1年でもっとも寒さが厳しくなる1月から2月は、各地の蔵元で日本酒の仕込みがおこなわれています。
2026年2月8日(日)、倉敷市内最古の蔵元である「熊屋酒造」にて、毎年恒例の「伊七 新酒まつり」が開催されました。
当日は今シーズン最強の寒波が襲来し、ときどき雪が舞う空模様でした。
寒さに負けず、出来たての新酒とグルメを求めて多くのかたが訪れたイベントのようすをレポートします。
記載されている内容は、2026年2月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
伊七 新酒まつりについて
2012年に始まり、今年(2026年)で13回目となる「伊七 新酒まつり」。
毎年岡山県内各地で開催されている蔵開きのトップを切り、2月の第2日曜日に開催されています。

会場の熊屋酒造は、倉敷市内最古の蔵元として300年を超える歴史を誇ります。
蔵元の近くには日本第一熊野神社や五流尊瀧院といった神社仏閣が立ち並び、蔵の前の道は由加山への参詣道として古来より栄え、周辺は「児島の小京都」とも呼ばれてきました。

社長の庵谷晴男(いほりや はるお)さんは、新酒まつりの開催を通して、蔵元のある郷内地区と岡山の酒づくりを盛り上げたいと語っています。

蔵元限定酒「寒しぼり」
新酒まつりの目玉といえるのが、限定販売される蔵元限定酒「寒しぼり」。名前のとおり、しぼりたての新酒でキリッとした辛口の味わいが特徴的な一品です。

今年も、朝早くから新酒を求める長蛇の列が会場の外まで延々と伸びていました。

蔵元によると、昨年(2025年)は午前10時台に売り切れたので、今年は本数を増やしたそうです。

長蛇の列も、11時頃には落ち着きました。
試飲コーナー
毎年恒例の試飲コーナーは、今年も大勢のお客さんで賑わっていました。
入り口にある試飲券販売所で試飲チケット(500円)を買い、酒蔵のなかにある試飲コーナーに向かいます。

試飲では、蔵元が厳選した以下の銘柄(6種類)が提供されました。
- 伊七 純米大吟醸 無濾過生原酒(雄町米)
- 伊七 五割五部 純米吟醸(山田錦)
- 伊七 雄町六十磨き 特別純米 無濾過生原酒(雄町米)
- 伊七 純米吟醸 高梁川源流域水仕込み 無濾過生原酒(朝日米)
- 郷内 雄町純米吟醸 無濾過生原酒(雄町米)
- 郷内 旭日純米吟醸 無濾過生原酒(朝日米)

筆者のおすすめは「1.伊七 純米大吟醸 無濾過生原酒(雄町米)」。非常に口当たりがよく飲みやすい味わいでした。

蔵元直売コーナー
試飲の銘柄で気に入ったものがあれば、直売コーナーで購入可能です。毎年来場される常連のかたは、購入後奥の飲食コーナーに持ち込み、宴を楽しんでいます。

お酒以外にも、各種の伊七オリジナルグッズが販売されていました。
昨年も販売されていたトートバッグやアクリルキーホルダーのほか、今年は伊七ブランドのTシャツも並んでいます。酒蔵のTシャツらしからぬデザインに惹かれ、筆者も一着購入しました。

その他、毎年好評の酒粕や奈良漬の販売にも、多くのかたが列をなしていました。
HOIDA CRAFT
今回スペシャルゲストとして「HOIDA CRAFT」による甘酒の試飲販売がありました。

HOIDA CRAFTは、総社市の酒造メーカー、ヨイキゲンの社長を務めていた渡邊信行(わたなべ のぶゆき)さんにより2024年10月に立ち上げられました。
その昔、ヨイキゲンが酒蔵を構えていた真備町服部地区にある工房にて甘酒やリキュールを製造・販売するほか、不定期でイベントなども開催しています。
毎年充実の飲食コーナー
日本酒以外にも、さまざまなお店が出店する飲食コーナーも充実しています。例年出店している常連のお店に加え、今回初出店のお店の姿もありました。
Bambino Coffee Roaster
岡山市から出店の珈琲焙煎所「Bambino Coffee Roaster」では、熊屋酒造の敷地内より湧き出る仕込み水を使ったコーヒーをサイフォンで提供していました。

サイフォンのもの珍しさもあり、多くのかたの目を引いていました。
市場屋
今回初出店の「市場屋」では、おつまみにぴったりの鰹のタタキを販売していました。

肉の中山
倉敷三斎市にも毎月出店している「肉の中山」。炭火で焼かれる「千屋牛サイコロステーキ串」の香ばしい香りに食欲がそそられます。

また、今回は初の試みとして「千屋牛のどて煮」の販売がありました。濃厚な味わいは、おつまみにもってこいの一品です。

我流たつみ
昨年に引き続き、中華そばと唐揚げを販売していたのは「我流たつみ」。

寒空の下でいただく「猪骨醤油中華そば」は、温かいスープが身に染みる一杯です。

お好美屋
毎年、ホットな明石焼きを販売している「お好美屋」。今回もアツアツの明石焼きが次々と売れていました。

ちなみにこちらのお店は、毎年6月ごろに倉敷芸文館広場で開催される「宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!」にも、熊屋酒造とともに出店しています。
うまか亭
毎年好評のメバルの唐揚げやイイダコの唐揚げ、子どもたちに大人気のわたがし、フライドポテトなど、幅広いかたに人気のお店です。

今回も、補充が追いつかないペースで飛ぶように売れていました。
飲食スペースの紹介
購入した商品は、奥の飲食スペースで食べられます。一升瓶のケースを椅子と机にしているのも、蔵元ならではですね。

高知市にある「ひろめ市場」のように、居合わせた人たちで宴会が始まっている光景も各所でみられました。
おわりに
開場間もない午前9時、伊東香織倉敷市長が来場されました。

寒波の影響で正午過ぎからまとまった雪が降り、目まぐるしく変わる天気のなかで開催された今年の「伊七 新酒まつり」。寒さに負けず集まった、多くの日本酒ファンのかたがたの熱気により、終始盛り上がりのなかお開きとなりました。
また、これから5月にかけて、高梁川流域各地の蔵元にて蔵開きが予定されています。各蔵で趣向を凝らした即売会や試飲などのイベントが企画されているので、巡ってみてはいかがでしょうか。詳しくは下のチラシを確認してください。














































