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【11/4(月)開催】第4回DESIGN GOALsコレクション2024 ~ 障がい者アートでつながる28店舗が児島に集結!

【11/4(月)開催】第4回DESIGN GOALsコレクション2024 ~ 障がい者アートでつながる28店舗が児島に集結!

伝えとこ / 2024.10.29

聴覚障がいのある私が、初めて出会う人に会うときによく言われる言葉のひとつに「障がいのあるかたと、初めてゆっくりお話ししました」があります。

外国籍の人、障がいのある人、トランスジェンダーの人……。
さまざまな背景のある人がいることは知っているけれども、関わったことがない。

このような状況に疑問を感じたデザイン会社が、障がいのあるアーティストとタッグを組み「共生社会」の実現に向けたコレクションを実施するとのことで、お話を聞いてきました。

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記載されている内容は、2024年10月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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DESIGN GOALs PROJECTとは

DESIGN GOALs PROJECTとは、障がいのあるクリエーターとデザイナーがプロジェクトチームとなり、企業が希望するデザインを制作する一般社団法人DESIGN GOALsが取り組んでいる事業です。

DESIGN GOALs PROJECT報告書

障がい者のアートは、就労や社会参加の準備段階の「余暇支援」という枠組みで営利を目的としないものも多く存在します。

しかし、一般社団法人DESIGN GOALsが取り組んでいるDESIGN GOALs PROJECTは、

障がいのあるクリエーターのデザインに価値を見いだし、報酬を保障することが障がい者の社会参加や収入につながる

という理念のもとに活動しているプロジェクトです。

プロジェクトに参加する企業にとっても社会貢献につながるメリットがあります。

第4回倉敷DESIGN GOALsコレクション2024 とは

倉敷DESIGN GOALsコレクションは、一般社団法人DESIGN GOALsが主催するイベントで、2024年11月4日(月・振休)午前10時~午後3時まで開催されます。

前回の第3回同様「高梁川流域」をテーマに、障がい者アートでつながる28店舗が児島市民交流センターに集まります。

出展者の詳細は、以下の画像を確認してください。

画像提供:一般社団法人DESIGNGOALs
画像提供:一般社団法人DESIGNGOALs
画像提供:一般社団法人DESIGNGOALs
画像提供:一般社団法人DESIGNGOALs
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主催者インタビュー

第4回DESIGN GOALsコレクション2024開催への思いや当日の楽しみかたについて、主催者の高橋京恵(たかはし きょうえ)さんに取材しました。

高橋京江(たかはし きょうえ)さん
高橋京恵(たかはし きょうえ)さん

高橋さんが障がい者アートに着目したきっかけを教えてください。

高橋(敬称略)

私は元々、FIL DESIGNというデザイン会社を経営しているんです。そのデザイン会社で、岡山県備前県民局事業として始まった「障害者アートを活用したデザインビジネス展開事業」事務局として2年間、企画・運営に携わってまいりました。

そこで出会った障がい者の多くは、日常生活に支援が必要です。しかし、その人に合った環境さえ用意すれば、会社としてお仕事をお願いできるくらいに完成度の高いものを作ってくれる人が多いことに気付きました。いちアーティストとして素敵な作品を生み出す人もたくさんいます。

それにもかかわらず、障がい者雇用では安定した収入を見込めないことも多々あります。障がい種別に応じた支援が必要でもスキルの高い彼らにしっかりとした対価を払いたいと思って、DESIGN GOALs PROJECTをはじめました。

第4回倉敷DESIGN GOALsコレクション2024は、28もの店舗が集結するとのこと。前回のようにマルシェのようなイベントなのでしょうか。

高橋

そのとおりです。
倉敷DESIGN GOALsコレクションとしてイベントを開催する前は、個人的に倉敷で開催されている「ロコロコ・マルシェ」に携わっていました。

ロコロコ・マルシェは、新型コロナウイルス感染症が流行していた頃に農業を盛り上げるために立ち上がったイベントです。この頃は農業生産者だけでなく、障がい者が福祉施設で作ったスイーツやハンドメイド作品もお客さまとつながる術を探している状況だったので、自然に農業と福祉事業所が共同でマルシェをしていました。

食べる・遊ぶ・飲む

これらは、障がいの有無に関係なくみんなが楽しめることのひとつです。ロコロコ・マルシェで、障がいの有無に関係なくいろいろな人がごちゃ混ぜになってマルシェを楽しんでいるようすを見て、私もやってみたいと思うようになりました。

今回の第4回倉敷DESIGN GOALsコレクション2024にも、ロコロコ・マルシェで知り合った出展者が多数出展予定です。

DESIGN GOALsコレクションは、最初からマルシェのような形式だったのですか。

高橋

いいえ。最初は、岡山県備前県民局事業として始まった「障害者アートを活用したデザインビジネス展開事業」の報告会として、障がいのある当事者と企業の作った作品の発表会をしました。

でも、かしこまった「発表会」だけでなく、普段障がい者と関わりのないかたにも気軽に入ってきやすい雰囲気を作りたくて……。

そのときに頭に浮かんだのが、ロコロコ・マルシェでの経験です。ロコロコ・マルシェには、障がいのある人が働く事業所と協働で事業を展開している出店者も多くいました。

だから、DESIGN GOALsコレクションでも、直接障がい者が店頭に立っていなくても生産過程に障がいのある当事者が携わっている出展者を募って、マルシェのような雰囲気を作りたいと思ったんです。

その相談に行った店舗から「児島地区を盛り上げてほしい」という声があがるようになったので、DESIGN GOALsコレクションは児島市民交流センターで開催しています。児島市民交流センターで開催するようになってからは今回が3回目です。

2024年5月開催のようす
2024年5月開催のようす

児島市民交流センターは外に芝生があって、子どもたちが自由に走りまわれるんです。視界を遮るものがなく、車も入ってこないので、多動など発達障がいのあるお子さん連れの家族も安心して過ごせます。また、芝生の広場だけでなく館内も広いスペースで利用できるので、車椅子で来場される参加者も移動しやすくて気に入っています。

今回新しい企画はありますか。

高橋

DESIGN GOALs projectをきっかけに、岡山市北区にカモノハシという就労継続支援B型事業所が2024年春に開所しました。カモノハシでは、岡山市・赤磐市・総社市・倉敷市・吉備中央町などにお住まいで、受給者証のあるかたを対象にデザイン業務をしていて、DESIGN GOALsで活躍するクリエーターにも利用してもらっています。

利用者のなかには「普段と違う」環境に不安を感じるかたもいるため、普段のカモノハシのようすを実際に見ていただくのはなかなか難しいのが現状です。そこで、今回はカモノハシで利用者が制作活動をしているようす動画にまとめて上映します。

ぜひ、普段の私たちのようすを見ていただきたいですね。

当日のおすすめの楽しみかたを教えてください。

高橋

「きらりの缶バッジ屋さん」や「クラシス」の似顔絵は、障がいのある当事者クリエーターが主催するワークショップになります。障がいのある当事者と一緒に、まずは【体験】してほしいです。

お腹が空いたら、飲食店舗へ。こちらも、障がいのある当事者が生産過程に携わっている店舗や高梁川流域でフードロスなどに積極的な店舗が出店します。どれも味に自信のあるお店ばかりなので、しっかりとお腹を満たしてください。

帰り際には、ぜひお土産もどうぞ。現在、カモノハシの利用者もこの日のために作品を作っているところです。

参加者にはどのようなことを感じてもらいたいですか。

高橋

障がいの有無に関係なく、「みんな一緒に楽しむ」ことを目的にしたイベントです。

障がい者アートもデザインとして素晴らしいものがたくさんあるんです。それを多くの人に知ってもらいたいんです。

写真提供:一般社団法人DESIGN GOALs
写真提供:一般社団法人DESIGN GOALs

というのも、私には障がいのある子どもがいまして、一人はカモノハシとは別の就労継続支援B型事業所で洗車や草取り、清掃などの作業をしています。
もう一人は、特別支援学校に通っていて、一般就労に向けて実習を頑張っています。こういう子たちを育ててきて、小学校や中学校には特別支援学級がありますが、高等学校や大学、専門学校は障がいのある学生がほとんどいないと感じているんです。にもかかわらず、社会では障がい者の雇用促進などが求められていますよね。

でも、高等学校以降障がい者と関わったことがない人がいきなり社会に出て障がいのある人と関わるのは、当事者にとっても周りの人にとっても難しいことではないでしょうか。だから、マルシェのような誰でも楽しめるようなイベントを通して「障がいのある人と関わったことのある」人が増えたら良いだろうなと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

高橋

障がいの有無にかかわらず、一緒に体験して、同じものを食べて……参加者同士、出展者と参加者が気軽に触れ合っていただけたらうれしいです。

ご来場、お待ちしています。

おわりに

私も、2024年5月に開催された倉敷DESIGN GOALsコレクション2024に参加しました。

当日は参加者のかたが「この作家さんの作品が欲しかったの!」とうれしそうに作品を購入する姿や、老若男女障がい有無に関係なくみんなが列をなしてワークショップに参加していた姿が大変印象的でした。

11月4日(日・振休)は、【食べて、飲んで、遊んで、作って】を楽しみに倉敷DESIGN GOALsコレクション2024へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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第4回DESIGN GOALs コレクション2024のデータ

宣伝チラシ表
名前第4回DESIGN GOALs コレクション2024
期日2024年11月4日(月・振休)午前10時~午後3時
場所倉敷市児島味野2丁目2−38
参加費用(税込)入場無料 ※ワークショップ300〜500円、物販・飲食200円〜
ホームページDESIGN GOALs 公式Instagram
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高石真梨子

高石真梨子

東北→九州→近畿→関東を経て、2023年12月に倉敷市地域おこし協力隊になりました。

音の世界と音のない世界の狭間に住んでいる、手話と日本語のバイリンガルです。障がいの有無にかかわらず、倉敷を旅して倉敷に住み続けたくなるような情報を発信していきます。

こんにちは、地域おこし協力隊です

県外から倉敷市への移住をより一層進めるため、Webを通じた生活者目線での情報発信や、移住関連イベントへの協力をミッションに活動しています。

倉敷市地域おこし協力隊

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