映画監督である桑田浩一(くわた こういち)さんによる第4弾映画「ちゃりへん♪」の上映会および舞台挨拶が、2022年10月16日に児島市民交流センター(ジーンズホール)で開催されました。
1部~3部にわたるチケットは、事前に完売となり約900名が鑑賞。
児島の盛り上がりを感じ、「児島が大好き」という監督の想いが広がり、次世代へのつながりを感じた一日となりました。
映画「ちゃりへん♪」上映会のなかでも、主に舞台挨拶を中心に紹介します。
記事の画像は、監督の桑田浩一さんから特別に掲載許可をいただいています。
記載されている内容は、2022年11月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
映画「ちゃりへん♪」上映会を紹介
映画「ちゃりへん♪」の上映会場は、児島市民交流センターの3階にあるジーンズホールで行われました。
当日は、上映会の成功を感じさせるような見事な快晴です。
開場の30分前には到着したのですが、上映会場に向かう階段にはすでに多くの人が待っており驚きです。
映画「ちゃりへん♪」に対する期待の高さに加え、前作「石だん」で感じたうねりがつながっていることを感じます。
ボランティアスタッフにより、スムーズに対応しています。
多くのスタッフの協力もあり、私たちが上映会を楽しめることに感謝ですね。
会場に入り一息ついたときには、ほぼ満席の状態に。
筆者が座った少し前には、特別出演の桜井浩子(さくらい ひろこ)さん、渡洋史(わたり ひろし)さんの姿も見えました。
さあ、待ちわびた映画「ちゃりへん♪」の開演です。
「瀬戸内の海。海に浮かぶ島々。児島の風景を初めてみる人は、一瞬にしてその景色に心を奪われる。でも、僕のように毎日眺めて暮らしている人には何でもない日常の風景だ」
主役の西山隼斗(にしやま はやと)さんによるナレーションで始まり、エンディングには身近な未来への奇跡を感じさせる物語。
▼筆者のおすすめは、以下のとおりです。
- 主役の西山さんの声
さきほど紹介した始まりのナレーションがおすすめ - 「ちょこり(トイプードル 11歳 メス)」の演技
「ちょこり」は、なぜ、自転車のカゴの中でじっと演じられるのか?持って生まれた才能ですね - 桜井さん、渡さんのシーン
バス停のシーンが圧巻。空気が明らかに変わります - 稗田公園 桜並木
筆者にとっても大事な故郷の誇れる景色の一つ。中学校・高校の通学路として眺めていた何でもない日常の風景です
出演者による舞台挨拶(1部)
上映会に引き続き、出演者による舞台挨拶(1部)のはじまりです。
司会・進行は、元OHKアナウンサーである淵本恭子(ふちもと きょうこ)さん。
出演者による舞台挨拶(1部)を厳選して紹介します。
監督の桑田さんと以下の出演者が登場しました。
- 桜井浩子さん
- 渡洋史さん
- 西山隼斗さん
- 青木ありあ(あおき ありあ)さん
- 與曽井美希(よそい みき)さん
- 大滝明利(おおたき あきとし)さん
こうして並んでみると改めて豪華なみなさんですね。
桑田(敬称略)
感無量です。今日は東京から桜井さん、渡さん、大滝さんにも集まっていただきました。
このような舞台挨拶で、東京から全国区の俳優さんが児島に来てくださることは、ほぼないのではないでしょうか。
今日は本当にありがとうございます。
それではここで登壇のみなさんにご挨拶をしていただきます。
西山(敬称略)
来宮隼人役の西山隼斗です。
大滝(敬称略)
主役の来宮隼人の父親役、大滝明利です。
本来なら、相田翔吾(あいだ しょうご)さんが立つはずでしたが、仕事の都合で欠席です。そのため1部だけ挨拶させてもらいます。
青木(敬称略)
青木アリア役の青木ありあです。
與曽井(敬称略)
主人公の隼人くんの妹(来宮美樹)役、與曽井美希です。
桜井さん、渡さん、大滝さんと同じステージに立たせていただきとても光栄です。
渡(敬称略)
森隆役の渡洋史です。
みなさんとここで並ばせていただいてとても興奮しております。
桜井(敬称略)
桜井浩子と申します。
自分の芝居を観て泣いてしまいました。みなさんお楽しみいただけたでしょうか。
「ちょこり」がとっても素直な芝居をしていて負けてしまいました。
今日はどうもありがとうございます。
隼斗君は初めての主役でしたが、主役を演じてみていかがでしたか?
西山
初めての主役で台本のセリフが多かったり、難しいところがいっぱいあったり、いろんな人と会話して緊張しました。
練習を続けてだんだん慣れてきて緊張感がなくなり、本番は楽しく主役を演じることが出来ました。
渡さんも「宇宙刑事シャリバン(1983年3月~1984年2月放映)」で主役を初めてされましたが、そのときのことは覚えていますか。
渡
覚えていますよ。初めての主役ですから、(西山君をみて)緊張するよね。私も緊張しました。
やっぱり違うものですか?
渡
主役はやっぱり違いますよね。周りが盛り立ててくれますから。
隼斗君ほど若くはないですけど、私も高校を卒業して18歳の頃この世界に入り、19歳で主役をやりました。
私でも緊張したと思いますよ。
美希ちゃんが「ちゃりへん♪」のなかで、一番気に入っているシーンはどんなところか教えてください。
與曽井
一番お気に入りのシーンは饅頭をたくさん食べさせてもらったんですけど、甘月堂(かんげつどう)さんや藤戸饅頭(ふじとまんじゅう)さんなど、たくさんの美味しいお菓子を食べることができました。
桑田監督、ありがとうございました(桑田さんに向かって一礼)。
(桑田さんを見ながら)スポンサーに「さん」をつける。大人ですよね。
桑田
美希ちゃんは、前作「石だん」にオーディションで来てくださったんですね。100何人のなかの1人。
本当は1週間ぐらいあとで発表の予定だったんですけど、ものすごいパフォーマンスでその場で合格となりました。
その関係で引き続き「ちゃりへん♪」にも出演してもらっています。
また、話が変わりますが、私が一番表現したかったのは、人口減がつづく児島についてです。
「この地域を映画を通じて多くのかたに観ていただき、そして児島八十八ヶ所霊場のお遍路にきてもらいたい」との思いがありました。
「石だん」を制作したときには、児島八十八ヶ所霊場を「100人に1人ぐらい知っているかな」と思っていたのですが、ほとんど認知されていませんでした。
その後、石だんを上映した後に多くのかたに観ていただきまして、お遍路をしたい気持ちになってもらっています。
お寺さんからも、「お遍路をするひとがすごい増えた」とお話がありました。
あるお寺さんでは「5倍にまで増えた」と。
今日、「ちゃりへん♪」を初めて観てくださったかたで、お遍路に行きたくなったかたはいらっしゃいますか?
(多くの観客が挙手)
ぜひ、お遍路をしていただいて地域活性化をし、児島八十八ヶ所霊場をまわっていただければと思います。
ありがとうございます。続いて大滝さんにお聞きします。映画への想いを伝えてもらえますか。
大滝
私からは、「ちゃりへん♪」をより楽しく観ていただく1つのポイントをご紹介したいと思います。
アリアが持っていた花 千日紅(せんにちこう)。花言葉を知っているかたはいらっしゃいますか。
いないですよね。あまり知らないですよね。
千日紅の花言葉は「不滅 色褪せぬ恋」です。
なぜ、アリアがあの花を持っていたのか。アリアが最後に花を、隼人に託した思いっていうのが、非常に伝わるんではないかと思います。
桜井さんは、児島で桑田監督の映画に出演されていかがでしたか。
桜井
岡山県には新人時代には立ち寄ったことがあるんですけど、町を見たことがないし、児島の町はジーンズで有名くらいしか知らなかったです。
桑田監督も初対面ですし、大滝さんとの縁で「このような作品どうですか」と持ってきてくれたんです。
フライヤーにも書いたのですが、お引き受けする役について、きっかけは私の母が同じ病気だったから。
実は、かたわらで見てるんですよ。だから「この役ならできるわ」ってやらせてもらいました。
桑田
淵本さんも映画に、出てらっしゃいましたよね。どうでしたか。
もうちょっと出番がほしいなあ、って思いました。
渡
僕もあれだけ、目が腫れるくらいいっぱい泣いたんですけど、カットされちゃいまして。いっぱい泣きましたよ。
桑田
カットではないんです。よく見ると涙が見えます。
10日間ほどで撮影した映画なんですけど、桜井さん、渡さんのバス停のシーンはスタッフ一同、ほんとにもう鳥肌物で。
本当に素晴らしいシーン、役者さんって素晴らしいなあと、感じました。
編集で涙を流したりすることもできるかもしれないですけど、役者さんが涙を流すときは本当に涙を流される。
目薬ではなくて、その場でぱっと涙を流されたので、本当に素敵なシーンが撮影できました。ありがとうございます。
質問タイム(1部)
出演者による舞台挨拶のあとには、観客から出演者への質問タイムがありました。
なんと質問した先着5名には、出演者のサイン色紙がもらえるという特典つき。
会場が盛り上がった多くの質問がありましたが、ここでは筆者が選んだ2問を紹介します。
観客(幼稚園くらいの女の子):ありあちゃんに質問です。緊張しましたか。
青木
緊張したよー。かわいいねぇ。ありがとう。
観客:桑田監督に質問です。もう少し岡山弁を全面的に出してもよかったのかな。というのをお伺いしたい。
桑田
ドラマとかNHK朝ドラ(NHK連続テレビ小説)などで、役者のかたがしゃべった方言に対して、違和感があるかたがいるみたいですね。
本当はチャレンジしたかったんですけど。なかなか、厳しいものがあると思いました。
主役の彼の出身は岡山なんですが、児島弁がそれほどでるわけではないんです。
たとえば、児島に生まれ育ったのに、標準語をしゃべる。
それはなんでなんだろうと思ったら、やりきったら児島弁がでるんだけど、そのままでいたら標準語がでるのかなあ。
と思い「ちゃりへん♪」では、そのままでいきました。
今後の参考にさせていただきます。ありがとうございます。
出演者による舞台挨拶および質問タイムが終わり、続いて主役の西山さんによる挨拶がありました。
西山
今日、「ちゃりへん♪」を観ていただきありがとうございました。
全体の終わりには、出演のみなさんと観客による記念撮影。
桑田組のカメラマン 片山千永子(かたやま ちえこ)さんによる撮影で、大盛況のうちに1部上映会の終了です。
おわりに
桑田さんが集大成とし制作した映画「ちゃりへん♪」。
- 児島が大好きだ。
- 児島の活性化につなげたい。
- この映画は何より多くの小学生にもみてもらいたい。
以前にはなかった映倫や文化庁という文字がポスターやフライヤー追記され、確認することができます。
桑田さんの想いのとおり、小学校や中学校などで、安心してより上映してもらえることに期待です。
また、上映会のなかでも、主に舞台挨拶や質問タイムを紹介しました。
終始、笑い声や拍手がたえることのない会場の盛り上がりや前作「石だん」からのうねりを感じてもらえればうれしいです。
映画「ちゃりへん♪」のうねりや桑田さんの想いは、まだまだつながります。
ジーンズホールをはじまりとして、今後、玉野市や広島県福山市でも上映予定。
時間のあるかたは、映画館などの大きなスクリーンで、児島地域の景色や寺社仏閣、出演者の演技を観てください。
前作「石だん」以上に、思わず笑ってしまうシーンも満載。
それぞれの上映会場で、次世代につながる桑田さんの児島愛を、ぜひ感じてみませんか。
映画「ちゃりへん♪」上映会のデータ
名前 | 映画「ちゃりへん♪」上映会 |
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期日 | 【福山会場 上映会+舞台挨拶】 ・日時:2022年11月20日(日) ・場所:福山駅前シネマモード ・時間:午後1時30分~ ※開場は開演の30分前。 【玉野会場 上映会+舞台挨拶】 ・日時:2022年12月18日(日) ・場所:玉野産業振興ビル ・時間:午前10時30分~、午後2時~、午後6時~ ※開場は開演の30分前。 |
場所 | |
参加費用(税込) | 大人:1,500円 子ども:1,000円(中学生以下) |
ホームページ | 映画「ちゃりへん♪」公式ホームページ |