添ってきました。

26回目を迎える今回は、1月31日(土)に開催です。

イベントパンフレット(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
イベントパンフレット(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

参加店舗について

KUKU店舗と隣の広場のようす
KUKU店舗と隣の広場のようす

イベント開始当初は、KUKU(クークー)1店舗のみでの開催でした。
運営メンバーの、「店舗の出窓と隣の広場が魅力的なので活用したい」という思いから始まったのです。

そして、現在では12店舗ほどに増え、エリアも少し広がっています
店舗によっては「マジックアワー本町のきしたバル」のために用意した飲み物やおつまみ料理も提供されています。

今回の参加店舗は以下のとおりです。

みんなのリビングになる本町通り沿いの町並み

広場にはタープと長机が用意され立ち飲みできる(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
広場にはタープと長机が用意され立ち飲みできる(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

飲食は店内でもできますが、軒下や広場で楽しむのが「マジックアワー本町のきしたバル」ならではの魅力です。

道路でも屋内でもない空間の軒下で飲食すると、不思議と心が落ち着きます。

階段に倉敷帆布を敷いて飲食を楽しむ参加者(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
階段に倉敷帆布を敷いて飲食を楽しむ参加者(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

会場で使われるテーブルやベンチの多くは、お店や住民が持ち寄ったものです。
車輪付きのベンチが軒下に置かれたり、階段に倉敷帆布が敷かれたりと、町の至るところに居場所が生まれます

町家のあかりが通りを照らすようす(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
町家のあかりが通りを照らすようす(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

日が暮れると、町家の格子戸(こうしど)から暮らしのあかりがにじみ出し、通りが優しく照らされます。
本町通り沿いはまるで、一つの大きなリビングになったかのような空間になるのです。

「町の暮らしをたのしむ会」のメンバーにインタビュー

イベントの運営を手がけるのは、「町の暮らしをたのしむ会」メンバーの以下3名です。

「マジックアワー本町のきしたバル」の約10年間の歩み、そして町づくりへの思いについて話を聞きました。

左から辻信行さん、守屋晴海さん、仁科真弘さん
左から辻信行さん、守屋晴海さん、仁科真弘さん

イベントを始めたきっかけを教えてください。

守屋(敬称略)

タウンマネージャー会議(まちづくりの会議)がきっかけです。

ちょうどその頃、僕はスペインやイタリアを旅していて、路上のカフェで人々が車にぶつかりそうな場所で楽しそうにお酒を飲んでいる光景を目にしたんです。その姿が「なんて豊かなんだろう」と感動し、本町通り沿いでも再現したいと提案したら、仁科さんが賛同してくれました。

仁科(敬称略)

町内会で高齢のかたから、「昔はエアコンがなかったから、夏は軒下に縁台(えんだい)を出して将棋を指したり涼んだりしていた」という話を聞いていたんです

かつての日本に普通にあった軒下の豊かな風景を取り戻したいという思いもありました。

土間や軒下で過ごす参加者(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
土間や軒下で過ごす参加者(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

なぜ「マジックアワー」の時間帯なのですか?

仁科

倉敷美観地区の夕焼けは本当に美しいと感じます。
大原美術館に《夕暮れの小卓》という絵画があるのですが、その構図が倉敷美観地区の今橋付近にそっくりなんです。

美しい夕暮れ時に家のあかりがにじみ出し、川べりにテーブルが並んでいる風景です。そんな幸せな風景を本町通り沿いで見立ててみたいと思いました。

辻(敬称略)

本町通り沿いは、今も一般の人が暮らし、ものづくりが続く現役の町です。
昔の暮らしは今のように家のなかに閉じこもるのではなく、生活が外ににじみ出していました。

白か黒かではなく、その中間のグレーの部分にこそ豊かさが詰まっています。それが軒下であり、縁台です。天の川のように弧を描く夕焼け空を中心に、その豊かな感性を取り戻したいと考えました。

マジックアワーに本町通りから望む夕焼け空(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
マジックアワーに本町通りから望む夕焼け空(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

季節ごとの楽しみかたや、苦労などはありますか?

仁科

実際、8月の猛暑や1月の極寒は試練です。

出店者さんからも「しんどいから春と秋だけにしよう」という声が出たこともありました。でも、その不自由さを工夫すること自体が醍醐味なんです。

夏は打ち水をして涼を呼び、子どもたちが遊ぶ横でラムネを冷やします。
冬は薪ストーブを出して焼き芋を焼いたり、薪窯のピザ屋さんが炎を上げて調理したりすることもあります。

冷やしたラムネを飲む子ども(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
冷やしたラムネを飲む子ども(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

これから、この町がどうなってほしいと考えていますか?

仁科

理想は、僕らが企画しなくても、夕方になれば町中の軒下でみんなが勝手に楽しみ始めることです。それが日常になれば、僕らの役割は終わりだと思います。

軒下で将棋を指したり、お酒を酌み交わしたりという風景が日常になれば良いですね。そんな心地良さは、実はイベントの日だけでなく、毎日そこにあるものだと気づくきっかけになればうれしいです。

守屋

僕たちにとって「マジックアワー本町のきしたバル」は、集客や観光を目的とした単なるお祭りではありません。

まずは、この町で暮らす人や働く人が、日常を楽しむことを大切にしています。その延長線上に、たまたま訪れた人も一緒に楽しめたらいいな、という感覚なんです。

そのため、エリアもこれ以上広げるつもりはありません。自分たちが理解でき、住民の皆さんの顔が見える範囲で「本町らしさ」を大切にしていきたいですね。

軒下で楽しむ参加者のようす
軒下で楽しむ参加者のようす

最後にメッセージをお願いします。

仁科

素敵な日常のひとときを、一緒に共有しましょう。この幸せな気分を分かち合えること自体が、僕たちにとっても大きなよろこびです。

自らが楽しむことを大切にする「町の暮らしをたのしむ会」のメンバー(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
自らが楽しむことを大切にする「町の暮らしをたのしむ会」のメンバー(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

おわりに

本町通りの夕焼け空と町家のあかり(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
本町通りの夕焼け空と町家のあかり(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)

「マジックアワー本町のきしたバル」は、集客や観光を目的とした単なるお祭りではない、という言葉が印象的でした。

何より大切にしているのは、かつて当たり前にあった町の暮らしを思い起こし、住民がまず楽しむことです。その姿勢が訪れる人にも自然と伝わるからこそ、あたたかく、優しい時間が過ごせるのでしょう。

「忘れた頃にやってくる、儲けもんの第5土曜日」と仁科さんは語ります。
おまけのような特別な土曜日に、オレンジ色に染まる本町通り沿いの軒下で、どこか懐かしい町の豊かさを味わってみませんか。

マジックアワー本町のきしたバルのデータ

イベントパンフレット(画像提供:町の暮らしをたのしむ会)
名前マジックアワー本町のきしたバル
開催日2026年1月31日(土)
午後3時頃〜午後8時頃
場所倉敷美観地区本町通り
参加費用(税込)なし
※ただし、各飲食店での食事代は必要
ホームページ本町のきしたバル

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リエコ
2024年ライター塾修了。2017年、結婚を機に倉敷へ移住しました。元気いっぱいの男の子2人の母です。日々、子どもたちとふれあいながら、読書や絵本、珈琲を楽しむ暮らしを大切にしています。人と人、人と場所をつなぐ情報を、やさしく丁寧に伝えていきます。

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