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倉商書道部 令和3年度大作「繋」 〜 今を生きる高校生が伝えたいと考える「豪雨の記憶」

倉商書道部 令和3年度大作「繋」 〜 今を生きる高校生が伝えたいと考える「豪雨の記憶」

知っとこ / 2021.07.19

平成30年7月豪雨の発災をきっかけに、「倉書プロジェクト」と称し、書を通じての復興活動・メッセージの発信活動を行なっている倉敷商業高等学校書道部

「今を生きる」「明日へ」「願い」の3部作は、被災者はもちろん多くの倉敷市民に力を与えてくれました。

しかし災害から3年経過し、この3部作を見てきた生徒も2021年3月で卒業。

4年目に入った倉書プロジェクトは、世代交代を迎えます。

令和3年度の書道部3年生が、作品のキーメッセージに掲げたのは「繋」。

作品は2021年7月9日から23日まで、再オープンしたばかりの「マービーふれあいセンター」で展示されたため、そのようすをレポートします。

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記載されている内容は、2021年7月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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倉商書道部 令和3年度大作「繋」の展示のデータ

「繋」
名前倉商書道部 令和3年度大作「繋」の展示
期日【マービーふれあいセンター】
2021年7月9日〜23日

【倉敷駅地下ギャラリー】
2021年7月30日〜8月31日
場所マービーふれあいセンター・倉敷駅地下ギャラリー
参加費用(税込)無料

岡山県立倉敷商業高等学校 書道部とは

岡山県立倉敷商業高等学校

岡山県立倉敷商業高等学校(以降、倉商)書道部は、「書は人なり」を活動目標に、部活動を通じて一人ひとりが成長し充実した高校生活を送れるように活動しています。

2021年7月現在の部員数は45名(1年13名、2年16名、3年16名)。

以下のような書にまつわる、さまざまな活動を行なっています。

  • 国際高校生選抜書展(書の甲子園)
  • イオンモールカップ高等学校書道パフォーマンスグランプリ
  • 書を通じた社会貢献活動「倉書プロジェクト」

2020年度は書道パフォーマンスグランプリが中止になるなど、例年通りの活動ができませんでしたが、2021年度は制限があるものの、大会などは徐々に再開してきています

倉書プロジェクト

倉商書道部は、平成30年7月豪雨の発災をきっかけに、書を通じての復興活動・メッセージの発信活動を「倉書プロジェクト」と称して取り組んでいます

「今を生きる」「明日へ」「願い」の3部作は多くの倉敷市民に力を与えたと思います。筆者も3部作に力を与えられた一人です。

▼今を生きる(2018年)

今を生きる
写真提供:倉商書道部

▼明日へ(2019年)

明日へ
写真提供:倉商書道部

▼願い(2020年)

願い
写真提供:倉商書道部

しかし、倉書プロジェクトの始まりを知る生徒も2021年3月に卒業。

世代交代となったのが、2021年度(令和3年度)です。

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令和3年度の作品は「繋」

「繋」

令和3年度の作品は「繋」となりました。

文言は、3年生の部員16名で話し合って決め、全員で制作したそうです

文言を転載します。

作品の文言

語り合おうあの日のことを
伝えようあの日のことを

忘れてはいけない
大切な思い出を失い
孤独と向き合った日々を

あの日刻まれた記憶は
未来のためのメッセージ

心と心を繋ぎ故郷への想い
私たちが受け継いでいく

「繋」の解説

キーメッセージとなる「繋」には、2つの意味が込められているそうです。

1つ目は、部員の考える「繋」のイメージ。「記憶・命・想い・人・心・後世」です。

2つ目は、倉商書道部として自分たちが「倉書プロジェクト」を受け継いでいくんだという決意。

新型コロナウイルス感染症のため、書道パフォーマンスはもちろん、部活動そのものが制限されている状況で、取材対応も不慣れななか一生懸命説明しているのが印象的でした。

2021年7月23日までは「マービーふれあいセンター」で展示

マービーふれあいセンター

「繋」は2021年7月現在、以下の予定で展示されることが決まっています。

日程場所
2021年7月9日〜23日マービーふれあいセンター
2021年7月30日〜8月31日倉敷駅地下ギャラリー

マービーふれあいセンターで展示するようすを、簡単に紹介します。

バスから搬出する部員
バスから搬出する部員
マービーふれあいセンター内
マービーふれあいセンター内
展示中のようす
展示中のようす
作品を確認する部員
作品を確認する部員
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おわりに

「繋」と生徒

平成30年7月豪雨から3年。

取材を行なった2021年7月9日の天気は「雨」で、雷が鳴り雨足も強く、どこか落ち着かない感じでした。

この時期の雨は、毎年落ち着かないんです……。

3年という月日は意外と長く、キレイになってきた街を見て安心して「もういいでしょ」というかたもいれば、「復興はまだまだ先」というかたもいます。

3年間の歩みはそれぞれで、倉商書道部はもちろん、生徒それぞれにとっても同じことがいえるでしょう。

何を「繋ぐ」のか?

それを考え続けるのが、今を生きる私たちの責任なのかもしれません。

倉商書道部 令和3年度大作「繋」の展示のデータ

「繋」
名前倉商書道部 令和3年度大作「繋」の展示
期日【マービーふれあいセンター】
2021年7月9日〜23日

【倉敷駅地下ギャラリー】
2021年7月30日〜8月31日
場所マービーふれあいセンター・倉敷駅地下ギャラリー
参加費用(税込)無料
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戸井健吾

戸井健吾

1979年生まれ、倉敷市在住
2児の父親

システムエンジニアの仕事に携わりながら、ブログ・イベント運営など様々な仕事を行っています。

現在は当メディアを運営する一般社団法人はれとこの代表理事を務めつつ、フリーランスとしても活動中。

自分自身が美観地区を楽しみながら、「行ってみたい」と思える情報を発信することをモットーにしています。

信頼できるWEBメディアになれるように、メンバーが一丸となって運営しています。

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倉商書道部 令和3年度大書「繋」

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