「フルーツ王国」と呼ばれる岡山県。夏には白桃やシャインマスカット・ピオーネといったぶどう、冬にはいちごなど、次々とおいしい果物が旬を迎えます。
「倉敷アフタヌーンティー」は、そのような旬の果物が味わえる、2015年にスタートしたイベント。
夏と冬に定期開催されており、店それぞれのスイーツが贅沢(ぜいたく)に味わえると人気を博しています。

「『倉敷といえば倉敷アフタヌーンティー』といったイベントにしたい」と運営しているのが、参加店舗を中心に構成する倉敷アフタヌーンティー実行委員会です。
実行委員長・森田 美紀(もりた みき)さんと、キャンドル卓 渡邉邸の店長・井上良治(いのうえ よしはる)さんに、これまでの取り組みや思いを聞きました。

記載されている内容は、2025年2月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
岡山産フルーツをゆったり味わって 倉敷アフタヌーンティー
フルーツ王国ならではのアフタヌーンティーを提供する「倉敷アフタヌーンティー」。
特徴や2025年冬の参加店舗について紹介します。
倉敷アフタヌーンティーについて
アフタヌーンティーとは19世紀頃にイギリスで生まれた喫茶習慣で、紅茶とともに軽食やスイーツを楽しむ優雅なお茶会のこと。
夜に開催される晩餐会(ばんさんかい)に向けておなかを満たすという、貴族たちの午後のひとときだったようです。
アフタヌーンティーを倉敷らしくアレンジした「倉敷アフタヌーンティー」は、岡山産の新鮮なフルーツを使ったスイーツの数々を、倉敷のお店でゆったりと味わえるのが特徴です。

夏の倉敷アフタヌーンティーではぶどうか桃を、冬の倉敷アフタヌーンティーでは、いちごを必ず盛り込んでいます。
ゆっくり過ごしてほしいという思いから、どのお店でもドリンクは「2杯付き or おかわり自由 or ポットで提供」。
アフタヌーンティーらしく2段以上に重ねての、華やかな盛り付けです。
工夫を凝らしたメニューも盛り付けも、各店舗でまったく異なり、店それぞれの独自性を目でも舌でも楽しめます。

2025年冬の倉敷アフタヌーンティーについて
第22回となる、2025年冬開催の倉敷アフタヌーンティーは28店舗が参加しています。
開催期間などは以下のとおりです。
開催期間 | 2025年1月15日~3月31日 |
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参加店舗数 | 28店舗 |
金額(税込) | 2,000円~5,500円 |
MOMOKO TERRACE(くらしき桃子 倉敷市民会館店)のPetit Afternoon Teaを除き、予約が必要です。
▼参加店舗一覧はこちら。
- キャンドル卓 渡邉邸
- 倉敷ロイヤルアートホテル レストラン「八間蔵」
- 倉敷国際ホテル
- MOMOKO TERRACE(くらしき桃子 倉敷市民会館店)
- The 華紋
- 廣榮堂 倉敷雄鶏店
- 倉敷アイビースクエア レストラン蔦
- いがらしゆみこ美術館カフェプリンセス
- 774
- atelier&salonはしまや
- Cafe Cascade
- 武野屋 別邸
- cafe「庭とブンガク」
- オールカフェ×タニタカフェ あちてらす倉敷店
- 倉敷カフェ tito
- Sumica.
- EYOHAKU-ヨハク-
- KNOT Tea&Farmkitchen
- Restaurant Felicion
- LUCIAS
- 72cafe
- Cafe Restaurants Bon voyage
- I NEED CAFE
- 倉敷シーサイドホテル
- Happy supply cafe spica
- 糀cafe dining ユーカリ
- Mark ole Cafe
- 庭園旅館 備後屋
2025年冬の初参加店は以下のとおりです。
- Sumica.(倉敷市川入)
通常のアフタヌーンティーに加え、2023冬開催時に誕生した「Petit Afternoon Tea(プチ アフタヌーンティー)」も提供されます。
「量が少なめのアフタヌーンティーを食べたい」や「価格を抑えてほしい」というお客さんの要望から誕生したPetit Afternoon Tea。
量を少なめにし、ドリンクを1杯にすることで低価格に抑えています。
2025年冬は3店舗が提供します。
▼MOMOKO TERRACE(くらしき桃子 倉敷市民会館店)のPetit Afternoon Tea(一人税込2,475円)

▼72cafeのPetit Afternoon Tea(一人税込2,500円)

▼Happy supply cafe spicaのPetit Afternoon Tea(一人税込2,000円)

参加店舗や予約時間など詳しい情報については、倉敷アフタヌーンティー公式サイトで確認してください。
倉敷アフタヌーンティーの歩み
第1回の倉敷アフタヌーンティーは、2015年の夏(7月10日~9月30日)。翌年の2016年からは夏と冬の年2回開催となりました。
開始当初は倉敷美観地区を中心とした9店舗の参加でしたが、倉敷市全域にエリアが広がり、第22回(2025年1月15日~3月31日)は28店舗が参加しています。

行政主導でスタートした倉敷アフタヌーンティーは、当初継続期間は3年となる予定でした。
しかし、3年目の終了が近づいた2017年、「注目度や人気も高まっているときに、やめるのはもったいない」と好評で2年の追加継続が決定。
そして5年目となる2020年冬、行政の支援がなくなりました。
すると、終了の危機を知った多くのファンたちから「もっと続けてほしい!」という声が寄せられたのです。
その声に背中を押され、参加店舗にも「このまま終わるのはもったいない、続けよう」という想いが生まれていました。
そこで、継続するために新たに発足したのが「倉敷アフタヌーンティー実行委員会」です。
2015年イベント立ち上げ時、倉敷観光コンベンションビューローの職員として携わっていた森田美紀さんが実行委員長となりました。
そのほかの実行委員は、倉敷アフタヌーンティーの参加店舗である以下のかたがたです。
- キャンドル卓 渡邉邸:井上良治さん
- くらしき桃子:楠戸敦郎さん
まずはホームページの開設と2020年夏の開催へ向けて、2020年3月16日~4月30日の期間、クラウドファンディングに挑戦。
クラウドファンディング(crowdfunding)とは、「群衆(crowd)」と「資金調達(funding)」を組み合わせた造語で、インターネットを通して自分の活動や夢を発信することで、想いに共感した人や活動を応援したいと思ってくれる人から資金を募るしくみ。
「毎回とても楽しみに参加しています」、「応援しています!」などの温かいメッセージとともに、支援は着々と集まりました。
そしてクラウドファンディングスタートからおよそ一か月後、目標額に達したのです。
支援していただけるのだろうか…
READY FOR「終了の危機を乗り越え倉敷アフタヌーンティーを継続していきたい」達成報告より
そんなことも考えていた心配性な私(たち?)ですが、継続したい思いは強く、クラウドファンディングに挑みました。
結果、始めてみるとこんなにも継続を望んでくださる方々がたくさんいらっしゃって、みなさんも不安な世の中なのに逆に励まされて…
あぁ、なんて倉敷アフタヌーンティーのファンの方々は心が温かいのだとしみじみ思いました。
2020年夏以降は倉敷アフタヌーンティー実行委員会が、年に2回の倉敷アフタヌーンティーを主催しています。

ファンとともに作り上げてきた「倉敷アフタヌーンティー」。
これまでの道のりや今後への思いを、実行委員長・森田美紀さんと、キャンドル卓 渡邉邸の店長・井上良治さんにお話を聞きました。
倉敷アフタヌーンティーのデータ

名前 | 倉敷アフタヌーンティー |
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期日 | 2025年冬の開催期間 2025年1月15日~3月31日 |
場所 | 倉敷市内 |
参加費用(税込) | 金額(税込) 2,000円~5,500円 店舗により異なる |
ホームページ | 倉敷アフタヌーンティー |