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三宅商店カフェ工房 ~ 農家と地域とのつながりを大切にする工房

三宅商店カフェ工房 ~ 農家と地域とのつながりを大切にする工房

買っとこ / 2021.09.29

焼き菓子やジャムの工房と聞いてどのようなものを思い浮かべるでしょうか。

鉄筋コンクリートや木造建てなど、建物の造りも広さも、ひとによって工房のイメージは異なると思います。

しかし「長屋門を改装した工房」を思い浮かべるひとは少ないのではないでしょうか。

なかなか珍しい長屋門を改装した工房が倉敷市酒津にあります

倉敷市内に3店舗を構える三宅商店のジャムや焼き菓子などを作る工房です。

珍しいポイントは「長屋門」だけではなく農家や地域とのつながりを大切にする、三宅商店カフェ工房へ訪れました。

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記載されている内容は、2021年9月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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三宅商店とは

倉敷市内に3店舗構えるカフェ「三宅商店」。

2004年にオープンした、倉敷美観地区の「町家喫茶 三宅商店」が一号店です。

2010年には二号店の「水辺のカフェ 三宅商店 酒津」がオープン。

その2年後の2012年には倉敷美観地区で「林源十郎商店」ができました。

いずれも古民家や古くからある建物を使用していて、改修は必要最低限に。

そのため建物の歴史を随所に感じることができます。

三宅商店美観地区_外観
2021年6月撮影の町家喫茶 三宅商店

他の共通点は、いずれもジャムや焼き菓子の販売やカフェの営業をしていること。

現在、三宅商店系列店で販売しているジャムや焼き菓子などは、2016年に酒津にできた「三宅商店カフェ工房(以下、カフェ工房)」ですべて作っています

さて三宅商店の心臓といっても過言ではない、カフェ工房について紹介しましょう。

三宅商店カフェ工房と旧原田邸の役割

倉敷市民の憩いの場、酒津公園にほとんど隣接した場所にあるカフェ工房。

アパートが2棟建つほどの広い敷地に、母屋の「旧原田邸」があります。

母屋の手前は、通りに面してどっしりと建つ長屋門が。

この長屋門を改装し、誕生したのがカフェ工房。

カフェ工房三宅商店_長屋門

「長屋門を改装した工房」と言いましたが、工房部分は長屋門の半分です。

上の写真で見ると、長屋門の真ん中に入口があり、その奥側(入口の右側)が工房。

三宅商店のすべての商品を作っている工房と思うとコンパクトな印象が。

しかし工房の大きさより大切なのは、扱う素材や商品に対する想いだと取材を通して感じました。

ジャムや焼き菓子などの企画・製造

工房の内部は、ジャム部門と焼き菓子部門で仕切られています。

三宅商店カフェ工房_工房外観
奥の窓はジャム部門、手前の窓が焼き菓子部門です。間に仕切りがあります。

季節の素材ありきでジャムや焼き菓子などが製造されるそうです。

展示会やイベントに合わせて作ろうなど、企画することもあるのだとか。

すべて工房で果物の皮むきなどの処理・加工をし、ジャムや焼き菓子などを作り上げます。

ジャムや焼き菓子などの販売

カフェ工房で作られたジャムや焼き菓子は、店頭やオンラインショップで販売されます。

系列店だけでなく、カフェ工房の母屋である旧原田邸でも販売されています。

旧原田邸ではスタンプカードを配布。
スタンプを貯めると商品の購入時だけでなく、水辺のカフェ三宅商店 酒津での食事利用にも使えます。

三宅商店カフェ工房_販売コーナー
旧原田邸の販売コーナー

オンラインショップ商品の発送

新型コロナウイルス感染症流行の以前より、オンラインショップが開設されています。

発送は母屋の旧原田邸の事務所から。

直接、旧原田邸で購入して発送することもできます。

製造から発送までカフェ工房と旧原田邸で行ない、自慢の逸品が酒津から全国へ。

購入する側にとっては、どこにいてもボタン一つで購入できるので便利ですね。

系列店のメニューの一部を調理

販売商品だけでなく、カフェで使うかき氷のシロップやソース、ドライフルーツなどの加工もしています。

ちなみに販売用のかき氷シロップも作っていて、三宅商店の系列店やオンラインショップで購入可能。

▼町家喫茶三宅商店で提供していた新茶のパフェ。オレンジのドライフルーツはカフェ工房で加工されました。

三宅商店カフェ工房_パフェ
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地域の宝「旧原田邸」を工房に

カフェ工房は倉敷市酒津にあります。

2016年にこの地へ移転するまでは、工房の機能は倉敷美観地区の林源十郎商店内にありました。

なぜ酒津へ工房を移転したのでしょうか。

それは旧原田邸の建物の存在が大きく影響しています。

カフェ工房三宅商店_入口
2019年11月撮影

旧原田邸は、岡山県初のオリンピック選手である原田武一の生家です。

原田選手は大正から昭和にかけて世界中で活躍し、1924年のパリオリンピックへ出場しました。

三宅商店カフェ工房_原田武一

旧原田邸は1888年頃に建てられたそうで、当時は顔合わせの場所に使われるなど地域にとって大切な存在でした。

三宅商店カフェ工房_内観

地域の大切な存在で、倉敷市の偉人の生家である旧原田邸ですが、2016年前の数年間は空き家となっていました。

そこへ大手不動産から歴史的価値のある建物を壊してアパートを建てる話が。

建物の解体を知った、三宅商店を運営する有限会社くまの代表取締役 辻 信行(つじ のぶゆき)さんが「地域の宝を残さなくては」と思い、旧原田邸の購入を決意。

旧原田邸の室内から撮影。外と内の境目をあいまいにすることで開放的な空間に。

購入後は、三宅商店の事務所と工房の機能を旧原田邸へ。

地域の宝を守ったうえに、三宅商店を支える場所として生まれ変わりました。

新たな地域の宝となったことで建物自体も喜んでいるのではないでしょうか。

三宅商店カフェ工房_紅葉
2019年11月撮影

カフェ工房で活躍する堂本佳世子(どうもと かよこ)さんと橋原絵美(はしはら えみ)さんにお話しを聞きました。

インタビューを読む

三宅商店カフェ工房のデータ

名前三宅商店カフェ工房
住所岡山県倉敷市酒津2226 旧原田邸
電話番号086-435-0280
駐車場あり
約5台
従業員も駐車します。
営業時間午前10時~午後4時
定休日土、日、祝日
支払い方法
  • 現金
  • PayPay・LINE Pay・d払い
ホームページ三宅商店カフェ工房
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倉敷そだち

倉敷そだち

倉敷市在住。倉敷市でのびのびそだちました。食べることが大好き食いしん坊。家ではじっとしていられず、美味しいものを探しにふらっと出かけています。
「倉敷が好き」「倉敷に行こうかな」と思うひとを増やすことが自分の使命と思っています。

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三宅商店カフェ工房_紅白ジャム

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