HOIDA CRAFT 〜 真備町の旧酒蔵から挑む、リキュールと甘酒造りへの新たな一歩

HOIDA CRAFT株式会社 代表取締役 渡邊信行さん

倉敷市の北西部に位置する真備町。
小田川の南側にのどかな農村風景が広がる服部(はっとり)地区で、2024年から甘酒やリキュールの製造を始めた工房「HOIDA CRAFT(ホイダクラフト)」があります。

1960年代まで造り酒屋として使われていた建物をリノベーションし、地元産のフルーツなどを使用したリキュールや甘酒を少量生産で製造・販売しています。

歴史ある酒蔵から生み出される、新たな酒造りの物語を取材しました。

記載されている内容は、2026年5月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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HOIDA CRAFTについて

HOIDA CRAFTは、2024年に設立されたリキュール甘酒を製造する工房です。

HOIDA CRAFT 工房外観
HOIDA CRAFT 工房外観

代表取締役の渡邊信行(わたなべ のぶゆき)さんは、100年以上続く老舗酒蔵「ヨイキゲン株式会社」の元代表でした。家業であった酒造りを離れた後、「地域密着の酒造りをもう一度行いたい」という思いから、自身の原点である実家の旧蔵(1966年に総社市に移転するまでヨイキゲンが本拠地とし、酒造りが行われていた場所)を改装し、HOIDA CRAFTを立ち上げました。

「HOIDA(ホイダ)」という名前は、1907年に当地で酒造りを始めた頃の地名である「吉備郡穗井田村(ほいだそん)」に由来しています。創業の地へ「里帰り」し、新たな理念でまい進するという意志が込められています。

穂井田村
現在の倉敷市玉島の穂井田地区および真備地区の一部にあった村。1956年4月1日に玉島市および吉備郡真備町に編入され廃止となった。

工房の紹介

旧蔵を改装して作られた工房では、小規模生産のメリットを生かし、さまざまなリキュールを製造しています。

工房内部
工房内部

主力の果物を使用したリキュールは、それぞれの収穫時季にあわせて仕込みを行います。

リキュールの瓶詰めに使う製造設備
リキュールの瓶詰めに使う製造設備

完成したリキュールの瓶詰めに使用する装置は、2本ずつ瓶詰めできるタイプです。小規模生産にはこのサイズ感が扱いやすいと渡邊さんは語っていました。

奥の部屋には、ヨイキゲン時代より使用している甘酒の製造設備が設置されています。

こちらの大きな鍋のような装置は、お米のでんぷんを糖分に変える「糖化装置」。甘酒製造の要となる装置で、最大300Lまで仕込めます。

甘酒の製造設備
甘酒の製造設備

使用方法は、隣のタンクに投げ込み式のヒーターを入れて水を温めお湯にし、ポンプを使って容器の回りにお湯を循環させて、温度が一定になるよう管理しています。これは家庭用の炊飯器で甘酒を造るのと同じ仕組みだと、渡邊さんは語っていました。

この装置を使い、通常は1回につき、100〜120L程度の甘酒を仕込んでいます。

通称「木の部屋」と呼ばれる「麹室」
通称「木の部屋」と呼ばれる「麹室」

工房の外には、甘酒造りの心臓部ともいえる麹室(こうじむろ)があります。渡邊さんいわく「木の部屋」と呼ぶ小部屋で、DIYで作られた手作り感のある空間です。

イベント会場としても使われる「庭バル」

敷地内にある「庭バル」
敷地内にある「庭バル」

敷地内にはDIYで作られた「庭バル」スペースがあり、今後イベントなどでの活用が検討されています。

室内の様子
室内の様子

木の温かみが感じられるおしゃれな室内には、バーカウンターがあり自社製品のみならずさまざまなお酒も用意されています。

商品の紹介

HOIDA CRAFTの商品

現在HOIDA CRAFTでは、地元産の果物などを使ったオリジナルリキュールと、長年の日本酒造りで培った技術を生かした甘酒を製造しています。

オリジナルリキュール

HOIDA CRAFTの製造するフルーツリキュール
HOIDA CRAFTの製造するフルーツリキュール

リキュールの可能性を探る商品作り」をモットーに、少量生産で手作りにこだわって製造しているフルーツリキュールです。地元産の新鮮な素材を生かし、白桃、梨、みかんなどの旬の果物を手作業でカットして使用しています。

仕込みの際に着色料や香料を使わず、果物本来の味と圧倒的な果肉感を大切にしているのが特長です。

果物を使った商品として、ゆずのリキュールも作っています。ゆずの産地として名高い高知県産のゆず果汁を使用した、こだわりのリキュールです。

また、日本ハッカを使った「ハッカ水」も自社で製造を手がけています。

1873年から1941年にかけて、世界一の生産量を誇った日本のハッカ栽培。
その中で、岡山県は北海道に次ぐ全国2位の産地でした。このような歴史を背景に、近年復活栽培が始まった矢掛町産の品種「真美緑(しんびみどり)」を使用し、抽出したものです。

ハッカ水を、みかんやゆずのリキュールに加えることで、より爽快な風味を生み出しています。

甘酒

HOIDA CRAFTの製造する甘酒
HOIDA CRAFTの製造する甘酒

工房の紹介でも書いたとおり、長年の日本酒造りで培った技術を生かして作られる甘酒はHOIDA CRAFTの人気商品です。

専用の麹室(こうじむろ)で手作りした麹を使用し、お米本来の甘みを引き出した甘酒を作っています。

個性的な甘酒のパッケージ(ラベル)は、猫、パンダ、ペンギン、牛のユーモラスなイラストがデザインされていて、思わず手に取りたくなります。

各種イベントへの出展

BEER SMILESでの出店の様子(2026年5月16日 筆者撮影)
BEER SMILESでの出店の様子(2026年5月16日 筆者撮影)

今年(2026年)で創業2年目ということもあり、より多くの方に知っていただくためイベント出店にも積極的に取り組んでいます。

倉敷市内では、「伊七 新酒まつり」、「BEER SMILES」、「阿知フェス」、「宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!」といったイベントに出店しています(または出店予定です)。

また、2026年7月に東京と大阪で開催される「和酒フェス」や、取引拡大のための業者向け展示会など、規模の大きなイベントにも出店を予定しています。

代表取締役の渡邊信行さんに、商品作りへのこだわりや今後の展望などについて話を聞きました。

HOIDA CRAFT株式会社のデータ

HOIDA CRAFTの商品
団体名HOIDA CRAFT株式会社
業種リキュール、甘酒等の製造販売事業
代表者名渡邊信行
設立年2024年
住所岡山県倉敷市真備町服部431
連絡先電話番号 086-697-5533(090-7372-1009 渡邊)
FAX番号 086-697-5539
ホームページHOIDA CRAFT

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