2020年から新型コロナウイルス感染症の影響で、倉敷美観地区を訪れる観光客が激減しました。
一時的に増えても、緊急事態宣言・まん延防止等重点措置が繰り返され、文化施設・飲食店・観光業は大きな打撃を受け、まだ回復には至っていません。
そんな状況でも、あえて倉敷を選んで訪れてくれるかたに、感謝の気持ちを伝えたい。
そう考えた倉敷商業高等学校(倉商)の生徒が、観光客向けに手紙を書きました。
この記事では、2021年12月4日(土)に生徒が手紙を渡すようすをレポートします。
記載されている内容は、2021年12月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
手紙を書いたのは倉商2年生の書道を選択した生徒
観光客向けの「お手紙」を書いたのは、倉敷商業高等学校(倉商)2年生のうち、書道を選択した生徒「124名」。
書道の授業として、「行書」のまとめの取り組みとして行なったそうです。
行書という書体は、実用に適した書体なので、担当教諭である梶谷純子先生が「今しか書けない思いを美観地区の観光客に向けて手紙として書いてみよう」と考え実施しました。
全部で100セット作成しており、手紙はすべて生徒の「手書き」です。
袋詰めやマスキングテープでのデコレーションも、書道選択者が行なっています。
生徒は「慣れない『行書』で書くことが大変だった」と語っていました。
手紙の内容は?
手紙には、「コロナ禍で訪れてくださったことに対する気持ち」を必ず入れることになっていたそうです。
それだけで、便せん1枚の紙面が埋まらない生徒は、自分の一押しを紹介しています。
- 白壁の町並みが楽しめる
- 大原美術館がある
- 倉敷駅から徒歩10分程度と近い など
手紙を書いた生徒いわく「中身はバラバラ」とのこと。
1部もらったので、一例として紹介します。
また、手紙のうち4点は、倉敷館 観光案内所に展示されるそうです。
展示は2021年12月いっぱい
2021年12月4日に手渡し
倉敷市観光課の協力でマスクケースがセットになり、2021年12月4日(土)に手渡しすることが決まりました。
午前9時から倉敷館 観光案内所で、「くらしき川舟流し」乗船券の購入者先着100名に無料で配布され、生徒が順番に手渡しをします。
この日、参加したのは手紙を作成した生徒のうち、倉商書道部に所属する生徒12名です。
「楽しんできてください」
「ありがとう」
と緊張した面持ちで手紙を渡し、受け取った観光客も笑顔で対応していました。
その後、川舟流しの出発時にお見送り。
100セット用意された手紙は、1時間半程度で配布を終えました。
おわりに
新型コロナウイルス感染症の感染者が減り、平日は学生・週末は大人という感じで、観光地「倉敷美観地区」にも賑わいが戻って来ています。
しかし、学生たちの活動にはまだまだ制限が多い状況です。
今回、手紙を書いた生徒は高校2年生。
2020年からのコロナ禍で入学し、高校生活の半分がすでに終わろうとしています。
制限の多いなかでがんばっている、高校生の活動を目にしてもらえばと思いました。
手紙のうち4点は2021年12月の1か月間、倉敷館 観光案内所に展示されます。
美観地区に足を運んだときは、ぜひ見てみてください。