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「アートでふらっと倉敷」主催の倉敷市観光課 宇多川さんにインタビュー
本企画を主催する倉敷観光課の宇多川一輝(うたがわ かずき)さんにインタビューをしました。
アートでふらっと倉敷をおこなった経緯
どのような経緯で、この企画がおこなわれることになったのでしょうか。
宇多川(敬称略)
きっかけは2019年の瀬戸内国際芸術祭でした。
倉敷市は大原美術館や倉敷市立美術館をはじめとする文化芸術施設や、芸術を学べる倉敷芸術科学大学があります。
大規模な芸術祭が瀬戸内地域でおこなわれることをきっかけに、これらの施設を生かして倉敷の芸術文化を広く知ってもらえないか?と考えました。
倉敷の文化を観光目線で楽しめる企画として、「アートでふらっと倉敷」が始まりました。
2023年から始まった新たな試み
これまでもおこなわれてきた本イベントですが、2022年までと違う点はありますか?
宇多川
一つ目に、「謎解き」の要素を入れたことです。
アートと聞くと、どうしてもハードルが高いなと感じてしまう人も多いのではないかと思います。
また、2023年は対象スポットが増えたことから、周遊性を促す方法はないかなと考えていました。
そこで、謎解きを通して学びの要素を取り入れることで、芸術に触れる機会がない人でも参加するきっかけとなるようにしました。
また、「アートをモチーフにしたスイーツ」を取り入れたのも2023年初めての試みです。
スイーツスポットの対象店舗のかたから、「せっかくなら作品を飾りたい」という声がありました。
でも、実物を動かすリスクを考えると実現は難しいと思っていたんです。
そこで大原美術館のかたに相談したところ、作品の複製画を飾らせていただけることになりました。
実は額も倉敷市立美術館のものを借りてセットしているんですよ。
そのような経緯があったのですね。モチーフにする作品はお店側が選んだものなのでしょうか?
宇多川
はい。大原美術館から貸出ができる絵のなかから選んでもらいました。
作品の見た目をスイーツに反映しているお店もあれば、作品が描かれた経緯などの逸話からインスピレーションを受けてそのコンセプトをスイーツに再現しているお店もあります。
スイーツスポットの飲食店のかたがたも非常に協力的で、「この作品が好きで、ギャラリーにも行っていて…」という意見も多く聞こえてくるほど。
スイーツを通してこのイベントを盛り上げたいと積極的にかかわってくださっています。
普段入る機会がない場所にも「ふらっと」訪れてほしい
アートスポットを見てみると、美術館からホテルまで、バラエティに富んでいますね
宇多川
はい!なかには無料のスポットもあるので、まずはそこから訪れてみるのもおすすめです。
普段はなかなか入る機会がないスポットも、ぜひ訪れてほしいです。
たとえば、ホテルは宿泊する機会がないとなかなか中に入ることがないもの。
宿泊しないのに入ってもいいのかな?と思うかもしれませんが、作品を見るだけでも気軽に入ってOKです。
アートでふらっと倉敷をきっかけにアートに触れるきっかけを
それでは、このイベントをどのように楽しんでもらいたいですか?
宇多川
アートが好きなかたやスイーツが好きなかたはもちろん、初めてアートスポットに行くかたのきっかけになるイベントだと思っています。
スポットに訪れるのが2回目、3回目のかたも、今までとは違う新しい発見を楽しんでほしいです。
また、実は対象アートスポット以外にも倉敷にはアートを楽しめる場所がたくさんあるんですよ。
スイーツスポットがある水島地域を例に上げると、水島臨海鉄道の沿線には8つのパブリックアート(緑と水のアート回遊)が楽しめるんです。
ぜひスポットを巡りながら楽しんでみてくださいね。
おわりに
倉敷市観光課の宇多川さんへの取材を通して、「アートでふらっと倉敷」をきっかけに倉敷の芸術文化を多くの人に知ってもらいたい思いが感じられました。
筆者自身、大原美術館には何度も足を運んだことがあります。
ですが、ギャラリーなどを訪れるのはどうしてもアートに詳しくないのに入っても大丈夫かと緊張してしまいます。
謎解きをはじめとする企画の対象スポットになることによって、初めての来館でもぐっと入りやすく、より親しみやすくなりました。
アートでふらっと倉敷は2023年11月30日まで実施されています。
このキャンペーンをきっかけに、倉敷で芸術の秋を楽しみたいですね。
アートでふらっと倉敷2023のデータ
名前 | アートでふらっと倉敷2023 |
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期日 | 2023年10月3日~2023年11月30日 |
場所 | 倉敷、児島、水島、玉島、真備 |
参加費用(税込) | 施設の入館料に準ずる |
ホームページ | アートでふらっと倉敷2023 |