岡山県倉敷市新田にある「倉敷市屋内水泳センター」が、2026年3月31日に閉館しました。
筆者が小学生だった1980年代には通称「温水プール」と呼ばれていたような気もします。何度も利用したことがあり、近年は子どもと一緒に足を運んでいた施設です。
少しでも記録に残せたらと思い、閉館前日の3月30日に足を運びました。
「倉敷市屋内水泳センター」を写真中心に紹介します。
記載されている内容は、2026年4月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
「倉敷市屋内水泳センター」とは

倉敷市屋内水泳センターは、倉敷市新田にあった1年を通じて利用可能な日本水泳連盟公認の屋内温水プール施設です。
以下の施設を有していました。
- 50mプール:8コース(日本水泳連盟公認)
- 25mプール:7コース(日本水泳連盟公認)
- 幼児プール
- トレーニング室、研修室、観覧席など
普段は市営プールとして運営されており、1回の利用で大人220円、中高生160円、3歳〜小学生110円と安価に利用できることから、とくに夏場には多くの利用者で賑わっていました。
夏場のみ営業するプールは多いですが、倉敷市屋内水泳センターは1年を通じて利用できることも魅力でした。
施設の歴史

倉敷市屋内水泳センターは、1981年(昭和56年)に「岡山県倉敷総合屋内水泳センター」として開設されました。
施設として一番脚光を浴びたのは、1988年6月にソウルオリンピック競泳の日本代表選考会の会場となったときです。
鈴木大地参院議員(2026年現在)が、男子100m背泳ぎで自身の日本記録を更新して勝利し、本大会となるソウルオリンピックで金メダルを獲得しました。
その後、2007年に岡山県から倉敷市に譲渡され、現在に至ります。
近年は岡山県・倉敷市などの水泳大会をはじめ、水球女子日本代表の事前合宿の会場としても利用されました(東京2020オリンピック、世界選手権大会水泳競技大会(2023/福岡))。

しかし、開設から40年が経過した2020年頃から、老朽化が目立つようになります。
施設内は常に高温多湿の室内環境であることに加え、水質管理のための塩素使用等により、コンクリートの浮きや割れ、塗装の剥離(はくり)、鉄骨の発錆(はっせい)などがあり、補修で対応していたそうです。
さらに2022年度からは、大規模な雨漏りが発生するようになります。2023年7月には防水の緊急修繕をおこないましたが、耐用年数は2年程度とされたことから、2026年3月31日をもって閉館することが決まり、予定通り閉館されました。
「倉敷市屋内水泳センター」の写真
それでは、在りし日の倉敷市屋内水泳センターの雰囲気を写真で振り返りましょう。
外観














内部











プール
プールは通常撮影禁止です。
今回は許可をいただき撮影しています。




寄せ書き
閉館に向けて、利用者から多数の寄せ書きが集まっていました。






おわりに

3月末で閉館というのは知っていましたが、それが2026年3月末であることを知ったのは、3月29日の話です。慌てて足を運びました。
「倉敷市屋内水泳センター」は、子どもの頃に何度も足を運び、お世話になった思い出の施設です。特別水泳が得意だったわけではありませんが、50mプールに一人でも入れるようになって(深いので子どもが入るのは身長・泳力の制限があります)、50m泳げたときには喜びを感じました。
その後、他の市町にも住み、市内に大会でも使用できる50mプールがあることは珍しいと知ったのは大学生になった頃です。恵まれた環境だったんだなと、そのとき初めて知りました。
あれから数十年経ち、我が子を連れて足を運んだとき驚いたのは、思った以上にボロボロだったことでした。設備改修でなんとか延命すると思っていましたが、改修ではどうにもならないほどのダメージだったのでしょう。
閉館は残念ですが、すでに水島緑地福田公園内に新たな屋内プールが建設中で、2027年度中に完成し、2027年夏には利用開始予定となっているそうです。
意外に近い将来に新しい屋内プールが完成するようなので、楽しみに待とうと思います。
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