倉敷とことこ 「倉敷の今」を伝えるWEBメディア
つけそば屋 やまいも 〜 つけダシから麺・器までこだわりが詰まった総社の「つけそば」専門店

つけそば屋 やまいも 〜 つけダシから麺・器までこだわりが詰まった総社の「つけそば」専門店

食べとこ / 2023.09.15

やまいもの店主・山中 菜津美さんへのインタビュー

やまいも:外観

つけそば専門店という総社にあまりないスタイルの店、つけそば屋 やまいも

店主の山中菜津美(やまなか なつみ)さんに開業の経緯やこだわり、今後の展望などの話を聞きました。

「主婦のラーメン店」の番組に感動しラーメン研究に没頭

最上稲荷への出店時(写真提供:やまいも)
最上稲荷への出店時(写真提供:やまいも)

開業の経緯を教えてほしい。

山中(敬称略)

飲食店を目指したきっかけは、かつて福山のとあるレストランに行ったとき、味や店の対応などに感動したことです。

その後は、さまざまな飲食店や飲食にかかわる会社などで働きました。

あるとき、テレビ番組で主婦がラーメン店を開業したという特集を見たんです。

番組を見て「カッコいい!」と感動し、ラーメンをつくりたいと思うようになったんです。

以降、自宅で自らラーメンをつくるのが趣味となりましたね。

インターネットなどで調べて試行錯誤しました。

なかなかうまく味を出せず、苦戦したのを覚えています。

趣味で始めたラーメン研究が高じて商売に

つながるカフェ線での営業時(過去の訪問時に撮影)
つながるカフェ線での営業時(過去の訪問時に撮影)

ラーメンの道へ進んだ転機は?

山中

転機は、2019年(平成31年)1月のことです。

父の紹介で、正月に最上稲荷の参道でラーメンの露店を出せることになりました。

なかなかないチャンスなので、「麺処 すだち屋」という名前で出店したんです。

3日間だけだったのですが、手応えを感じました

なによりお客様の「おいしい」という声が、ダイレクトに伝わってきたのがうれしかったです。

さらに同じ年に友人の紹介で、総社宮でやっていた朝市にラーメンの露店「麺処 すだち屋」を出店

すると非常に好評で、大変に忙しかったですね。

そして朝市がきっかけで、総社宮の向かいにある古民家シェアキッチン「線」でラーメン店「麺処 すだち屋」を週一で出せるようになりました。

2019年の7月4日のことです。

なお店名は、当時の看板メニューがスダチを使った「すだちラーメン」だったからです。

シェアキッチンでの営業から独立店舗へ

やまいも:店内

シェアキッチンから独立して店舗営業になったのは?

山中

シェアキッチンでの営業は大変好評で、口コミでお客様が増えていきました

営業開始から1年くらい経ったころ、飲食店の経営をしている友人から突然連絡があったんです。

店舗が空くから、そこで営業してくれないかと。

その店舗が、現在やまいものある場所でした。

どうしようか悩んだのですが、せっかくのチャンスなので、思い切って独立店舗で営業することを決意したんです。

それで2020年(令和2年)5月で「線」での営業を終え、9月4日に現在の場所で「つけそば屋 やまいも」をオープンしました。

実は「やまいも」というのは、イモのヤマイモではなく、私の愛称に由来しています。

私には姉がいるので、「山中・妹」を略して呼ばれるようになりました(笑)。

独立を機に新たなアピールとして「つけそば」をメインメニューに

かつてメニューにあった「すだちラーメン」(過去の訪問時に撮影)
かつてメニューにあった「すだちラーメン」(過去の訪問時に撮影)

線のときは「すだちラーメン」がメインだったが、やまいもでは「つけそば」がメインになった経緯は?

山中

自宅で試行錯誤した末に、おいしいラーメンができたと思ったのが「すだちラーメン」でした。

その後の露店時代でも、すだちラーメンが看板。

線での営業となり、メニューを増やそうと思ったんです。

せっかく新メニューをつくるなら、まだ挑戦したことがないメニューにしようと考えました。

そこで思いついたのが、「つけそば」と「油そば」。

ラーメンのときと同じように、独学で試行錯誤して完成させました

じょじょにつけそば・油そばも人気が出てきて、すだちラーメンと並ぶ人気メニューになったんです。

それで独立店舗になるとき、いままでとは違った部分をアピールしたいと考えて、つけそばをメインにすえました。

しばらくはすだちラーメンもメニューに入れていたんですが、いまはすだちラーメンはメニューから外しています。

ひとつひとつ手づくりにこだわる

「とろろめし」はダシ入りのトロロがごはんの上にタップリとかかる
「とろろめし」はダシ入りのトロロがごはんの上にタップリとかかる

店の特徴やこだわりは?

山中

食材は既製品を使わず、ひとつひとつ手づくりをしていることですね。

たとえばトロロだと、新鮮なヤマイモ(ナガイモ)を仕入れ、自分で毎日すりおろしています

ダシも岡山県産の親鶏瀬戸内のイリコ山陰のトビウオを使っています。

「焼おに茶漬け」は焼おにぎりの香ばしさとダシの風味のハーモニーがいい
「焼おに茶漬け」は焼おにぎりの香ばしさとダシの風味のハーモニーがいい

あとつけ麺では、中太の平打ち麺と全粒粉入りの細麺の2種あるのが特徴。

基本となる中太平打ち麺は加水率がやや高めで、モチモチとした食感とツルッとした舌触りやのど越しです。

中太平打ち麺は、油そばでも使用しています。

細麺は、やや力強い歯ごたえです。

また、とろ玉ではまた違った麺を使っています。

北海道産の小麦を使用した、小麦の風味が強めの麺ですね。

あとは、つけそばで使っている器にはこだわりがあります。

沖縄県でつくられている「うるま陶器」というものです。

知人から紹介されたもので、見た目のきれいさに一目ぼれしたことがキッカケでした。

新たなステージを目指して移転・リニューアルも視野に

つけそばで使う皿は、沖縄県の「うるま陶器」(写真提供:やまいも)
つけそばで使う皿は、沖縄県の「うるま陶器」(写真提供:やまいも)

今後の展望ややってみたいことは?

山中

これまで露店からシェアキッチン、独立店舗へとステップアップをしていきました。

さらなる次のステップとして、郊外などで少し広めの敷地の店舗で営業するのもいいかなと思っています。

いまは街中ですが、自然の豊かな場所で飲食店をしてみたいですね。

実は移転の計画もしていて、新たなステージを目指したいと思います。

そのときは、つけそばやラーメンにこだわらず、新たな分野への挑戦も視野に入れたいですね。

やまいもは総社市役所前でこだわりのつけそばが楽しめる店

やまいも:暖簾

岡山県では数少ないつけそば専門店のやまいも。

ツルツル・モチモチとした麺と、こだわりのつけダシは絶妙なハーモニーです。

しかも2種類の麺が楽しめるので、ぜひ替玉をして違いを楽しんでみてください!

油そばや、ヤマイモを使った山かけつけそば、とろ玉、とろろめしもどうぞ。

つけそば屋 やまいものデータ

やまいも:外観
名前つけそば屋 やまいも
住所総社市中央二丁目2-1
電話番号090-2861-0340
駐車場なし
※昼営業時のみ、「旬菜坊や」駐車場に駐車可能(旬菜坊やから約300m)
営業時間午前11時30分〜午後2時、午後6時〜午後8時(ラストオーダー 午後7時30分)
定休日月、日
支払い方法
  • 現金
予約の可否不可
座席全10席
・カウンター席:6脚
・2人がけテーブル席:2卓
タバコ
トイレ
子育て・ベビーカーの入店可能
・幼児用食器あり
バリアフリー・車椅子での入店可能(トイレは車椅子非対応)
ホームページつけそば屋 やまいも 公式Instagram
Ads by Google
アサノ ・ヨウスケ

アサノ ・ヨウスケ

フリーランスの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。企業の社員インタビューや事例紹介、採用コンテンツも。地域情報サイトも運営。
カメラ片手に街を散策。倉敷観光に深みとコクをあたえます!

はれとこからのお知らせ

一般社団法人はれとこは「とことこシリーズ」を中心に、地域の情報発信を担う「市民ライター」育成などの活動をおこなっています。

  • 倉敷市民レポーター教室
  • 高梁川流域ライター塾
  • FMくらしき「倉敷とことこ」
  • 寄付募集
やまいも:つけそば

この記事が気に入ったら

最新情報をお届けします。

  • ホーム
  • 食べとこ
  • つけそば屋 やまいも 〜 つけダシから麺・器までこだわりが詰まった総社の「つけそば」専門店