倉敷の銘菓といえば何が思い浮ぶでしょうか。
定番ものだと「むらすゞめ」や「藤戸まんぢゅう」がありますね。
でも、それ以外にもおすすめな銘菓はたくさんあります。
そのひとつが「良寛てまり(りょうかんてまり)」。
倉敷市西部・玉島地区で親しまれている饅頭です。
良寛てまりを製造・販売しているのが「菓子処ひらい」。
実は大正元年に餅屋として創業した、100年以上の歴史がある店なのです。
菓子処ひらいは、看板商品の良寛てまり以外にも「こげまん」「あんてまり」「倉敷小判」をはじめ、たくさんの地元に根付いたユニークでおいしい菓子をつくっています。
菓子処ひらいと、ひらいがつくる菓子の魅力や歴史を紐解いていきましょう。
記載されている内容は、2023年4月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
菓子処ひらい(本店)のデータ
名前 | 菓子処ひらい(本店) |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市玉島乙島6697-5 |
電話番号 | 086-522-3077 |
駐車場 | あり 約8台 |
営業時間 | 午前8時30分〜午後6時30分 |
定休日 | なし 休業は元日のみ |
支払い方法 |
※交通系電子マネーのPiTaPaは利用不能 |
ホームページ | 岡山・倉敷の老舗和菓子店「菓子処ひらい」贈り物に |
自動車での行き方
菓子処ひらいは、玉島の乙島地区にあります。
場所は、水玉ブリッジラインの「堀貫高架東」交差点の南西角です。
交差点の南西角を斜めに脇道が通っており、店舗はその脇道の南側に面しています。
脇道の北側、脇道と水玉ブリッジラインに挟まれた敷地が菓子処ひらいの駐車場です。
交通機関での行き方
菓子処ひらいへ公共交通機関で行くには、JR新倉敷駅の南口より両備バスに乗車しましょう。
乗車する路線は、「住友重機械線」または「ハーバーアイランド線」です。
そして「堀貫(ほりぬき)」バス停で下車してください。
乗車時間は、約10分です。
堀貫バス停から東へ約300メートルで、菓子処ひらいへ着きます。
菓子処ひらいは玉島にある大正元年創業の和洋菓子店
菓子処ひらいは、倉敷市西部の玉島エリアに本店がある和洋菓子店です。
なんと創業は大正元年(1912年)。
100年を超える歴史があります。
もともと菓子処ひらいは、餅の製造・販売していました。
その後、平成になり和菓子づくりにも力を入れるようになったのです。
菓子処ひらいの看板商品「良寛てまり」は、玉島銘菓として親しまれています。
いまでは玉島だけでなく、倉敷市を代表する銘菓のひとつとして人気です。
また、ほかにも「こげまん」「あんてまり」などの新しい商品も登場。
これらも菓子処ひらいの人気商品です。
なお現在でも、餅の製造・販売はおこなわれています。
店内のほか、市内外のスーパーマーケットなどでも菓子処ひらいの餅が購入可能です。
店舗の紹介
菓子処ひらいは玉島にある本店のほか、倉敷市内には笹沖店(ささおきてん)もあります。
住所 | 岡山県倉敷市笹沖字西用水外1-7 |
---|---|
駐車場 | あり(9台) |
電話番号 | 086-421-2190 |
営業時間 | 午前9時〜午後7時 |
定休日 | 不定 |
さらに岡山市には妹尾店(せのおてん)も。
ほかに、一部のスーパーマーケットや百貨店などでも販売されています。
各店舗の詳細や取り扱い店については、菓子処ひらいの公式サイトを見てください。
またインターネット販売もしています。
ただし、インターネットでは取り扱いのない商品もあるので注意してください。
おもな商品・人気の商品
価格は消費税込。 令和5年(2023年)4月時点の情報
菓子処ひらいでは看板商品の「良寛てまり」「こげまん」「あんてまり」などのほかにも、たくさんの和菓子・洋菓子を販売。
バラ売り、箱入り、詰め合わせなどがあります。
なお箱入りは、箱代が必要です。
子供が1歳になったときの行事「誕生餅(一升餅)」もありました。
誕生餅化粧箱入りは販売終了となりました。
2023年4月時点の価格は、以下のとおりです。
誕生餅セット:4,950円
誕生餅:3,228円
さらに同じ玉島にある老舗、タテソースでおなじみの豊島屋(てしまや)とコラボレーション商品も発売しました。
「玉ノ浦 醤油パイ」(1個 124円)は、豊島屋の醤油「味露(みーろ)」を使った醤油風味のパイです。
サクサクとした軽やかな食感で、甘いバターの香りと醤油の甘く香ばしい上品な味わいが特徴です。
また令和2年(2020年)の岡山駅構内「さんすて」リニューアルに合わせ、岡山にちなんだ菓子4種を発売しました。
このうち「ももバウム」は「せとうちおみやげグランプリ」で「入賞」を獲得しています。
たくさんある菓子処ひらいの商品のなかから、代表的なもの・人気のものを紹介しましょう。
「良寛てまり」は高級感あふれる栗入り饅頭で贈答品にピッタリ
菓子処ひらいの代表菓子で、玉島銘菓の「良寛てまり」(1個 270円
。
良寛てまりは玉島の円通寺(えんつうじ)で修行した良寛が、子供たちとよく手鞠(てまり)で遊んでいたという説話をモチーフにした饅頭です。
良寛てまりは、上品で高級感のある商品。
贈答品にオススメです!
良寛てまりは、平成6年(1994年)に開催された第2回 岡山県創作みやげ品コンテストで菓子部門の「大賞」を受賞。
さらに、同年開催の第22回全国菓子大博覧会では「大臣栄誉賞」も受賞しました。
良寛てまりは、栗入りの薯蕷饅頭(じょうよ まんじゅう)です。
薯蕷饅頭は生地にヤマノイモ(ツクネイモ)を使った饅頭で、「上用饅頭」とも書かれるほど饅頭のなかでも高級な部類。
生地の中にはこし餡(あん)、それにくるまれて栗の甘露煮が丸ごと1個入っています。
良寛てまりの栗は「極軟(ごくなん)」と呼ばれる炊きかた。
ホクホクと柔らかな食感が特徴です!
小豆は北海道産。
餅屋時代から培った餡のノウハウを、和菓子向けに進化させています。
生地はプニッとした食感で、その中にこし餡のなめらかな舌触りと上品で控えめの甘さ。
そして栗のホクホクとしながらもシットリ感のある食感と、栗ならではの風味と甘みが味わえます。
良寛てまりは生地、こし餡、栗がバランスよく楽しめる饅頭です。
「こげまん」は生地の香ばしさと食感、餡の上品な甘さが魅力
「こげまん」(1個 125円)は、かりんとう饅頭の一種です。
平成20年代前半ごろ、全国的にかりんとう饅頭が流行しました。
そのとき菓子処ひらいでも、かりんとう饅頭の製造・販売を開始。
菓子処ひらいのかりんとう饅頭は、とてもおいしいと好評だったそう。
せっかくおいしい饅頭ができたので、流行が終わっても親しんでもらえる商品にしたいと考えた末に生まれたのが「こげまん」という名前でした。
地元に根付いた名前を考えていたとき、かりんとう饅頭を食べた先代が「こげーな見た目の饅頭がうめーんかと思うたら、あんげーうめーのー(こんな見た目の饅頭がうまいのかと思ったら、案外うまいなあ)」と岡山弁で話したそう。
それをヒントに、岡山弁にちなんだ名前で「こげまん」にしたとのことです。
「こげーなうめー饅頭、いっぺん食べてみられー(こんなにうまい饅頭、一度食べてみて)」を略し「こげまん」。
さらには「こげ茶色の饅頭」の意味もかけています。
生地の表面は「こげまん」という名前のとおり焦茶色でツヤがあります。
生地に黒糖を練り込み、中にはこし餡。
それを米油でカラッと揚げています。
材料にもこだわっています!
小豆は北海道産、黒糖は沖縄県産、小麦粉は岡山県産です。
表面は固めで、食べるとカリッとしています。
そして中の生地はフンワリ。
こし餡はとてもきめ細やかでなめらかな舌触りです。
上品で控えめな甘さで、後口もサッパリしています。
まるでサツマイモのような、少しネットリとした舌触りです。
サツマイモならではの甘さと風味ですが、甘さは強すぎず食べやすいです。
なお、サツマイモは国産のものを使っています。
常温で食べてもおいしいですが、菓子処ひらいのおすすめはオーブントースターで2〜3分焼いて食べる方法。
実際にやってみると揚げたてのように生地はサクサク、中はホクホクで、常温とは違ったおいしさ。
冷凍したあとに半解凍くらいで食べるのもおすすめです!
半解凍は、アイス菓子のような独特の味わいでした。
「あんてまり」はモッチリ食感のカステラ生地に4種の餡
「あんてまり」(1個 111円)は、新感覚の饅頭です。
生地は350ミリリットル缶の上面ほどの大きさで、厚みは2センチメートルほど。
あんてまりは「生もみじ饅頭」をヒントに、玉島ならではのものにアレンジ。
玉島といえば良寛さんの手まりということで、手まり型の饅頭になったそう。
あんてまりも食材にこだわっています。
小麦は岡山県産、卵は美星町産、小豆は北海道産です!
あんてまりは、生地が独特です。
カステラ生地なのに、まるで団子のようにモッチリとした弾力があります。
とても不思議な味わいです。
中には餡がタップリと入っています。
餡は全部で4種類。
- こし餡
- サツマイモ餡
- ブルーベリー餡
- 抹茶餡
こし餡は、きめ細やかでシットリなめらかな舌触り。
そして、甘すぎない控えめで上品な甘さです。
少しネットリとした舌触り。
まるで焼き芋のような甘さと風味だが、甘さは強すぎず後口がスッキリしています。
ブルーベリーを使うのはめずらしい印象ですが、岡山県産の果物であんてまりに合う食材を探したところ、岡山県産のブルーベリーに行き着いたそうです。
薄い紫色をした餡で、こし餡の舌触りなのにブルーベリーを食べているかのようなさわやかな甘酸っぱさがして、フルーティー。
不思議な味わいです。
深緑色の抹茶餡は、こし餡と同じでシットリとした舌触りです。
上品な甘さの中に、抹茶の風味とほろ苦さが広がります。
「倉敷小判」は自慢の生地とたっぷりクリームのワッフル
菓子処ひらいは、洋菓子もつくっています。
洋菓子のなかでも おすすめなのが「倉敷小判」(1個 181円)。
倉敷小判は、ワッフルです。
倉敷といえば美観地区。
美観地区はかつて豪商が多かったことから、小判をモチーフにしているのです。
倉敷小判は、生地のフンワリ感が自慢です!
倉敷小判は5種のクリームがあります。
- カスタード
- イチゴ
- 抹茶
- チョコレート
- コーヒー
小さな子供にも好まれ、世代問わずに食べられるように考えられたのが、倉敷小判です。
大正元年から餅や菓子をつくり続け、地元に根付いている菓子処ひらい。
有限会社 菓子処ひらいの代表取締役・平井剛(ひらい つよし)さんに話しを聞きました。
菓子処ひらい(本店)のデータ
名前 | 菓子処ひらい(本店) |
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住所 | 岡山県倉敷市玉島乙島6697-5 |
電話番号 | 086-522-3077 |
駐車場 | あり 約8台 |
営業時間 | 午前8時30分〜午後6時30分 |
定休日 | なし 休業は元日のみ |
支払い方法 |
※交通系電子マネーのPiTaPaは利用不能 |
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