目次
インタビュー
岡山の美術品や岡山の食文化に出会える、くらしき宵待ちGARDEN。
成り立ちや思いについて、株式会社倉子城文化サロンの広報担当のかたに話を聞きました。
くらしき宵待ちGARDENの成り立ち
くらしき宵待ちGARDENの成り立ちを教えてください。
広報担当
倉子城文化サロンのオーナーのお父様がこの土地を約40年前に買い取りました。
しばらく手つかずになっていたのですが、20年近く前にオーナーが、地域の美に触れられるミュージアムを建てたいと考えたんです。
ミュージアムのために財団ができ、この場所に人を集めるために「くらしき宵待ちGARDEN」を作ることにしました。
つまり、きび美ミュージアムの計画が先にあったんですか?
広報担当
そうなんですよ。
2015年に完了した「1期工事」でパーラーやレストランの入った木造2階建てを建設し竹林を整備して、きび美ミュージアムは「2期工事」で完成しました。
でも、2期工事の内容も最初から計画していたものです。
倉敷美観地区にある土地や建物は、持ち主が自由に工事できるわけではありません。
倉敷市が中心市街地活性化計画を立てていて、その計画順に沿って開発しています。
くらしき宵待ちGARDENも倉敷SOLAも、その計画に組み込まれた壮大なプロジェクトのなかのひとつなんです。
竹林について
この土地に竹林があるのは、計画したものですか?
広報担当
竹林庭園にするために植えたものではありません。
近隣の竹から根がやってきたのか、自然発生的にこの土地に竹が生えていたんです。
真ん中にある木も、わざわざ植えたものではなくて、鳥が落とした種から育ったものなんですよ。
昔は竹が1,500本くらい生えていて、ジャングルのように人が入れないほど茂っていました。
知る人ぞ知る、筍掘りスポットだったそうなんです。
倉敷美観地区は意外と緑地が少ないんですよね。
せっかく竹が青々と茂っていたので、竹を活かしてみんなが楽しめる庭にできないか、と考えて設計された庭です。
それでも計画当初は、2期工事で竹林をすべて潰そうと考えていたんです。
しかし、訪れるみなさんが竹林を喜んでくださったので、竹林を残して隅にミュージアムを建てる形に変更しました。
竹林の維持管理のために、どのようなことをしていますか?
広報担当
どんどん根が広がるので、通路などから生えてくるたけのこは処分しなければなりません。
春には、葉っぱがものすごい勢いで落ちてくるので、月4回ほど庭師やお掃除の人に入っていただいています。
風通しを良くしておかないと腐っていくので、古い竹や傷んだ竹もどんどん伐採して。
また、根が広がりはするんですが、メロンの皮模様のように網状に広がるため根が浅いんですね。
なので、台風のたびに何本も倒れたり折れたりします。その時も処分と手入れが必要です。
殺虫剤はできるだけ使いたくないので、最低限、蚊が葉っぱに止まりにくくなる防虫剤を撒いています。
芝も何度も植えかえているんですけど、頻繁に人が歩くので茂りませんね。
きび美ミュージアムと茶室
きび美ミュージアムのコレクションはどうやって集められたのでしょうか?
広報担当
オーナーのお父様が、「地元作家の作品を地元に残しておきたい」との思いで集められたものです。
そして今のオーナーが「集めた作品を一般公開できるように」と考え、きび美ミュージアムができました。
茶室を作ったのはなぜですか?
広報担当
文化財的なお茶道具をたくさん持っていたんですね。
お茶道具はすべて美術品です。
書を掛けてみなさんで鑑賞して、いわれだとか作家のことを知り楽しんだあとに、またお茶をゆっくりいただくようなお茶会を開きたいなと思いました。
実際にお茶会を開催しています。どういう美術品があるかお品書きみたいなものを準備して。みなさんお勉強もしながら楽しんでいただいています。
足が痛い人に向けてテーブルに椅子の席も用意していますよ。
「おもてなし」から生まれたパーラー果物小町
パーラーを作ったのはなぜでしょう?
広報担当
倉子城文化サロンのオーナーのおもてなしの心から始めたことです。
観光で岡山にいらっしゃったかたが、冬に来て「白桃はありますか?」っておっしゃるんですね。
そんなかたにも旬の白桃を味わっていただくために、苦節2年かけてシェフが開発したのが、白桃のソフトクリームです。
地元産の白桃の旬の果汁を45パーセント以上練り込んでいます。
実は世の中の「普通の」ソフトクリームには、果汁が1滴も入っていないソフトクリームが多いんです。
パーラー果物小町のソフトクリームは、着色料も香料も使わず、果物を丸かじりしたような鼻に抜ける香りと味わいを残しています。
企業秘密な部分があるので、宣伝したい部分が言えないもどかしさがあるんですけど。
旬でない時期に倉敷に来られたとしても、「清水白桃はこんなにおいしいんだ」と知っていただきたくて始めました。
「くらしき宵待ちGARDEN」の名前に込めた願い
「くらしき宵待ちGARDEN」の名前の由来を教えてください
広報担当
滞在型の倉敷観光を目指し、大人のかたが宵を楽しみに出かけられる場所にしたい、という思いからです。
まだ充分にはできていないのですが、夜を楽しめるよう、ライトアップなどに力を入れて。
観光の人も近所の人も夕食の後にお散歩していただけるいい場所にしたい、と願って作っています。
訪れたかたが、上質な楽しみやくつろぎ、「憩い」を感じてくださればうれしいです。
「くらしき宵待ちGARDEN」で上質なひとときを
おもてなしの気持ちから生まれたソフトクリーム、地域食材を活かしたイタリアン、地域のことを考えて集めた美術品と、美しい竹林庭園。
大人が落ち着いて過ごせる空間は、昼も夜も魅力的で、地域と人を思うあたたかい場所でもありました。
今後も、音楽イベントやお茶会やホールでの講演などの情報など、ぜひチェックしてみてください。
吉備の文化や美に触れ、心豊かなときを過ごせることでしょう。
くらしき宵待ちGARDENのデータ
名前 | くらしき宵待ちGARDEN |
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所在地 | 岡山県倉敷市中央1丁目4-22 |
電話番号 | 086-425-7733 |
駐車場 | なし |
開館時間 | 店舗により異なる |
休館日 | 店舗により異なる |
入館料(税込) | |
支払い方法 | |
予約について | |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | くらしき宵待ちGARDEN |