日々のくらしで、以下のようなことを思うことはないでしょうか。
- 「こんな悩みは、わたしだけだろうか」
- 「わたしのほかに、同じことで困っているひとはいないのかな」
- 「ほかのひとはどうしているんだろう」
以前に比べると、いろいろなことがインターネットで調べられるようになりました。
誰かに聞かなくてもわかる手軽さやスピード感のおかげで、便利になったと感じることも多いです。
一方で、困るときも調べるときもひとり、実際にやってみるときも解決したときもひとり、さらに解決しないときにはひとりで困り続ける…。
そんな「ひとり」を感じることはないでしょうか。
たったひとりでも誰かとつながることが、困りごとを解決する以上の助けになるのかもしれない。
そんなつながりを生み出そうと活動している任意団体「おやカンパニー」を紹介します。
記載されている内容は、2023年9月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
おやカンパニーとは
2020年5月に立ち上がった「おやカンパニー」。
おやカンパニーという団体名、どこかで聞いたことがあるような気がしませんか。
実は、少しでも覚えてもらおうとの思いから、有名な企業名を参考にしたのだそうです。
親であるひとたちはもちろん、子どもがいなくても誰にでも親はいる、身近な存在でありたいという願いが団体名の由来です。
団体の理念
身近な存在でありたいと願うおやカンパニーの団体理念は三つあります。
「つなげる」、「共有」、「学び合う」。
ひととひととのやり取りから生まれるものを大事にしているようすが、理念の一つひとつから感じられます。
実際の活動はどのようなものでしょうか。
活動内容の紹介
活動の概要と、そのなかから「多世代交流ゆいまーる」と「わらしべ市」を紹介します。
活動名 | 内容 | 開催日程 |
---|---|---|
多世代交流ゆいまーる | 地域食堂。 連島を中心に、あちこちで多世代交流の場を提供中。 食堂としてだけでなく、イベント、講座やわらしべ市(ものの循環市)を開催。 | 不定期開催 |
いちゃりば | 子育て広場。 沖縄弁の「いちゃりばちょおでぇ(一度会えば皆兄弟、一期一会のような意)」と、親子が「いちゃいちゃ」過ごせる場所に、という思いが由来。 | 不定期開催 |
産前産後お弁当配達 | お弁当配達。限定20食。一食500円。 産後6か月までを目安に、希望の家庭にお弁当を配達。 | 再開準備中 |
産前産後ケアマルシェ | 産前産後のケアを中心にしたマルシェ。 ベビーマッサージや抱っこ・おんぶのお悩み相談、ママ向け防災講座ほか、ネイルやアロマケアなどママにうれしい出店も。 | 年2回開催 |
小さな街のシェアリビングoya.net。 | 多世代交流ゆいまーるなどの交流でつながったひと同士で、ちょっとした助け合いをするためのネットワーク。 つながりから、助け合いへ。 | 準備中 |
居場所異業種交流会 マスク舞踏会 | あらゆる立場で居場所づくりなどにかかわっているひとたち同士が交流する会。 出会いによって、起業へ一歩ふみだせたり、団体同士のコラボレーションが生まれたりすることを応援。 | 年一回程度 2023年度に第4回実施済 |
活動開始3年間は、倉敷市の助成金である地域福祉基金を活用して運営してきました。
令和5年度からは助成金に頼らない運営を目指します。
多世代交流ゆいまーる ~ 子どもから大人、大人から子どものつながりの輪
2020年団体開始時には、赤ちゃんからお年寄りまで交流できる居場所・多世代交流つむぎカフェとしてスタート。
2021年1月から現活動名になり、誰でも利用できる地域食堂として活動を進めてきました。
多世代交流ゆいまーる(以下、「ゆいまーる」)の「ゆいまーる」は沖縄弁で「助け合う、共同作業、一緒にがんばろう」という意味があるのだとか。
その言葉の意味につながる活動の特徴があります。
ひとつは子どもが食事をつくること、もうひとつは活動内だけでつかえる「つむぎ紙幣」という通貨があること。
つむぎ紙幣は、食事をつくった子どもたちにお給料として支払われるもので、ゆいまーるでおこなわれるワークショップやハンドメイド作品の販売でつかえます。
一枚100円で大人が購入して寄付もでき、中学生までの子どもが、一日二枚までつかえる仕組みです。
子どもと大人のかかわりのほかに、食事につかわれる食材にも特徴があります。
ゆいまーるでつかわれる食材は、企業や農家、個人から提供してもらったものをつかい、廃棄食材削減にも一役買っているのです。
2022年の活動では、「コノヒトカン」をつかって、お弁当を提供しました。
「コノヒトカン」とは、一般社団法人コノヒトカンが、フードロスや貧困の社会課題の解決を目指してつくる缶詰です。
食材の循環に加え、ゆいまーるのなかにはものを循環させる仕組みもあります。
わらしべ市 ~ 必要なものが必要なひとへ届く市
わらしべ市とは、必要なものが必要なひとへ届くよう、ものの交流を目的とした活動で、ゆいまーる開催時だけでなく、おやカンパニーのほかの活動に合わせて開かれます。
わらしべの由来は、むかしばなしの「わらしべ長者」。
自分の持ちものを、必要なひとへ譲りつつ、自分自身も豊かになった青年のお話は、わらしべ市で叶えたい地域のありかたのひとつです。
企業や農家、個人から無償で提供された日用品や服、子ども用品や野菜などを、必要なひとが無料で持ち帰られるもので、倉敷市社会福祉協議会による「くらしき互近助パントリープロジェクト」とも連携しています。
精力的に活動を生み出し、つながるきっかけを増やし続けているおやカンパニー。
代表の松江つぐみ(まつえ つぐみ)さんに話を聞きました。
おやカンパニーのデータ
団体名 | おやカンパニー |
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業種 | |
代表者名 | 松江つぐみ |
設立年 | 2020年5月 |
住所 | |
電話番号 | 090-3378-2597 |
営業時間 | 各活動、イベント開催は、Instagramで確認ください。 |
休業日 | |
ホームページ | おやカンパニー |