倉敷市水島は時代により大きな移り変わりがあり、古いもの・新しいものが混在するまちです。
- 漁師まち
- 干拓による新興農業地域
- 近年の工業コンビナートのまち
少しでも、まちの成り立ちを知ることができたらと思い、「みずしま地域カフェ~呼松の巻」に参加しました
記載されている内容は、2023年9月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
「みずしま地域カフェ」とは
「みずしま地域カフェ」は、公益財団法人 水島地域環境再生財団(以下、みずしま財団)が主催する、以下のような目的で開催している取り組みです。
- 新鮮な気持ちで水島地域の情報を発見し、 情報の面白いポイントは何かを探る
- まちの情報が集まって、 見えてきたことでみずしまの新しい魅力を 「水島メモリーズ」 にまとめる
「水島メモリーズ」は2023年9月現在、8巻発行されており、どれも等身大のまちのトピックを紹介しています。
足を運んでみました
今回の会場は「呼松(よびまつ)」で、地元呼松の住民、水島協同病院関係者が集まり、呼松の過去と今を語り知る茶話(さわ)会として開催されました。
まず、戦前のまちの姿、戦後コンビナートがつくられたあとのまちの変化のようすなどの話を聞く交流会がおこなわれました。
その後、お聞きしたことを踏まえて、呼松のまち歩きをしました。
呼松の声を聞く交流会
茶話会の和やかな雰囲気のなかで、戦前のまちの姿、戦後コンビナートがつくられまちの変化のようすを聞きました。
元漁師のかたは、海について以下のように語っていました。
「コンビナートができるまでは、漁師まちとして50隻もの漁船があり栄え、春はサワラ、秋はマナガツオと、魚がわいて獲れた」
ご婦人は、まちについて以下のように語っていました。
「まちには警察署、郵便局、銀行、映画館、ダンスホール、酒蔵などがあり、近隣で中心的な役割を担っていた」
その後、水島コンビナートが操業し、まちの姿は大きく変わりました。
- まばゆいばかりに闇夜を照らしごうごうと音をたてる炎
- 臭くて食べられない魚
- 黒い煙がのどを犯し呼吸器を襲う
開発がもたらした負の側面を学びました。
呼松を感じるまち歩き
その後、まち歩きに参加しました。
呼松は公害反対運動の原点
呼松は、公害反対運動の原点です。
水島コンビナートが操業して4年後の1964年(昭和39年)、呼松の隣接地で化成水島(現:三菱ケミカル株式会社)が操業し、住民700名はさまざまな問題を起こした企業に対して抗議行動(通称「呼松エピソード」)をおこします。
この行動は、市を動かす契機になりました。
ただし、水島地域の公害問題の解決には至らず、呼松の公害認定患者を含めた倉敷市の公害認定患者によって1983年(昭和58年)に裁判が提訴。
裁判の和解に至ったのは抗議行動が始まってから32年経過した1996年(平成8年)でした。
おわりに
「みずしま地域カフェ」に参加して、呼松の過去と今を当事者から聞き、まち歩きをしながら学んだことを体感する貴重な機会となりました。
「みずしま地域カフェ」と「水島メモリーズ」に、これからも注目したいと思います。
不定期開催ですが、次回開催時は参加してみてはいかがでしょうか。
情報提供者:げんき
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みずしま地域カフェ~呼松の巻のデータ
名前 | みずしま地域カフェ~呼松の巻 |
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期日 | 不定期開催 詳細は、みずしま財団ホームページ参照 |
場所 | |
参加費用(税込) | 参加費は無料 |
ホームページ | みずしま財団 |